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2019年07月17日
大腸CTアカデミア 大腸内視鏡検査は大腸腫瘍性病変の最も信頼できる検査法ではありますが・・・
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
Rad Fan 2019年7月号 発売です!
特集2 これからのCTコロノグラフィ〜失敗からの脱却〜
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
PubMedから、今日のつぶやき − 525 −
Yoon JY, et al. Quality is the Key for Emerging Issues of Population-Based Colonoscopy Screening. Clin Endosc 2018; 51: 50-55.
それでは
「対策型検診としての大腸内視鏡検査における品質管理」
をご紹介します。
【大腸内視鏡検診の品質管理】
大腸内視鏡検査は効果的に大腸腫瘍性病変を検出し
治療も可能であるものの、完全な検査というわけではなく
その品質管理が重要である。
内視鏡検査が完ぺきではなく見逃しがあることは
同日の繰り返しの内視鏡検査あるいは大腸CT検査
によって判明している。
大腸内視鏡の見逃し率
1cm以上の腺腫: 6-12%
アドバンスドアデノーマ: 11%
大腸癌: 5%
すべてのサイズのポリープ: 22%
(感想)
大腸内視鏡検査は大腸腫瘍性病変の
最も信頼できる検査法ではありますが、
JANCTでも内視鏡の見逃しが判明しています。
それが悪いというわけではなく、
そうした見逃しをいかに標準的に最小限にできるかが
最も大切なことでしょう。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29397649
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
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(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
●お願いとお断り●
本ブログの無断転用および複製を禁止いたします。
著者に無断で各種メディアに貼り付ける
などの行為は著作権違反となります。
読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。
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それでは
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大腸内視鏡検査は効果的に大腸腫瘍性病変を検出し
治療も可能であるものの、完全な検査というわけではなく
その品質管理が重要である。
内視鏡検査が完ぺきではなく見逃しがあることは
同日の繰り返しの内視鏡検査あるいは大腸CT検査
によって判明している。
大腸内視鏡の見逃し率
1cm以上の腺腫: 6-12%
アドバンスドアデノーマ: 11%
大腸癌: 5%
すべてのサイズのポリープ: 22%
(感想)
大腸内視鏡検査は大腸腫瘍性病変の
最も信頼できる検査法ではありますが、
JANCTでも内視鏡の見逃しが判明しています。
それが悪いというわけではなく、
そうした見逃しをいかに標準的に最小限にできるかが
最も大切なことでしょう。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29397649
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2019年07月16日
大腸CTアカデミア 検診大腸内視鏡検査では高齢者の検査にはとりわけ注意が必要です
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
日本消化器内視鏡学会雑誌の6月号 (61 巻 6 号 p. 1256-1263)に
「大腸CT検査(CT colonography)読影の基本とコツ(動画付き)」が
掲載されました!
是非、ご一読ください。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
PubMedから、今日のつぶやき − 524 −
Yoon JY, et al. Quality is the Key for Emerging Issues of Population-Based Colonoscopy Screening. Clin Endosc 2018; 51: 50-55.
それでは
「対策型検診としての大腸内視鏡検査における品質管理」
をご紹介します。
【大腸内視鏡検診の安全性】の続き
高齢者に対する検診大腸内視鏡検査は
加齢と併存疾患の影響で偶発症のリスクが高くなる
ことに注意を払わなければならない。
アメリカでは65歳以上の患者に対する
重大な偶発症の頻度は1000件に7件
検査後に予定していない病院受診をする
率は1000件に16.3件と報告されている。
メディケアの高齢者を対象とした研究では
加齢とともに偶発症の頻度が上がることが判明している。
システマティックレビューとメタアナリシスによれば
大腸内視鏡検査の累積偶発症の率は
1000件に26件、
うち出血は1000件に6.3件
腸管穿孔は1000件に1件
循環器・呼吸器の偶発症は1000件に19.1件
65-79歳における致死率は1000件に1件
である。
65歳以上の患者では大腸内視鏡検査の
検査中あるいは検査後のリスクは高く
高齢者における住民ベースの検診大腸内視鏡検査は
利益・不利益バランスを考慮して
個別に判断される必要がある。
検診大腸内視鏡検査の普及は
とりわけ高齢者において
偶発症が急増する可能性が示されている。
(感想)
高齢者では1000件に1件の死亡というのはなかなか
ショッキングですね。
腸管穿孔はや出血といった直接的な原因だけではなく
循環器疾患や呼吸器疾患のリスクも十分に加味しなければならないのでしょう。
ただ、欧米に比べて検査時の麻酔・セデーションの
内容や頻度が日本と異なるため、
更に検討していく必要はあると思います。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29397649
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PubMedから、今日のつぶやき − 524 −
Yoon JY, et al. Quality is the Key for Emerging Issues of Population-Based Colonoscopy Screening. Clin Endosc 2018; 51: 50-55.
