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2013年04月10日
沈丁花が立ち直っていました
この前、庭を見ると、沈丁花が立ち直っていました。
うちの近所に色々と世話を焼いてくれるおばあちゃんがいて、
根元を石で囲んで直してくれていたようです。
まゆみさんはずぼらなので、そういう知恵も回らずに放っておいたのですが、
おばあちゃんはこういうのを見ると放っておけないのです。
まゆみさんが頼まなくても、庭の草取りをしてくれたり、
具合が悪くて寝込んでいると、部屋の掃除をしてくれたり、
食器を洗ってくれたりします。
まゆみさんの母が、昔、そのおばあちゃんのお世話をよくしてあげていたので、
そのお返しだと思って、色々助けてくれます。
まゆみさんはうつ病を患って、誰にもわかってもらえなくて、
当人が苦しんでいるのに、周りの人たちから散々罵られて、
行き場を失って、やがてアルコールに依存するようになってしまいました。
飲みたくて飲んでいるのではない。
止めたくても止められなくて苦しんでいるのだと必死で訴えても
人からは責められる一方でした。
酒瓶は部屋中にごろごろと転がっていて、脱いだ服は脱ぎっぱなし、
新聞は開かれることもないまま部屋中に散乱して、
まゆみさんの家はゴミ屋敷と化してしまっていました。
そんなときにそのおばあちゃんが家に来て、
酒瓶を片付けて、掃除をしてくれていました。
そのおばあちゃんだけでした。
まゆみさんを一言も責めないで助けてくれたのは。
実はそのおばあちゃんもその昔、アルコールで苦労をしていたのです。
そんなときにまゆみさんの母がいつも相談相手になっていました。
「ありがとう、Mさんのおかげで助かる」と言うと、
「なんも、わもおめえのお母さんさ世話になったんだ。当たり前のことだ」
そう言います。
まゆみさんはそういう苦しみを知らなかった頃には
そのおばあちゃんの存在が鬱陶しかったものでした。
何でうちのお母さんはあんなアル中の人なんかと付き合うんだろう、
付き合いなんか止めてしまえばいいのにと・・・
自分が同じ苦しみを経験して初めてわかりました。
母がそのおばあちゃんを見捨てていれば、
そのおばあちゃんは今頃どうなっていたのかわかりません。
苦しみに負けて、自殺でもしていたかも知れません。
「当たり前のことだ」と言って助けてくれるおばあちゃんに
母の偉大さを教えられました。
おばあちゃんは2年前に、大腸癌の手術を受けています。
大腸癌を患った人は長生きしないと誰かが言っていました。
長生きして欲しいです。
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