ナビゲータのEVEです。
本日は、日曜日と言うことで、 ゼロからはじめるシステム開発 から セキュリティ の情報を提供します。
試験で出題されそうな所を書こうと思ったのですが、 中小企業診断士 試験において、 DX のようなセキュリティに関連の出題はありませんでした。
以上の理由により、前々回にレポートで使用した サイバーセキュリティ経営ガイドライン の図から今回は調査し報告したいと思います。
それでは、本日は、 コーポレートガバナンス・コード について調べたいと思います。
[コーポレートガバナンス・コードとは?]
コーポレートガバナンス・コードとは、どのようなモノなのでしょうか?本日も、 ChatGPT に解説をしてもらいましょう!
コーポレートガバナンスコード(Corporate Governance Code)とは、企業の経営の透明性や健全性を高めるために、上場企業が遵守すべき経営のルールや指針を示したガイドラインです。このコードは、株主やステークホルダーの利益を守り、企業の持続的成長を促進することを目的としています。
日本におけるコーポレートガバナンスコードは、2015年に日本取引所グループ(JPX)により策定され、上場企業に向けて示されています。このコードは、企業がどのようにガバナンス(企業統治)を行うべきかについて、具体的な指針を提供しており、以下のような主要なテーマが含まれています:
?取締役会の構成と運営
取締役会は企業の戦略的意思決定を行い、経営陣の監督をする役割を担います。取締役会の多様性や独立性が求められます。
?株主との対話
企業は株主との適切な対話を行い、株主の意見や利益を尊重する必要があります。
?リスク管理と内部統制
企業の経営陣はリスク管理体制を強化し、内部統制システムを適切に運用しなければなりません。
?企業の社会的責任
環境や社会に対する責任を果たし、持続可能な経営を目指すことが強調されています。
このコードは「コンプライ・オア・エクスプレイン(従うか、または従わない理由を説明する)」という原則に基づいており、企業が指針に従わない場合には、その理由を開示することが求められます。
日本取引所グループ が主体となって作成し、 金融庁 は、アドバイザーまたはオブザーバーとして参加して作成されたモノだといわれています。ようは、上場企業を含む金融業界全般に影響はあるが、公的なモノではありません。ただ、 経済産業省 作成の、上記図からサイバーセキュリティ経営ガイドラインに影響を与える文書だと伺い知ることができます。
[コーポレートガバナンス・コードが作成された背景]
内容を読むと、2024年現在なら一般的なことが書かれているのですが、なんでこんな一般的なことを、役所ではなく、日本取引所グループが作ることになったのでしょうか?引き続きChatGPTに聞いてみました。
コーポレートガバナンスコードが作成されることになった背景には、いくつかの重要なトリガーがあります。主に、日本の企業ガバナンスの強化と、国際的な競争力を高める必要性がその要因です。以下に主要なトリガーを挙げます:
?企業ガバナンスの課題
1990年代から2000年代にかけて、日本の企業ガバナンス(企業統治)に対する批判が高まりました。特に、株主の利益を十分に反映しない経営が行われていたり、経営陣が過度に権限を集中させていたりする問題が指摘されていました。これにより、経営の透明性や監視機能が不十分とされ、投資家からの信頼が低下していたのです。
?経営改革への国際的な圧力
世界的に、企業ガバナンスの強化が重要な課題として注目されていました。特に、アメリカのサーベンス・オクスリー法(SOX法)や、ヨーロッパのコーポレートガバナンス原則など、国際的な企業ガバナンス規制が整備されていく中で、日本もその流れに対応する必要性が高まりました。特に、グローバル投資家からの期待や要求が強まり、日本企業も国際的なスタンダードに追いつくことが求められたのです。
?日本経済の構造改革と持続的成長
日本経済は、1990年代後半からの経済低迷期を受けて、構造改革が急務となっていました。その一環として、企業の経営体制を見直し、より透明で効率的なガバナンスを確立することが、経済成長を支える重要な要素と考えられました。コーポレートガバナンスの強化は、企業の健全な成長を促進し、投資家の信頼を取り戻すために不可欠とされました。