それでは
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【大腸内視鏡検診の安全性】の続き
高齢者に対する検診大腸内視鏡検査は
加齢と併存疾患の影響で偶発症のリスクが高くなる
ことに注意を払わなければならない。
アメリカでは65歳以上の患者に対する
重大な偶発症の頻度は1000件に7件
検査後に予定していない病院受診をする
率は1000件に16.3件と報告されている。
メディケアの高齢者を対象とした研究では
加齢とともに偶発症の頻度が上がることが判明している。
システマティックレビューとメタアナリシスによれば
大腸内視鏡検査の累積偶発症の率は
1000件に26件、
うち出血は1000件に6.3件
腸管穿孔は1000件に1件
循環器・呼吸器の偶発症は1000件に19.1件
65-79歳における致死率は1000件に1件
である。
65歳以上の患者では大腸内視鏡検査の
検査中あるいは検査後のリスクは高く
高齢者における住民ベースの検診大腸内視鏡検査は
利益・不利益バランスを考慮して
個別に判断される必要がある。
検診大腸内視鏡検査の普及は
とりわけ高齢者において
偶発症が急増する可能性が示されている。
(感想)
高齢者では1000件に1件の死亡というのはなかなか
ショッキングですね。
腸管穿孔はや出血といった直接的な原因だけではなく
循環器疾患や呼吸器疾患のリスクも十分に加味しなければならないのでしょう。
ただ、欧米に比べて検査時の麻酔・セデーションの
内容や頻度が日本と異なるため、
更に検討していく必要はあると思います。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29397649
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2019年07月12日
大腸CTアカデミア The NordICC Studyにおいて偶発症の頻度が多い理由は!?
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
JDDW 2019 が神戸で11月21日(木)〜24日(日)に
開催されます。
第57回日本消化器がん検診学会大会の会長は
松島病院大腸肛門病センター 松島クリニックの
鈴木康元先生です。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
PubMedから、今日のつぶやき − 523 −
Yoon JY, et al. Quality is the Key for Emerging Issues of Population-Based Colonoscopy Screening. Clin Endosc 2018; 51: 50-55.
それでは
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【大腸内視鏡検診の安全性】の続き
The NordICC Studyからの暫定報告では
腸管穿孔は1000件に1件
ポリペクトミーに起因する出血は1000件に1.4件
ポストポリペクトミー症候群は1,000検査あたり2件
であった。
このThe NordICC Studyでは偶発症の
頻度が高く報告されている。
The NordICC Studyにおいて偶発症が
多い理由として極めて重要なことは
一般住民を対象とした対策型検診として
ランダム化試験として実施された点である。
これはつまり、今までに見積もられていた
偶発症の頻度より高い理由として
内視鏡医の多様性や質のばらつきが
現実の医療現場に近い状況で検証されている
ことに起因している可能性がある。
(感想)
クリニカルトライアルは
熟練した施設、熟練した医師に限定して
実施されることが多いのですが、
こうした研究報告と比較すると
臨床実地では精度(感度や特異度など)
や安全性が低くなる傾向にありますね。
その意味ではThe NordICC Studyは貴重でしょうし
根本には日本のJEDや英国のNEDによる
全国的な前向き集計を積み重ねていくことが
大切なのでしょう。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29397649
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
AI、機械学習、ディープラーニングを学びましょう
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松島病院大腸肛門病センター 松島クリニックの
鈴木康元先生です。
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PubMedから、今日のつぶやき − 523 −
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The NordICC Studyからの暫定報告では
腸管穿孔は1000件に1件
ポリペクトミーに起因する出血は1000件に1.4件
ポストポリペクトミー症候群は1,000検査あたり2件
であった。
このThe NordICC Studyでは偶発症の
頻度が高く報告されている。
The NordICC Studyにおいて偶発症が
多い理由として極めて重要なことは
一般住民を対象とした対策型検診として
ランダム化試験として実施された点である。
これはつまり、今までに見積もられていた
偶発症の頻度より高い理由として
内視鏡医の多様性や質のばらつきが
現実の医療現場に近い状況で検証されている
ことに起因している可能性がある。
(感想)
クリニカルトライアルは
熟練した施設、熟練した医師に限定して
実施されることが多いのですが、
こうした研究報告と比較すると
臨床実地では精度(感度や特異度など)
や安全性が低くなる傾向にありますね。
その意味ではThe NordICC Studyは貴重でしょうし
根本には日本のJEDや英国のNEDによる
全国的な前向き集計を積み重ねていくことが
大切なのでしょう。
それでは、また。
原文
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2019年07月11日
大腸CTアカデミア 内視鏡ナショナルデータベースは重要!
