上海で一時は世界最高時速400キロで運転していた
上海リニアです。。
今回は、仁川ー浦東だったので
乗ってみました。。
430km/hで運行されるのは、浦東国際空港駅→竜陽路駅が9:02-10:47、
15:02-15:47、竜陽路駅→浦東国際空港駅が9:00-10:45、15:00-15:45。
2027年に開業が予定されている「 リニア中央新幹線 」。日本独自の先端技術である超電導リニアは最高速度505km/hで走行し、東京ー名古屋間286kmを最速40分で結びます。
気になる運賃ですが、同区間に約1時間30分かかる東海道新幹線と比べてあまり高くならないと言われています。10年後の開業が待ち遠しいですね。
その「 リニアモーターカー 」、実は中国・上海にもドイツ・トランスラピッドの技術を導入した商業ベースの路線が2004年に開業しています。上海浦東(プドン)国際空港と龍陽路駅を結ぶ「 上海トランスラピッド(上海マグレブ) 」です。
今回は上海のリニアモーターカー「上海トランスラピッド」を取り上げてみようと思います。
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上海リニアモーターカーの概要
磁気浮上式鉄道の英語
「リニアモーターカー」は、リニアモーターで動く鉄道という意味の和製英語だそうです。英語で磁気浮上式鉄道は「 Maglev(magnet levitation)マグレブ 」です。
中国での案内表示は「 磁浮 」か「 Maglev 」になります。
リニアモーターカーとは?その原理
「 リニアモーターカー( 磁気浮上式鉄道 ) 」とは、磁力の引き合う力と反発する力を利用し車両を浮上させることによって、非接触状態で超高速走行を可能にした鉄道。日本では1962年に次世代超高速鉄道として研究が始まりました。
上海リニアモーターカーとリニア中央新幹線の違い
「上海リニアモーターカー」は 常電導 を利用して車両を8~12mm浮上させます。一方の「リニア中央新幹線」は 超電導 を利用し10cm浮上させることによって、心配される地震による軌道の歪みや小さな落下物などによる接触事故にも対応できる設計になっています。
最高速度は上海リニアモーターカーの時速431kmに対して、超伝導リニアは時速505km。コスト面では、トランスラピッドの方が導入、運用とも低く抑えられます。
上海リニアモーターカーはいつから?
2001年に建設が開始され、2004年に正式営業を開始しました。
トランスラピッドの技術
上海リニアモーターカーはドイツ・トランスラピッド社の技術を採用しています。
最高速度
最高速度は431km/hで商業ベースの路線では世界一の速さを誇ります。
営業区間と路線図
「 上海浦東(プードン)国際空港
」と市街側にある「 龍陽路駅(竜陽路)
」までの約30kmを8分で結びます。途中の停車駅はありません。
龍陽路駅から市中心部へ
「龍陽路駅」と市中心部は少し距離があります。上海中心地への移動は、龍陽路駅に乗り入れている地下鉄(2号線,7号線,16号線)の利用が便利です。
延伸計画
「上海浦東国際空港」から市内にあるもう一つの空港「上海虹橋(ホンチャオ)国際空港」を経由して、杭州まで延伸される計画がありました。しかし、2010年に上海虹橋ー杭州間で新幹線が開業したことから事実上頓挫しています。
事故
2006年に電気系統の故障でコンパートメント内から出火しましたが、けが人はいませんでした。
上海リニアモーターカーの料金
同日の航空券がある場合、または上海公共交通カードを使用した場合は普通席片道が40元にディスカウントされます。
また1日地下鉄乗り放題(18元)がセットになったチケット(55元)なども販売されています。
上海浦東国際空港から龍陽路駅まで地下鉄で行くと?
