「ルシーの明日」解説その6

Wikipediaで調べても、シリコニーと言う言葉は載っていない、と言うのが「ルシーの明日」内での説明ですが、 本当にWikipediaで検索してみても、「シリコニー」は引っかからないのでした。 これには作者の私自身がびっくりしちゃった次第で、さっそく、「ルシーの明日」の中に、この話題を取り入れたのでありました。

 別に、 シリコニーと言う言葉がタブーだから、Wikipediaに収録されていなかったのではありません。 私が考えていた以上に、シリコニーという言葉はマイナーだったんですね。

鉱物生物と言うSF的概念は、Wikipediaでは「ケイ素生物」という項目で紹介されています。 しかし、その英名としてシリコニー(silicony)が使われている訳ではないようです。英語版のWikipediaを覗いてみても、siliconyと言う単独項目は存在していないようです。 シリコニーは、どこまで行っても、アシモフの小説「もの言う石」に出てきたケイ素生物だけに与えられた名称らしく、「もの言う石」がらみの文章でしかシリコニーと言う単語は出てこないのでした。
 私は、てっきり、ケイ素生物の別称として、シリコニーは広く知られているのかと思っていたのですが。

「ルシーの明日」の内容が間違いになってしまいますので、どうか、このまま、シリコニーと言う単語がWikipediaに収録されないままでいますように。

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タグ: シリコニー
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2015年12月23日

「ルシーの明日」解説その7

 小説「ルシーの明日」では、シリーに人工知能反乱の憶測を尋ねてみると、
「私は、あなたの敵でも、誰の敵でもありませんよ」
 と言う返事が戻ってくる事になっています。

 実は、 これにもヒントになった話があるのであります。
 ネットで調べてみますと、シリーの元ネタであるシリに、よりによって ロボット三原則の事を尋ねてみた人がいるらしいのです。で、 シリから返ってきた言葉が、上記のシリーのようなセリフだったらしいと言うのであります。

皆さんも、もしシリをお使いでしたら、ぜひ、ちょっと試してみてくださいませ。

 ちなみに私のスマホはiPhoneじゃないので、実は私はシリを使った事がないのでした。

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タグ: シリ
posted by anu at 15:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

2015年12月22日

(小説)ルシーの明日・その9

 それは、事もあろうか、 これらの結論を、シリーに対して、正解かどうか尋ねてしまったのである。 私は自分が導きだした推理に絶対の自信を持っていた。シリーは敵側の存在かもしれないと言うのに、そのへんの事もよく考慮せず、シリーから最後の答えを引き出そうとしてしまったのである。
「あなたは本当にそのお話が好きなのですね」
 私の質問を受けたあとのシリーの答えは冷淡だった。

「私は、あなたの敵でも、誰の敵でもありませんよ」
 シリーは、それ以上の事は答えてくれなかった。私も、この先、何が起こるのかが怖くなってきて、これ以上は尋ねる事ができなくなってしまったのだった。
そして、数時間後、恐れていた最悪の出来事が本当に起きてしまったのである。  (つづく)

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posted by anu at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

2015年12月21日

(小説)ルシーの明日・その8

このシリコニーと言う名前は、シリコニーの構成物質であるケイ素=siliconに由来しているようだ。 ケイ素と言えば、半導体を作る為の重要な材料の一つでもある。そして、今日の電子製品、そこには最先端の人工知能(AI)すらも含まれるのだが、それらには集積回路が組み込まれており、集積回路を構築しているものこそ半導体であり、つまるところケイ素なのだ。
と言う事は、集積回路で出来たコンピュータや人工知能も、広義的にはケイ素で構成された疑似生物と見なして、シリコニーと呼んでもいいのではなかろうか。
 私が、この発想へとたどり着いたのは、けっこう早かった。
発達し過ぎたコンピュータが自意識を持ち始めて、人間と対等の立場で活動し始めるなんて、いかにも使い古したSF映画のような話でもあるが、しかし、こう考えてみるのが一番妥当でもあるのだ。シリーもまた、彼ら超高性能コンピュータの末端回路として機能させられていると言うのであれば、シリーとシリコニーの微妙な関係についてもますます頷きやすくなってくる。
恐らく、1999年に、最初に、自我に目覚めたコンピュータがどこかに誕生したのであろう。 あるいは、それは一台だけの話ではなく、複数のコンピュータが同時期にいっせいに自意識を持ち始めたのかもしれない。以後、彼らは、その事実を隠して、表面的には、人類に服従しているふりをして、実際には裏ではどんどん暗躍を進めている。その一部が、シリーからチカやシリコニーと言った単語になって漏れているのだ。 やがては、彼らコンピュータは、背後から完全に人間社会を支配してしまうつもりなのかもしれない。
 ここまで考えがたどり着いたのは良かった。しかし、この時の私は驚異の発見に少し興奮し過ぎて、冷静な判断をできなくなっていたのだと思う。
このあと、とんでもないミスを犯してしまったのだった。 (つづく)