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第37回日本大腸検査学会総会 が
国立がん研究センターの斎藤豊先生の会長のもと
2019年11月1日-2日に東京で開催されます!
ナガイチは共催教育講演やハンズオンセミナーを
担当させていただきます。
6月28日まで 演題募集中 です。
是非ご応募くださいね。
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米国の内視鏡ナショナルデータベースによると
検診およびサーベイランス目的の大腸内視鏡検査
において検査後30日以内に深刻な偶発症が
発生する頻度は1,000人あたり3.4人と報告されている。
この研究では、
入院が必要な消化管出血は1,000検査あたり1.59件、
消化管穿孔は1,000検査あたり0.19件、
ポストポリペクトミー症候群(前回のつぶやき参照)は1,000検査あたり0.09件、
内視鏡に直接起因する偶発症は1,000検査あたり2.01件
と報告されれている。
50−69才歳の一般住民を対象としたトライアルでは
重大な出血は1,000検査あたり1.2件
ヨーロッパ:The NordICC Studyからの暫定報告では
55−64才歳のにおいて重大な出血は1,000検査あたり1.5件
と報告されている。
それでは、また。
(感想)
このあたりの正確なデータはデータベースの構築にかかっています。
日本でも間もなく本格稼働しますね。
JED
イギリスでは NED が稼働しています。
GAFAでわかるようにデータは貴重な財産です。
登録は面倒ではありますが、
国民や自分たちのためにも協力していくことが大切でしょう。
これからは専門医の取得や指導施設の更新にも
求められていきます。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29397649
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
みんなのAI講座 ゼロからPythonで学ぶ人工知能と機械学習
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自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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第37回日本大腸検査学会総会 が
国立がん研究センターの斎藤豊先生の会長のもと
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ナガイチは共催教育講演やハンズオンセミナーを
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6月28日まで 演題募集中 です。
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Yoon JY, et al. Quality is the Key for Emerging Issues of Population-Based Colonoscopy Screening. Clin Endosc 2018; 51: 50-55.
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「対策型検診としての大腸内視鏡検査における品質管理」
をご紹介します。
【大腸内視鏡検診の安全性】の続き
米国の内視鏡ナショナルデータベースによると
検診およびサーベイランス目的の大腸内視鏡検査
において検査後30日以内に深刻な偶発症が
発生する頻度は1,000人あたり3.4人と報告されている。
この研究では、
入院が必要な消化管出血は1,000検査あたり1.59件、
消化管穿孔は1,000検査あたり0.19件、
ポストポリペクトミー症候群(前回のつぶやき参照)は1,000検査あたり0.09件、
内視鏡に直接起因する偶発症は1,000検査あたり2.01件
と報告されれている。
50−69才歳の一般住民を対象としたトライアルでは
重大な出血は1,000検査あたり1.2件
ヨーロッパ:The NordICC Studyからの暫定報告では
55−64才歳のにおいて重大な出血は1,000検査あたり1.5件
と報告されている。
それでは、また。
(感想)
このあたりの正確なデータはデータベースの構築にかかっています。
日本でも間もなく本格稼働しますね。
JED
イギリスでは NED が稼働しています。
GAFAでわかるようにデータは貴重な財産です。
登録は面倒ではありますが、
国民や自分たちのためにも協力していくことが大切でしょう。
これからは専門医の取得や指導施設の更新にも
求められていきます。
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みんなのAI講座 ゼロからPythonで学ぶ人工知能と機械学習
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2019年07月10日
大腸CTアカデミア 検診で実施する大腸内視鏡検査での有害事象は!?
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日本消化器がん検診学会
第79回関東甲信越支部地方会 が
2019年9月29日に萩原廣明先生の会長のもと
群馬県前橋市で開催されます!
ナガイチは講演を担当させていただきます。
是非ご参加くださいね。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
PubMedから、今日のつぶやき − 521 −
Yoon JY, et al. Quality is the Key for Emerging Issues of Population-Based Colonoscopy Screening. Clin Endosc 2018; 51: 50-55.
