かつては「防衛庁」が、ありました。
三井不動産の、2001年のニュースリリースには、 三井不動産グループ、「六本木防衛庁跡地」を落札 、があります。
三井不動産ホームページでは、以下のように記されています↓
三井不動産グループ、「六本木防衛庁跡地」を落札
平成13年9月17日 三井不動産株式会社
本日、財務省(関東財務局)により、防衛庁檜町庁舎跡地の一般競争入札が実施されましたが、入札の結果、当社を幹事社とするグループがこれを落札いたしました。
本計画地は、都心に残された最後の大規模かつ優良な再開発案件のひとつであり、計画の詳細につきましては、上位構想も踏まえ、今後当社とメンバー会社で鋭意検討を継続し、オフィス、住宅、商業等の複合開発を実施していくこととなりますが、どの用途においても非常に高いポテンシャルをもった立地であると考えており、優良な再開発計画として、国際都市東京にふさわしい、名実ともに「都市再生」の一翼を担うプロジェクトとすべく、総力をあげて取り組んでまいりたいと考えております。
所在地 東京都港区赤坂9丁目142-1外1筆
地積 78,393.60m2
交通 都営地下鉄大江戸線・営団地下鉄日比谷線「六本木」駅徒歩1分、営団地下鉄「乃木坂」駅徒歩3分
スケジュール
入札公示: 平成13年5月25日
入札: 平成13年9月17日
契約締結: 平成13年10月9日(予定)
売買代金の支払い: 平成14年2月28日(予定)
いまでは「バブル」と呼ばれる特徴的かつ限定的な時代には、六本木で遊ぶ人たちが「防衛庁正門前」を、よく目にしていたと思います。
ディスコから出てきて、街を歩いていると、ふとしたときに、独特の広さと深さを感じる「都会空間」が存在しているのを目の当たりにしたものです。初めて見たとき「なにがあるんだろう?」と思いましたが、昼間もしくは夕暮れ時に門柱に掲げられている表札を見て「ここが防衛庁なのか」と感動しました。
防衛庁があるから治安が良い、と思っていたかもしれません。
当時はバブル現在進行形でしたが、おそらく「バブル」という言葉は知らずに、六本木で踊り、騒ぎ、飲んで、口説いて、遊んでいたのかなあ、という感じです。
いまでも私がハッキリ覚えているのは、シネヴィヴァン六本木という名のミニシアターです。シネヴィヴァンと俳優座は、それはそれはもう何度も通いました。お金が無くなってもロビーによって映画のチラシをもらってくるのが日課のような感じです。なつかしいなあ。
六本木の防衛庁が「再開発されるらしい」と知り、やがて本当に「跡地」になっていました。
防衛庁檜町庁舎跡地の一般競争入札が実施され、落札したのが三井不動産だったというわけです。正確には、三井不動産を幹事社としたグループで、コンソーシアム6社です。
コンソーシアム6社とは、
積水ハウス、全国共済農業協同組合連合会、大同生命保険、富国生命保険、三井不動産、安田生命保険
です。
ちなみに。
三井不動産はバブルのときに月島・佃島にタワーマンションを建築したことで有名です。東京湾岸の「ウォーターフロントエリア」の開発を手掛けていた象徴的なマンションです。いまでは、あちこちにタワーマンションがありますが、先駆け的な存在でした。
歴史的に振り返りますと、1988年(昭和63年)7月19日の閣議決定です。まだ「昭和」です。その日の閣議決定に内容が、49の行政機関の移転です。移転する行政機関の中に、防衛庁も含まれていました。六本木に君臨していた防衛庁が、ついに別の場所へ移転するということなのですが、当時の私は知る由もなかったのか、あるいは気にも留めなかったのか、いずれにしても「あの跡地、どうなるんだろうね?」と気にするようになった時にはもうバブルは弾けて飛んでいたと思います。
多極分散型国土形成促進法に基づく閣議決定と言うことらしいのですが、もしかすると「首都移転計画」も取り沙汰されていましたから、大きく変化している時代でもあったのでしょう。というよりも、江戸・東京は、いつになったら、それなりの「完成形」を迎えるのでしょうね。いつも、どこかで、工事中です。それも修理や修繕と言うより、再開発の工事です。
深夜遅くまで遊んでいても安心できる空気感があり、そこに防衛庁があるという安心感と言いますか信頼を寄せられる空気感もありました。六本木で遊んでいて終電がなくなるのは、当たり前。始発電車まで、どうやって過ごそうかという問題では、いつも「ここ開いてる」というお店をハシゴしたり、さらに飲んで、ぐったりしてみたり、なんだか記憶の中では自由な息遣いです。まあ、当時は当時なりに苦悩や迷いがあったんですけどね、私の人生にも、一緒に遊び歩いていた仲間たちにも。時間の経過で、余計な記憶は削ぎ落されたのか、いいことばかりが記憶に残っています。
背伸びしていたかな、という気持ちもありますが、背伸びだろうがなんだろうが、楽しんでいたことに変わりありません。当時の音楽を聴くと、当時の空気感そのものを思い出します。いまでも強烈です。とくにマイケル・フォーチュナティの「Give Me Up」「Into The Night」は色あせないですね。いや、色あせない名曲はたくさんありますが、この2曲は特別で格別です。
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