これは17日開かれた文化庁の文化審議会が下村文部科学大臣に答申しました。
国宝に指定されるのは、ことし世界文化遺産に登録された群馬県富岡市の「富岡製糸場」の「繰糸所」、繭の倉庫として使われていた「東置繭所」、それに「西置繭所」の3つの建物です。
また、新たに9件の建造物を重要文化財に指定することも答申されました。
このうち、名古屋市の「名古屋市庁舎」は、特産のタイルを駆使するなど西洋的な建築様式に日本的な要素を取り入れて優れた造形美を示していると評価されたほか、隣に建つ「愛知県庁舎」は、名古屋城大天守を思わせる屋根をのせて地域色を出し、高い歴史的価値があるとされました。
今回の答申を受けて、建造物の重要文化財は2428件、このうち国宝は221件になる予定です。
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来場者からも喜びの声
富岡製糸場の3つの建物が国宝に指定されることなったことについて、名古屋市から来た60代の女性は「100年以上前からこんなに立派な建物があったことに驚きました。国宝に指定されるのは本当にすばらしいことだと思います」と話していました。
また、東京・練馬区から来た40代の男性は「製糸場に実際に来てみてると建物がしっかり作られていて驚きました。指定されることになった日に来ることができて二重の喜びです」と話していました。
富岡市長「責任の重さを感じる」
富岡市の岩井賢太郎市長は「国宝に指定いただく見込みとなったことは、喜びに堪えないことであると同時に、改めて責任の重さを感じています。今後、富岡市では、富岡製糸場の積極的な保存・管理および公開活用に努めていく所存で、富岡製糸場を中心とした日本一のまちづくりを推進してまいります」としています。
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