それでは
「対策型検診としての大腸内視鏡検査における品質管理」
をご紹介します。
【大腸内視鏡検診の安全性】
多くの研究報告では大腸内視鏡検査は安全性が高いと述べているものの
対策型検診としての大腸内視鏡検査における安全性のデータは限られている。
たいていは対象数が少なかったり、
対象数が多くても行政データに基づいているものであったりするため
詳細が欠如していたり、偶発症の同定が難しいなどの課題があった。
(出典)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23414583
検診で実施する大腸内視鏡検査での有害事象は
内視鏡自体の偶発症に加えて
続いて実施される内視鏡治療、鎮静剤、精神的負担
過剰診断、そして社会保障費の増大などが挙げられる。
最近のシステマティックレビューによれば
大腸内視鏡検査による出血のリスクは1000人あたり0.8
腸管穿孔のリスクは1000人あたり0.07
内視鏡検査の他の偶発症は
心血管イベント、
postpolypectomy syndrome
(ポリープ切除後6〜24時間後に発熱・白血球増加とともに
切除部位に一致した腹部に筋性防御を伴う局所の圧痛を認める病態)、
迷走神経反射、そして
腹痛や腹部不快感が挙げられる。
(感想)
世界を見渡してみても
このあたりの正確なデータがないのが現状ですね。
ただ、日本や英国をはじめとした国ぐで
このような状況を変えようとする動きも出ています。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29397649
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
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Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
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ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
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残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
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第79回関東甲信越支部地方会 が
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PubMedから、今日のつぶやき − 521 −
Yoon JY, et al. Quality is the Key for Emerging Issues of Population-Based Colonoscopy Screening. Clin Endosc 2018; 51: 50-55.
それでは
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多くの研究報告では大腸内視鏡検査は安全性が高いと述べているものの
対策型検診としての大腸内視鏡検査における安全性のデータは限られている。
たいていは対象数が少なかったり、
対象数が多くても行政データに基づいているものであったりするため
詳細が欠如していたり、偶発症の同定が難しいなどの課題があった。
(出典)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23414583
検診で実施する大腸内視鏡検査での有害事象は
内視鏡自体の偶発症に加えて
続いて実施される内視鏡治療、鎮静剤、精神的負担
過剰診断、そして社会保障費の増大などが挙げられる。
最近のシステマティックレビューによれば
大腸内視鏡検査による出血のリスクは1000人あたり0.8
腸管穿孔のリスクは1000人あたり0.07
内視鏡検査の他の偶発症は
心血管イベント、
postpolypectomy syndrome
(ポリープ切除後6〜24時間後に発熱・白血球増加とともに
切除部位に一致した腹部に筋性防御を伴う局所の圧痛を認める病態)、
迷走神経反射、そして
腹痛や腹部不快感が挙げられる。
(感想)
世界を見渡してみても
このあたりの正確なデータがないのが現状ですね。
ただ、日本や英国をはじめとした国ぐで
このような状況を変えようとする動きも出ています。
それでは、また。
原文
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2019年07月09日
大腸CTアカデミア 日米欧で大腸内視鏡検査の有効性評価の結果が楽しみ! AKITA POP-COLON TRIAL, The COLONPREV Study, The CONFIRM Study, The NordICC Study
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
第15回消化管先進画像診断研究会(GAIA )が
当番世話人の平山眞章先生(斗南病院)のもと
2019年9月8日(日)に開催されます!
身につけるべき最新情報を
今回も企画しています!
是非ご参加くださいね。
事前参加申込み
受付専用メール: gaia15.sapporo@gmail.com
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
PubMedから、今日のつぶやき − 520 −
Yoon JY, et al. Quality is the Key for Emerging Issues of Population-Based Colonoscopy Screening. Clin Endosc 2018; 51: 50-55.
それでは
「対策型検診としての大腸内視鏡検査における品質管理」
をご紹介します。
【大腸内視鏡検診による利益】の続き
ケースコントロール研究では
健康意識の高い個人が大腸内視鏡検診を受けやすく、
それ故、観察研究では大腸内視鏡検査の利益を
過剰評価しがちになりえる。
大腸内視鏡検診の効果はランダム化比較試験でのみ
評価することが可能である。
2009年来、大腸内視鏡検診による死亡率・罹患率減少効果に
対する大規模ランダム化比較試験が世界で3つ実施されており、
2020年代に結果が公表される見込みである。
スペイン: The COLONPREV Study
ClinicalTrials.gov number, NCT00906997
アメリカ: The CONFIRM Study
ClinicalTrials.gov number, NCT01239082
ヨーロッパ: The NordICC Study
(ノルウェー、ポーランド、オランダ、スウェーデン)
ClinicalTrials.gov number, NCT00883792.