?株主重視の経営へのシフト
従来、日本の企業は「家族経営」や「終身雇用」など、株主以外のステークホルダー(従業員や取引先)を重視する経営が行われていましたが、グローバル化が進む中で、株主重視の経営への転換が求められるようになりました。特に、外国人投資家からは、株主利益の最大化を図る経営が期待されていたため、コーポレートガバナンスコードがその指針となることが決定的なトリガーとなりました。
?東日本大震災後の社会的・経済的な影響
2011年の東日本大震災後、企業の社会的責任や経営の透明性への関心が高まりました。企業のリスク管理体制やステークホルダーへの配慮が強調され、より信頼できるガバナンス体制が求められるようになったのも、コーポレートガバナンスコードの策定を後押しした要因となりました。
?安倍政権下での「アベノミクス」
2012年に安倍晋三政権が発足し、経済政策「アベノミクス」が打ち出されると、その一環として、日本企業のガバナンス改革も重要なテーマとなりました。特に、企業の競争力向上や投資家の信頼を回復するために、コーポレートガバナンスコードの策定が急務とされました。
■結果としてのコーポレートガバナンスコード策定
これらの背景を受け、2014年に日本取引所グループ(JPX)が中心となり、コーポレートガバナンスコードが策定され、2015年に正式に導入されました。これにより、日本の上場企業は、株主や投資家の利益を最優先に考え、透明性の高い経営を行うことが求められるようになりました。
社会的な問題、外部圧力、時代の流れなどの、社会的要求に基づき作成されたのが、分かります。
[コーポレートガバナンス・コードの目的]
コーポレートガバナンス・コードにどのようなことが書かれていて、なんで作成されたのか分かりました。それでは、最後にその目的について改めて聞いてみましょう!
コーポレートガバナンスコードが作成された目的は、主に以下のような点に集約されます。
?企業ガバナンスの透明性と効率性の向上
日本の企業において、経営の透明性や効率性を高めることが主な目的です。特に、企業の意思決定プロセスにおける透明性を確保し、経営陣が株主やステークホルダーに対して説明責任を果たすことを促進します。これにより、企業の経営がより公平かつ効率的に行われ、企業の持続的な成長が期待されます。
?株主の利益の保護と強化
コーポレートガバナンスコードの中心的な目的は、株主の利益を最大化することです。これまでの日本の企業は、株主だけでなく、従業員や取引先、地域社会などのステークホルダーに対する配慮が強調されてきましたが、グローバル化が進む中で、株主重視の経営が求められるようになりました。株主の利益を優先することで、企業の競争力を高め、投資家からの信頼を獲得することを目指します。
?企業の監督機能の強化
企業の経営陣に対する監督機能を強化し、経営者が自己利益を優先することなく、企業全体の利益を考えて行動できるようにすることが目的です。取締役会の構成や独立性を高めることで、経営の監視を強化し、企業のリスク管理や内部統制が機能するようにします。
?グローバル競争力の強化
国際的な投資家や企業との競争において、日本企業が信頼され、選ばれるためには、国際基準に適合した企業ガバナンスを構築する必要があります。コーポレートガバナンスコードは、グローバル市場における企業の競争力を高めるため、企業統治の水準を引き上げることを目指しています。特に、外国人投資家からの期待や要求に応えることが重要視されました。
?企業の社会的責任の強化
企業は、株主だけでなく、広範な社会的責任を負うことが求められています。コーポレートガバナンスコードには、企業が環境や社会に対して積極的に責任を果たすべきだという観点が含まれています。企業の持続可能な成長を促すために、リスク管理や倫理的な経営が重視されています。
?企業の成長と持続的発展の促進
コーポレートガバナンスの強化を通じて、企業の長期的な成長と持続可能な発展を促進することが目的です。健全なガバナンス体制が構築されることで、企業が不正行為や経営陣の誤った判断から守られ、安定した経営が実現しやすくなります。これにより、企業は社会的信頼を得るとともに、持続的な利益を上げることができるようになります。
