宮沢賢治の本を読み終わった後の、ある種の哀愁と言いますか、なんとも言えない、異次元からの帰還のような、もの悲しさとか、不思議さ、とかを、また、味わいたくて、宮沢賢治全集を図書館で、次々と借り、読破していきました。
登場人物とか、場所の名前が、独特で、また、目にしたくなる、というか、その世界を、また感じたくて。
当時、地元のバラエティーショップに、陳列されていた中に、「イーハトーヴォ物語」のゲームソフトが飾ってあり、ただただ、その名前に惹かれて、衝動買いしたんです。
宮沢賢治の本にまつわる物語のゲームなんて事、これっぽっちも知らないでw
ゲームのジャケット買いですよw当時の私、よくやった!エライww
オープニングの映像から、夜の闇を走る蒸気機関車と、その汽笛の音に、ちょっぴり悲しくなっちゃうようなBGMで、冒頭から、その世界にどっぷり浸れちゃいます。
内容としては、戦いの無い、RPGといった感じで、小さな村の、様々な人や動物に話しかけたり、信号機に話しかけたりしながら、ちょっとずつ展開する物語を、追いかけていきます。
操作しているキャラクターは、走ったりしないし、ゆっくり歩いていくしか無いので、そこが少々もどかしくもありますが、
もうね、このBGMを聴いていると、それでも、まあ、良いや!と、なっちゃいますw
ただ、ただ、この世界を味わっている、満足感。
出会えて嬉しい、でも悲しい、物語。
ゲームの中に、色々な物語の断片が、散りばめられていて。
どれもこれも、珠玉の物語なんです。
ああ、悲しい…。
何処まで行っても、このゲームは、哀愁が漂いますw
そして今も、このゲームソフトは、私の宝物。
このゲームを遊んだ、その後も、青空文庫で宮沢賢治の本が読めると知れば、そのアプリを入れ、ウィンドウズモバイルや、PSPで持ち歩いたり、
はたまた、紙媒体でもやっぱり手に入れたくもなって、中古の文庫本を何冊か仕入れたりもしています。
一度知ると、終わりがない、きりがない、そんな魅力と、魔力を持った、宮沢賢治の世界。
何故こんなにも惹かれるのか、結局のところ、よく分からないけれどもw
それでも私は言いたい。
「最高ーっ!」
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