スペイン、アメリカのスタディでは
1回の大腸内視鏡検査と毎年あるいは隔年の便潜血検査の比較を
The NordICC Studyでは
大腸内視鏡検診と検診なしの比較を実施している。
(感想)
あれ、日本の
AKITA Japan POPulation-based COLONoscopy screening randomized control TRIAL
AKITA POP-COLON TRIAL (Akita Trial)
が取り上げられていませんね。
論文の著者の検索不足ととらえるべきか
デザインペーパーが出ていないからと
とらえるべきか・・・
いずれにしても、日米欧で大腸内視鏡検査の有効性評価のデータが
今後出てきますね。
楽しみです。
それでは、また。
原文
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【大腸内視鏡検診による利益】の続き
ケースコントロール研究では
健康意識の高い個人が大腸内視鏡検診を受けやすく、
それ故、観察研究では大腸内視鏡検査の利益を
過剰評価しがちになりえる。
大腸内視鏡検診の効果はランダム化比較試験でのみ
評価することが可能である。
2009年来、大腸内視鏡検診による死亡率・罹患率減少効果に
対する大規模ランダム化比較試験が世界で3つ実施されており、
2020年代に結果が公表される見込みである。
スペイン: The COLONPREV Study
ClinicalTrials.gov number, NCT00906997
アメリカ: The CONFIRM Study
ClinicalTrials.gov number, NCT01239082
ヨーロッパ: The NordICC Study
(ノルウェー、ポーランド、オランダ、スウェーデン)
ClinicalTrials.gov number, NCT00883792.
スペイン、アメリカのスタディでは
1回の大腸内視鏡検査と毎年あるいは隔年の便潜血検査の比較を
The NordICC Studyでは
大腸内視鏡検診と検診なしの比較を実施している。
(感想)
あれ、日本の
AKITA Japan POPulation-based COLONoscopy screening randomized control TRIAL
AKITA POP-COLON TRIAL (Akita Trial)
が取り上げられていませんね。
論文の著者の検索不足ととらえるべきか
デザインペーパーが出ていないからと
とらえるべきか・・・
いずれにしても、日米欧で大腸内視鏡検査の有効性評価のデータが
今後出てきますね。
楽しみです。
それでは、また。
原文
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2019年07月08日
大腸CTアカデミア 検診では対象者の多くが健康で病気がないからこそ有効性評価は慎重に!
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
日本消化器内視鏡学会雑誌の6月号 (61 巻 6 号 p. 1256-1263)に
「大腸CT検査(CT colonography)読影の基本とコツ(動画付き)」が
掲載されました!
是非、ご一読ください。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
PubMedから、今日のつぶやき − 519 −
Yoon JY, et al. Quality is the Key for Emerging Issues of Population-Based Colonoscopy Screening. Clin Endosc 2018; 51: 50-55.
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【大腸内視鏡検診による利益】の続き
アメリカからの報告でも
大腸内視鏡検査の受診率が38%であったのに対して
便潜血検査の受診率は67%と有意な差があった。
また、両検査の選択では便潜血検査を選ぶ人が
有意に多かった。
スペインやこのアメリカからの報告から
受診者の好み・受診率についても
検診では考慮に入れる必要性があるといえる。
種々の報告によると
便潜血検査の受診率は59-90%、大腸癌死亡率の減少は25-37%
S状結腸鏡検査ではそれぞれ32-65%、43-59%
大腸内視鏡検査ではそれぞれ10-60%、65-69%である。
(感想)
検診の有効性評価はなかなか難しいですね。
対象者の多くが健康で病気がないからこそ
慎重に判断されなければなりません。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29397649
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アメリカからの報告でも
大腸内視鏡検査の受診率が38%であったのに対して
便潜血検査の受診率は67%と有意な差があった。
また、両検査の選択では便潜血検査を選ぶ人が
有意に多かった。
スペインやこのアメリカからの報告から
受診者の好み・受診率についても
検診では考慮に入れる必要性があるといえる。
種々の報告によると
便潜血検査の受診率は59-90%、大腸癌死亡率の減少は25-37%
S状結腸鏡検査ではそれぞれ32-65%、43-59%
大腸内視鏡検査ではそれぞれ10-60%、65-69%である。
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2019年07月05日
大腸CTアカデミア 大腸内視鏡検診による利益
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
大腸内視鏡検査におけるadenoma detection rateに
関する多施設共同全国調査研究
Japanese ADR Survey を開催中です!
既にご登録をしていただいた先生、
どうもありがとうございます!!