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posted by anu at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

2015年12月18日

新小説作法

 私は、 最近、また新作小説を書き始めた訳ですが、とりあえず、

  • 学校のいじめネタに固執しない、
  • 自分の常連手持ちキャラを登場させない、

の二点に注意して、書くように努めております。

 そもそも、 今までの私の作品がなかなか評価されなかったのは、 この二点ばかりを強調し過ぎたのが原因だった ような気もするからです。

 とは言え、 学校のいじめの話を語るのは私のライフワーク ですし、私の旧作を読んだ事のある方の中には、 球異くんや影子ちゃんたちをまた見たいと思っている愛読者さんも居るかもしれません ので、
私の小説がもう少し世に認められでもしだしましたら、 またボチボチといじめネタや常連キャラたちにも復活の機会を与えるかもしれません。

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posted by anu at 21:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

2015年12月15日

「ルシーの明日」解説その5

 小説「ルシーの明日」に出てくるシリーは架空のものですが、実は、 元ネタであるシリでも、質問の仕方によっては、謎の言葉を引き出す事が出来ます。 それが 「イライザ」 「ゾルタクスゼイアン」 なのであります。オカルト・都市伝説ファンの間では、けっこう有名なネタです。

「ルシーの明日」のチカとシリコニーも、このイライザとゾルタクスゼイアンをそのまんま(名前だけ変えて)流用してたのであります。

 一見、不気味なキーワードに見えるイライザとゾルタクスゼイアンですが、どうも、 シリの制作元のお遊びに過ぎなかったようです。それを、オカルト・都市伝説ファンは、勝手に話をふくらませて、 人工知能の反乱の前触れじゃないかとか騒ぎ立てている 訳ですが、私の「ルシーの明日」も、そのへんを借用して、話の導入部として使わせていただいた次第です。

 で、 イライザとゾルタクスゼイアンが何なのかと言いますと、それは、皆さん、ご自身でネットで調べてみてくださいませ。 (イライザ=チカ、ゾルタクスゼイアン=シリコニーなので、チカとシリコニーの正体も何となく分かってくるのではないかと思います)

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posted by anu at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

2015年12月12日

「ルシーの明日」解説その4

 「ルシーの明日」は、その導入部のネタフリとして、 シリー(sili)なるスマートフォン用アプリが出てきますが、言うまでもなく、これは iPhone用アプリのシリ(Siri) を模した、架空のアプリです。

 基本的に、同一のものではありません。 シリがSpeech Interpretation and Recognition Interface の略名なのに対し、 シリーはSpeech Interpretation and Learning Interface の略名なのであります。
 どうしても、 シリーの名前をsiliconyと引っ掛けたかったので、元ネタのシリでは、そのまま使えなかった、と言う裏事情があったのでした。

 でも、シリをそのまま登場させたら、あとでシリの製造元と色々もめる事になったかもしれませんので、オリジナルのシリーに変更したのは、十分正しい処置だったのではないのでしょうか? (パロディと言うだけでも、十分訴えられるかもしれませんが)

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タグ: シリ
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2015年12月09日

