暑さの影響が大きいマラソンの競技時間を巡る議論が収まりません。
大会組織委員会は当初予定よりも30分早め、午前7時スタートとしたが、今夏の猛暑を受け、さらなる前倒しを求める声や、サマータイムの導入、さらに夜間マラソンにまで飛び出しています。
五輪の競技日程は、組織委が7月18日、国際オリンピック委員会(IOC)理事会に提案、承認されました。
マラソンは女子が8月2日、男子は同9日で、暑さを考慮して、五輪招致段階では午前7時半としていた開始時間を同7時に前倒ししました。
組織委幹部によると、「7時でも暑い」との意見も出たが、選手側から
「スタートの3時間前には起床する。早過ぎると体調管理が難しい」
との意見があり、7時に落ち着いたといいます。
しかし、今夏の猛暑で都内では7月23日に初めて最高気温が40度を超えました。
同日、マラソンが行われる都心部は39・0度。午前7時の段階ですでに31・3度だった。想定を上回る暑さに、競技連盟幹部は「もっと早い時間のスタートが望ましい」と明かし、選手側も組織委側に同様の意見を伝えているといいます。
夜開催は難しい??
こうした状況を受け、組織委の森喜朗会長は7月、夏の間だけ時計の針を1〜2時間進めるサマータイムの導入を安倍首相に要望しました。
しかし、サマータイムを実施すると、午前の競技は比較的涼しい時間帯に移るが、夕方以降の試合もあるサッカーやラグビーなどは、むしろ暑い時間帯になるケースも出てきます。
競技日時は各競技団体や外国も含めたテレビの放映時間、交通機関の運行状況など、様々な条件を踏まえて決めており、大会関係者は「サマータイムの導入で、全競技の開始時間を一律に前倒しすることが可能なのか」と疑問視。
また、森会長は11日、「全国知事会議で、『夜にやったらどうか』という意見もあった」と発言しました。
ただし、競技関係者によると、日中や朝のレースに慣れている選手にとって、夜開催はコンディシ
ョンの調整が難しいといいます。
世界的にもまれになるマラソンの夜間開催。
これからどんな展開になるか楽しみですね。
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