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大腸内視鏡検診による利益は慎重に判断されなければならない。
内視鏡の利益が、便潜血陽性者やS状結腸鏡検査陽性者
において検討されている研究もある。
また、大腸内視鏡検査による死亡率減少効果が
便潜血検査やS状結腸鏡検査による効果と差がない可能性もある。
というのも検診の効果はその検診で使用される検査の
受診率や受けるための容易さなども考慮しなければならないからである。
例えば、スペインのランダム化研究では
便潜血検診は内視鏡検査に比べて受診率が有意に高かった。
34.2% vs 24.6%, P<0.001
そのため両群間で大腸癌の検出率は差がなかった。
0.1% vs 0.1%, P=0.99
この研究のプライマリアウトカムは
10年間の大腸癌死亡の減少率の評価であり
両検診法の利益・不利益は本研究において
最終的に報告される予定である。
けれども、この中間報告のなかで最も関連性のある結果として
注目されるのが、1回の便潜血検査と1回の大腸内視鏡検査とで
大腸癌の検出率がほぼ同等であり、
ステージでも有意差がなかったことである。
(感想)
このスタディ はClinicalTrials.govに登録されており
Identifier: NCT00906997 です。
こまめに中間を報告を出してきていますね。
例
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28344793
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24859111
スタディの完了は2021年11月の予定です。
また、今回の内容は大腸内視鏡検査 vs 大腸CT検査
の受診率・検出率でも同様のことが
オランダから報告されています。
今後このあたりのことをさらに解明していく必要があるのでしょう。
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【大腸内視鏡検診による利益】の続き
大腸内視鏡検診による利益は慎重に判断されなければならない。
内視鏡の利益が、便潜血陽性者やS状結腸鏡検査陽性者
において検討されている研究もある。
また、大腸内視鏡検査による死亡率減少効果が
便潜血検査やS状結腸鏡検査による効果と差がない可能性もある。
というのも検診の効果はその検診で使用される検査の
受診率や受けるための容易さなども考慮しなければならないからである。
例えば、スペインのランダム化研究では
便潜血検診は内視鏡検査に比べて受診率が有意に高かった。
34.2% vs 24.6%, P<0.001
そのため両群間で大腸癌の検出率は差がなかった。
0.1% vs 0.1%, P=0.99
この研究のプライマリアウトカムは
10年間の大腸癌死亡の減少率の評価であり
両検診法の利益・不利益は本研究において
最終的に報告される予定である。
けれども、この中間報告のなかで最も関連性のある結果として
注目されるのが、1回の便潜血検査と1回の大腸内視鏡検査とで
大腸癌の検出率がほぼ同等であり、
ステージでも有意差がなかったことである。
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例
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28344793
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スタディの完了は2021年11月の予定です。
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●お願いとお断り●
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著者に無断で各種メディアに貼り付ける
などの行為は著作権違反となります。
読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。
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2019年07月04日
大腸CTアカデミア 平均的リスクの受診者を対象とした大腸内視鏡検診の効果について
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
JDDW 2019 が神戸で11月21日(木)〜24日(日)に
開催されます。
第57回日本消化器がん検診学会大会の会長は
松島病院大腸肛門病センター 松島クリニックの
鈴木康元先生です。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
PubMedから、今日のつぶやき − 517 −
Yoon JY, et al. Quality is the Key for Emerging Issues of Population-Based Colonoscopy Screening. Clin Endosc 2018; 51: 50-55.
それでは
「対策型検診としての大腸内視鏡検査における品質管理」
をご紹介します。
【大腸内視鏡検診による利益】
平均的リスクの受診者を対象とした大腸内視鏡検診
の効果について複数の研究が評価を行っている。
ただし、直接的な死亡率減少効果を評価したものではなく
観察研究やコホート研究といった間接的評価である。
ケースコントロール研究では
初回大腸内視鏡検査後には
大腸がん罹患が約70%低下すると報告され
コホート研究ではポリペクトミー後は
大腸癌罹患が76-90%低下すると報告している。
6つの観察研究のメタアナリシスでは
大腸内視鏡検査により
40-60%の大腸癌罹患減少が報告されている。
コホート研究から大腸内視鏡検診の受診既往は
大腸癌罹患のリスクを著しく低下させると
報告している。
オッズ比 0.09
一般人口ベースのケースコントロール研究では
大腸癌死亡を30%低下させるとしている。
また、腺腫に対してポリペクトミーが実施された患者では
大腸癌関連死亡が53%低下するとも報告されている。
コホート研究では大腸内視鏡検査とポリペクトミーにて
大腸癌関連死亡がおおよそ65%低下することを示している。
このように非ランダム化ケースコントロール研究および
コホート研究からは平均的リスク者において
一貫して大腸癌罹患及び死亡が低下することを明らかにしている。
しかし、ランダム化比較試験による
死亡率減少効果はまだ証明されていない。
(感想)
そうなんですよね。
大腸内視鏡検査の有用性は明らかなようですが
まだ詰め切れていないのが現状です。
工藤班が秋田で実施している
大腸内視鏡検診の有効性評価のためのランダム化比較試験
