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2016年09月13日

キラシステム

IMG_0338.jpg




「キラ」とありますが、マジシャンKilaではなく、神戸のマジシャン紀良京佑氏のレクチャーです。
キラさん数名居るので少しややこしいです(゚∀゚)


序文でネモニカの様な世界的なスタックになる可能性があるみたいな推薦文がありました(うろ覚えです...)。


個人的な感想としては
キラシステム:iPhone
ネモニカ:Android
という感覚をうけました。

キラシステムには機能美がある?


キラシステムは4つの現象を1つのルーティンとして完成するシステムです。
最初から最後までその目的の為にデザインされています。

ネモニカは逆に思想がどこにあるのかというのかがわかりづらくありますね。
研究している人が多く、様々な研究がされている点が、多くのアプリを簡単に出しやすいAndroidと似てるという表現になりました。

そして、キラシステムはソフトウェアとハードが同じデザインで構成されていると言えるでしょう…

ハードのためのソフトウェアであり、ソフトウェアのためのハード。

一貫性があるんです。


キラシステムの並びを一言で言ってしまうと、不規則なサイステビンスシステムです。
3通りの並べ方がありますが、3つ目に関してはシステムになっていないのでメモライズドになります。

私としてはこのメモライズドのみ気に入りません。

システムとして完成しているのに、順番は記憶する必要があるというのは少し趣旨と違う気もします。
それと、研究がそこまで進んでいないので他の現象がどの程度起こせるのかが未知数なので、記憶するのがシンドイ人はおとなしくシステムになっている2つのパターンを使うことをおすすめします。

どのパターンで組んだとしても、最終的にある現象を起こすことが出来ます。

ネモニカはマジシャン、メンタリスト共に使えますが、キラシステムはルーティン的にマジシャン向けです。

メンタルとの相性は普通のスタックやシステムと大差ありませんが、メンタル方面で使うのであれば研究が進んでいるネモニカの方がやや優勢かも知れません。


これも個人的な感想なのですが、システムでありメモライズドであるというのはなんとなく二度手間な気がします。
確かにシステムになっていればど忘れした場合でも前後を見ればわかりますが、私のネモニカの記憶方法でも同じことが出来たりするわけです。

(というのも、ネモニカを枚数目と順番両方で暗記しているので、ど忘れしても順番に思い出すことが出来るのです)


サイステビンスを使っている人で、見た目が赤黒になるのが気に入らない人にはキラシステム良いかもしれません。

それと、キラシステムで気になるのは組み方です。
ちょっと特殊な配り方になるので、予めセットしておいたほうがいいかも知れません。

新品状態から客の目の前でセットするならネモニカのほうが時間は掛かりますが、違和感は少ないかと思います。


それと、キラシステムは必然的に4枚のAを使ったマジックを何か知っている必要があります(笑)
残念ながら私は4Aの手順をすっかり忘れていたので、大事典を引っ張りだして、ツイスティングジエーセズの手順を復習することになりました(゚∀゚)

まぁ、この4枚のAを使うマジックはすっ飛ばしても良いですんですけどね…
ただ、本来設計されたルーティンをやるには、あったほうが良いわけです。


一番興味深かったのは、途中で解説されている空中でやるザローシャッフルでした。
ヘインシュタインシャッフルと全く同じものですが、ヘインシュタインが世にでる前から紀良京佑氏は使っていたようです。

しかも、私が自分で考えた(と思っていただけになりましたが)スリップカットを使って1回で終わらせるパターンがデフォルトでした。

そりゃ、あのシャッフルが思いつくなら、スリップカットも思いついて当然だと思いました。


これは、つまりですよ...
もしかすると世界で最も優れているシステム(orスタック)デックの解説に加えてヘインシュタインシャッフルの解説が載っているにもかかわらず、ヘインシュタインシャッフルのDVD一本より安い価格なわけです。
(しかも途中でザローシャッフルを使ったトライアンフのやり方まで解説されています)

やばいですね…


ちなみに、紀良京佑氏は気づいていないのか知りませんが(少なくともこのレクチャー書いている時には本人気がついてませんが)、一応計算でカードの位置が出せます。

数列がある程度分かる人であれば自分で式を作れると思うのでキラシステムを知っている人はチャレンジしてみてください。


それと、赤黒交互になっていないだけで、基本的にはシステムになっていますので(1パターン除く)、よく見ると規則性があるのが分かります。

恐らくそこに気がつく人はほぼ居ないとは思いますが、長時間じっくりと観察させない方がベターですね。
(そんなことさせる人がいるとは思えませんが...)



ちなみに、最終的な現象はネモニカでも起こせたりします。
それは最初の推薦文でも書かれていますが、キラシステムが優れているのはネモニカよりも説得力のある手順になるところだそうです。



いずれにせよ、最近メンタリズム的な演出でしかカードマジックをしない私には順番と枚数目さえ分かれば何でも良かったりするわけです(本末転倒)

そういう意味ではシステムな上に計算で出せるキラシステムの方が負担は少ないのかもしれません。


ただ、マキシマム・エンターテインメントに書かれていることですが、計算して出せるスタックよりも、その場で記憶するのが最も大変で最も良い場合があるんだとか/(^o^)\
(これはメンタリスト寄りの意見です)

記憶するに越したことはないそうです。。


結論
メンタリスト:どっちでも良い。その場で覚えるのがベスト。
マジシャン:レパートリー増やしたい人はネモニカ、完成されたカードの手順が欲しい人はキラシステム。
記憶が面倒な人:キラステム。
初心者:完成されたルーティンが手に入るという意味ではキラシステム。

(初心者がメンタルマジックをやることを想定していません。)


次の投稿は、最近発見したメモライズドデックのメリットか、ここ1ヶ月よくやっているメンタルマジックorメンタリズムのお話にする予定です。


ある意味世界標準のネモニカ

ネモニカ・ミラクルズ [DVD]





マキシマム・エンターテインメント

マキシマム・エンターテインメント





色々なカードマジックを知りたいのであれば…
(解説が雑なので初心者は手を出さないほうが良いです)

図解 カードマジック大事典




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