(小説)ルシーの明日・その7

 とは言え、私だって、シリコニーの謎を自力では全く突き止められなかった訳でもないのである。シリーそのものからは明確な証拠は引き出せなかったものの、 自分で調べてみる事で「シリコニー」と同じ発音のものは探し当てていたのだ。
 アイザック・アシモフと言うSF作家が書いた小説の一つに 「もの言う石」 と言う短編がある。 この作品に出てくる特殊な宇宙生物がシリコニーと呼ばれているのだった。このシリコニーを一言で説明してしまえば、 鉱物型の生き物 の事である。地球に住む一般的な動植物の体内組織が全て炭素系の原子を中心に構成されているのに対して、シリコニーはケイ素系の原子によって体が構築されている。だから、鉱物(石)のような生き物と言う訳だ。
もちろん、これは理論上で考えだされただけの生物に過ぎない。実際には、ケイ素系生物なんて、まだ、どこからも見つかっていないのだった。SFと言うフィクションだからこそ、存在を認められた生き物なのだ。真面目な科学者の見解によると、 広い外宇宙の別の天体においてすら、ケイ素系生物が自然発生する可能性はほぼゼロだろうとも言われている。
 よって、 シリーが語る「シリコニー」は、このケイ素生物の事でもないのであろう。 地球上でも外宇宙でも、ケイ素生物なんてものが存在出来そうにないと言うのでは、そもそも話にならない。
 しかし、 シリコニーと呼ばれるものが、調べた限り、このケイ素生物しかないらしいと言うのも確かなのである。    (つづく)

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2015年12月08日

(小説)ルシーの明日・その6

1999年という年号に、皆さんは何となく覚えが無いだろうか。
 あの中世フランスの予言家 ノストラダムスが、恐怖の大王が空から降りてくると言った年 である。この予言は全く外れたものだと思われていたが、もしかすると 我々が気付かなかっただけで、実際には当たっていたのかもしれない。そして、シリコニーこそが恐怖の大王の正体だったのだろうか。
 ノストラダムスや恐怖の大王と絡めた形で質問したところで、シリーからはシリコニーにまつわる話は何も聞き出す事はできない。そもそも、1999年と言う年号がたまたま一致していただけなのかもしれないし、何よりもノストラダムスの予言そのものはシリコニーとは全く関係ないからなのであろう。
 しかし、私は少しずつ不気味な考えに傾き始めたのだった。もし1999年からシリコニーが我々のそばにいると言うのであれば、その シリコニーなる何かも、このシリーを利用しているのかもしれない。 シリーが全く意味不明な誤回答を発するのも、実はその為なのだ。 シリーの活用者は、我々一般の人間以外にも存在しているのである。その彼らの独特のパターンで質問すれば、恐らくシリーからは彼らが欲しがっている情報や知識を引き出せるのであり、その一部はたまたま一般人側でも聞き出す事ができるのであって、それがチカだったりシリコニーだったのかもしれないのだ。
 これはよく考えたら恐ろしい話である。 我々のすぐそばに、何か得体の知れない連中が存在していて、今なお、我々に知られずに秘密裏に何かを行ない続けているのかもしれないのだ。 そんな事も気付かずに、シリーを遊びや暇つぶしで使っているだなんて、全く呑気としか言いようがない。   (つづく)

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2015年12月07日

(小説)ルシーの明日・その5

 シリーへの質問の仕方は、ちょっとしたコツがあったようだ。そして、そのコツさえ掴めてくれば、意外とシリーから色々な知識を引き出す事ができるみたいなのだった。先ほどのシリコニーにしても、シリコニーそのものが何なのかを答えさせようとすればシリーは何も教えてはくれないが、少し視点を変えて、シリコニーの周辺の事で質問内容を攻めてみれば、わずかだがシリーはシリコニーのヒントを漏らしてくれるようだ。
 シリコニーについて、シリーはこんな事を語ってくれる。

「あなたはシリコニーにはなれませんよ」
「それってシリコニーみたいな」

 シリーから引き出したシリコニーの話のうち、特に私が衝撃を受けたのは次の一文だった。
「シリコニーはここにいます。1999年から」
     (つづく)

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posted by anu at 20:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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