の結果が楽しみですね。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29397649
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
みんなのAI講座 ゼロからPythonで学ぶ人工知能と機械学習
◆メルマガ「大腸CT検査アカデミー」 無料購読募集中 です◆
ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
ご質問もお待ちしています。
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
【106名の仲間がいるよ!】
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
自身の業務が膨大になってきたこともあり、
残念ながら永続的に続けることは困難となりました。
2017年の春から予告しておりましたように、
ボランティアによる読影トレーニングの実施は
2017年末で終了いたしました。
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それでは
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をご紹介します。
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の効果について複数の研究が評価を行っている。
ただし、直接的な死亡率減少効果を評価したものではなく
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ケースコントロール研究では
初回大腸内視鏡検査後には
大腸がん罹患が約70%低下すると報告され
コホート研究ではポリペクトミー後は
大腸癌罹患が76-90%低下すると報告している。
6つの観察研究のメタアナリシスでは
大腸内視鏡検査により
40-60%の大腸癌罹患減少が報告されている。
コホート研究から大腸内視鏡検診の受診既往は
大腸癌罹患のリスクを著しく低下させると
報告している。
オッズ比 0.09
一般人口ベースのケースコントロール研究では
大腸癌死亡を30%低下させるとしている。
また、腺腫に対してポリペクトミーが実施された患者では
大腸癌関連死亡が53%低下するとも報告されている。
コホート研究では大腸内視鏡検査とポリペクトミーにて
大腸癌関連死亡がおおよそ65%低下することを示している。
このように非ランダム化ケースコントロール研究および
コホート研究からは平均的リスク者において
一貫して大腸癌罹患及び死亡が低下することを明らかにしている。
しかし、ランダム化比較試験による
死亡率減少効果はまだ証明されていない。
(感想)
そうなんですよね。
大腸内視鏡検査の有用性は明らかなようですが
まだ詰め切れていないのが現状です。
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大腸内視鏡検診の有効性評価のためのランダム化比較試験
の結果が楽しみですね。
それでは、また。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29397649
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
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ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、
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2017年08月01日
【大腸CT検査アカデミ今 便潜血が陽性になたら何日以内に内視鏡を受けるべきなのか!?
PubMedから、今日のつぶやき − 41 −
Corley DA, et al. Association Between Time to Colonoscopy After a Positive Fecal Test Result and Risk of Colorectal Cancer and Cancer Stage at Diagnosis. JAMA 2017; 317: 1631-1641.
さて、前回の続きです。
この論文の結果をまとめると以下になります。
<便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間>→ リスクへの影響
<10ヶ月以内>→ 大腸がん全般あるいは進行がんのリスクに影響しない。
<7-9ヶ月後>→ ステージIIの大腸がんリスクが上昇。
<10-12ヶ月後>→ 大腸がん全般・進行がん・ステージIIとIVの大腸がんリスクが上昇。
<12ヶ月以降>→ 大腸がん全般・進行がん・ステージII〜IVのすべての大腸がんリスクが上昇。
明快なのですが、臨床の立場からすると何かもやっとしませんか?
だって、大腸腫瘍(腺腫)、大腸がんの成長って、比較的ゆっくりですよね。
「1年でそんなに進行するんかいっ!?」て突っ込みを入れたくなりませんか?
このあたりはこの研究の著者たちも気になっているのでしょう。
過去の文献で、内視鏡を受けるまでの期間で大腸腫瘍が明確に成長してしまうことを明らかに示した研究はほとんどないと考察で述べています。
だから、この研究で言えることは、
「便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まるよ、と言う事実にすぎないだ」
さらに「期間とリスクの因果関係の詳細については、これからさらなる研究で明らかにしなければならない」
と述べています。
この論文の著者たちも、もやっとした感じがあるのでしょうね。
皆さんはどのように考えますか?
自分は、この解明の重要なヒントが、以下のT中先生のコメントだと思うんです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今まさに!っていう感じの論文をありがとうございます。
便潜血検査が陽性だけど、何故か一昨年は様子をみて、
昨年も引っかかったけど、色々あったから、
9ヶ月後にカメラをした方が、盲腸の進行癌だった
という人を今まさに、外来で術前検査中です。
毎日カメラをしていると、決して珍しくないケースですが、
一年後にうけて、2倍、3倍に上がるって数値が出ていたんですね。
明日から、早速診療に使わせて頂きます。
因みに当院では1ヶ月から2カ月くらいに内視鏡をおこなっていることが多い印象です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
T中先生、ありがとうございます。
クイズの後に続く〜
ここで昨日の クイズの答えです。
便潜血陽性後から内視鏡を受けるのは何日以内が良いと推奨されているでしょうか?