上海浦東国際空港から龍陽路駅へは地下鉄2号線でも行くことができます。その場合、料金は6元で所用時間は約45分です。
上海リニアモーターカーの 時刻表
15:02〜15:47
15:00〜15:45
最高速度431km/hで走行する列車は一部の時間帯に限られています。それ以外の時間帯は最高速度300km/hでの走行になるのでご注意を。
上海リニアモーターカーの乗り場と乗り方
上海浦東国際空港のリニアモーターカー乗り場は、2階にある ターミナル1とターミナル2をつなぐ連絡通路のちょうど中央辺り に位置します。どちらのターミナルからも歩いて5分ほどの距離です。
各所に「 Maglev 」,「 磁浮 」の案内標識があるのでそれを目印にして下さい。
切符売り場のそばには、軽食のとれるフードコートがあります。飲食スペースは明るく、清潔で時間調整やちょっとした休息などにおすすめです。
また、通路を挟んで上海地下鉄2号線の乗り場があります。
チケットオフィスは改札口のすぐそば。 同日の航空券がある場合は、乗車券を購入する際に忘れずに提示して下さいね。20%オフのディスカウント価格になります。
改札口を通る前に セキュリティチェック を受けます。磁気カードをかざして自動改札口を通ると広々とした待機スペースがあり、ここでリニアへの乗車を待ちます。
あとは、リニア出発のアナウンスに従って1階にあるプラットホームに降り乗車します。
龍陽路駅
市街地側の起点「 龍陽路駅 」は、リニアモーターカーと地下鉄2号線,7号線,16号線の合計4路線が乗り入れています。
雰囲気は、中心地から少し離れた乗換え駅という感じでしょうか。駅前はそれなりに人出があり、駅ビル内にはカフェや飲食店、商店などが入居しています。
龍陽路駅と市内中心部の移動は地下鉄が便利です。静安寺までは2号線、7号線ともに所要時間約22分(4元)。
駅周辺をぐるりと回ると美味しそうな饅頭を発見!紫薯流星巻が2元、美味しく頂きました。
最高速度431kmの上海リニアモーターカー
私が上海リニアに乗車したのは平日の朝、上海浦東国際空港から龍陽路駅までの片道普通席です。
当日の上海には早朝便で到着。最高速度431km/hで走行する9時台のリニアまでは少し時間があります。空港内をぶらぶらした後、改札そばのフードコートで時間調整をすることにしました。
さて、いよいよリニアモーターカーへの乗車です。
5両編成の車体外観はホワイトベースに太めのエメラルドグリーンと細めのオレンジのアクセントラインが印象的。ただし、近くで見ると経年劣化からか艶を失い塗装がぼやけている感じがしました。
コンパートメントはどうでしょうか。平日の朝と言うこともあるのか乗客は数えるほどで車内はガラガラです。
左右に3席づつ配列された座席はとてもシンプル。悪く言うと貧弱な印象をうけました。さらに、シートに被された古びたエメラルドグリーンのカバーが印象を悪くします。
なお、座席は自由席です。
ショックだったのは座席に腰掛けて車内を見回した時です。内装の少なくない場所でつなぎ目がずれてできたギャップが放置されていました。
さらにシートカバーには小穴が開いていたり、走行に関係ないとはいえ超高速運転をする車両のメンテナンスに少々不安を覚えました。
さあ、気を取り直して出発です。駅を出たリニアはスムースに加速していきます。高速道路と平行して走る区間では、あっという間に車を追い抜き置き去りにします。加速感はさすがですね。
途中には直線区間だけでなく、なだらかにカーブする区間もあります。
しばらくすると最高速速の431km/hに到達。 今までに経験したことのない速さです。 ただし、乗車時間はわずか8分。最高速度に近い超高速走行はほんの数分間の体験でした。
あっと言う間に市内側に近づき減速が始まります。
正直、乗り心地はよくありません。不愉快な小刻みな揺れがかなりあり、少し恐怖を感じると同時に長時間の乗車をするには改善が必要だなと思いました。
ただし、加速とスピード感は素晴らしいですね!
最後に
上海リニアモーターカーに乗った時間はわずか8分。しかも最高速度の431km/hに近いスピードを体験できるのはそのうちの数分にすぎません。
ただし、印象は強烈で乗り終えた感想はまさに一言「 速い! 」です。今までに体験したことのない 未知のスピード感 でした。
上海に訪れた際は最高速度431km/hの列車を選んで乗ってみることをおすすめします。
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