?日本企業に対する投資家の信頼回復
日本企業が過去に抱えていたガバナンスに対する懸念を払拭し、投資家の信頼を回復することが目的の一つです。特に、過去に経営陣の透明性の欠如や不正行為が問題となった事例があり、これらを防止するためにコーポレートガバナンスコードが導入されました。
■まとめ
コーポレートガバナンスコードの作成目的は、企業ガバナンスの透明性、株主の利益保護、経営監督機能の強化、グローバル競争力の向上、社会的責任の強化、企業の持続的成長の促進など、企業が健全に発展するための多岐にわたる目的を達成するために策定されました。これにより、投資家や社会の信頼を得るとともに、日本企業の競争力を国際的に高めることを目指しています。
[あとがき]
サイバーセキュリティ経営ガイドラインは、政府関連機関から作成された文書だけでなく、日本の主要な機関で作られたガイドラインも取り入れて作られているということを本日知りました。ただ、以上の内容を読んで、サイバーセキュリティという観点では、同ガイドラインを見ることはできませんでした。ということで、セキュリティという観点から同ガイドラインを見た場合、どのようなことが書かれているのか、最後の最後にChatGPTに聞いてみました。
コーポレートガバナンス・コードにおいて、サイバーセキュリティに直接的に言及されている部分は、一般的に企業のリスク管理や内部統制に関連する部分に含まれています。具体的な内容として、サイバーセキュリティは企業のリスクの一環として取り上げられており、企業が十分なセキュリティ体制を整備することが求められています。
コーポレートガバナンス・コードにおけるサイバーセキュリティ関連の部分
主に以下のような形で関連する部分が記載されています:
?リスク管理の強化
コーポレートガバナンス・コードの中で、企業はリスク管理体制の強化を求められています。サイバーリスクは現代の経営において重要なリスクの一つとされており、以下のような観点で言及されています。
・リスク管理体制の整備
企業はサイバーセキュリティのリスクを含む、さまざまなリスクに対して適切な管理体制を確立し、経営陣はその実効性を監督しなければならない。
・内部統制の強化
サイバー攻撃や情報漏洩などのリスクが企業経営に与える影響を最小化するため、適切な内部統制システムの整備が求められています。
?取締役会の役割
取締役会は、企業の戦略的なリスク管理の監督を担う役割があり、サイバーセキュリティもその一環として取り上げられます。特に、取締役会は次のような対応を求められます
・サイバーセキュリティ戦略の策定
サイバーセキュリティに関する基本的な方針や戦略を策定し、取締役会でその実施状況を定期的に確認する。
・専任の役員の設置:
サイバーセキュリティ対策の重要性が高まる中で、情報セキュリティ担当の取締役や専任の責任者を設置し、責任を明確にすることが推奨されています。
?情報開示の充実
企業は、サイバーセキュリティを含むリスクに関する情報を投資家やその他のステークホルダーに対して適切に開示することが求められています。具体的には:
・サイバー攻撃への対応状況の開示: サイバーセキュリティに関するポリシーや実施状況、万一のサイバー攻撃発生時の対応策などを開示することが、ガバナンスの一環として求められることがあります。
■まとめ
コーポレートガバナンス・コードにおけるサイバーセキュリティに関連する部分は、主にリスク管理、取締役会の監督、情報開示の観点で言及されています。サイバーリスクは経営にとって重要なリスク要素であり、企業は適切な対策を講じ、その進捗状況を監督機関やステークホルダーに報告することが求められています。
以上の部分は他のガイドライン等にも書かれている内容です。だから、 IPA の試験などでも、コーポレートガバナンス・コードの出題がないのかもしれません(調べた範囲では出題実績を見つけることができませんでした)。同じガバナンス・コードなら、 デジタルガバナンス・コード を勉強した方がいいようです。
では、また!