コロナ禍で変わった点について、パレスホテル代表取締役社長の吉原大介さんの談を紹介します。
「基本的には都心にお住まいの方が、週末利用あるいはステイケーション(近場で休日を過ごす旅行スタイル)で、ホテルでゆっくりされます。それにしても、インバウンドの穴埋めをするほどの需要はない。企業の出張もまだ制限されていますし。宿泊にリベンジ消費が起きている感はないですね。
唯一あるのは、通常の部屋と比べると、スイートルームの稼働率が高いことです。コロナ禍になって、あちこち観光するというよりもホテル滞在を旅の目的にする人が増えました。お客さまのホテル滞在時間がものすごく長くなったのが、何よりも大きな変化です。
そういった背景もあり、既存の客室を一部改装してスイートルームを増設しました。広さ90平方 メートルの「プレミアスイート」を新しく6部屋造ったことで、スイートルームが18室に増えました。
実はもともと、全客室数290のうちスイートルームが12室だけでは足りず、海外の富裕層を取り逃がしていたという課題があったんです。コロナ禍が収束したら、そこはしっかり取っていきたい。
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