Q1. 日本は?
A1. 国レベルの指針やガイドラインはありません〜
(詳しい頼れるスタッフに確認しました〜ありがとう)
Q2. 米国は?
A2. 60日以内
注)日本と同様に国レベル(US Preventive Services Task Forceなど)ではないのですが、アメリカ退役軍人への大腸がん検診では、60日以内と推奨されています。
Veterans Health Administration. VHA Directive 2007-004: Colorectal Cancer Screening. Washington, DC: Dept of Veterans Affairs; 2007.
Q3. カナダは?
A3. 60日以内
Canadian Task Force on Preventive Health Care, Bacchus CM, Dunfield L, et al. Recommendations on screening for colorectal cancer in primary care. CMAJ 2016; 188: 340-8.
Q4. 欧州は?
A3. 31日以内
Valori R, et al. European guidelines for quality assurance in colorectal cancer
screening and diagnosis: first edition?quality assurance in endoscopy in colorectal cancer screening and diagnosis. Endoscopy 2012; 44(suppl 3):SE88-105.
じゃあ、上記の推奨期間を決めた根拠は?
いずれもきちんとしたエビデンスはありません〜
って!!それでいいのかなあ?
でも、それでも個人的には大切だと思います。
いただいたT中先生のコメントから、
今回のもやっとした部分をまた次回考えてみましょう〜
皆さんも考えてみてくださいね。
それでは、続きます。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28444278
★★最新ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA−03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に 掲載されました !!
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
著者からのおすすめPR-----------------------
▲PRここまで--------------------------------
大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がんのリスクが高まる。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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この論文の結果をまとめると以下になります。
<便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間>→ リスクへの影響
<10ヶ月以内>→ 大腸がん全般あるいは進行がんのリスクに影響しない。
<7-9ヶ月後>→ ステージIIの大腸がんリスクが上昇。
<10-12ヶ月後>→ 大腸がん全般・進行がん・ステージIIとIVの大腸がんリスクが上昇。
<12ヶ月以降>→ 大腸がん全般・進行がん・ステージII〜IVのすべての大腸がんリスクが上昇。
明快なのですが、臨床の立場からすると何かもやっとしませんか?
だって、大腸腫瘍(腺腫)、大腸がんの成長って、比較的ゆっくりですよね。
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このあたりはこの研究の著者たちも気になっているのでしょう。
過去の文献で、内視鏡を受けるまでの期間で大腸腫瘍が明確に成長してしまうことを明らかに示した研究はほとんどないと考察で述べています。
だから、この研究で言えることは、
「便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まるよ、と言う事実にすぎないだ」
さらに「期間とリスクの因果関係の詳細については、これからさらなる研究で明らかにしなければならない」
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便潜血検査が陽性だけど、何故か一昨年は様子をみて、
昨年も引っかかったけど、色々あったから、
9ヶ月後にカメラをした方が、盲腸の進行癌だった
という人を今まさに、外来で術前検査中です。
毎日カメラをしていると、決して珍しくないケースですが、
一年後にうけて、2倍、3倍に上がるって数値が出ていたんですね。
明日から、早速診療に使わせて頂きます。
因みに当院では1ヶ月から2カ月くらいに内視鏡をおこなっていることが多い印象です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
T中先生、ありがとうございます。
クイズの後に続く〜
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便潜血陽性後から内視鏡を受けるのは何日以内が良いと推奨されているでしょうか?
Q1. 日本は?
A1. 国レベルの指針やガイドラインはありません〜
(詳しい頼れるスタッフに確認しました〜ありがとう)
Q2. 米国は?
A2. 60日以内
注)日本と同様に国レベル(US Preventive Services Task Forceなど)ではないのですが、アメリカ退役軍人への大腸がん検診では、60日以内と推奨されています。
Veterans Health Administration. VHA Directive 2007-004: Colorectal Cancer Screening. Washington, DC: Dept of Veterans Affairs; 2007.
Q3. カナダは?
A3. 60日以内
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Q4. 欧州は?
A3. 31日以内
Valori R, et al. European guidelines for quality assurance in colorectal cancer
screening and diagnosis: first edition?quality assurance in endoscopy in colorectal cancer screening and diagnosis. Endoscopy 2012; 44(suppl 3):SE88-105.
じゃあ、上記の推奨期間を決めた根拠は?
いずれもきちんとしたエビデンスはありません〜
って!!それでいいのかなあ?
でも、それでも個人的には大切だと思います。
いただいたT中先生のコメントから、
今回のもやっとした部分をまた次回考えてみましょう〜
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原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28444278
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が放射線領域の代表的なジャーナル
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委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
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