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MOROHA「三文銭」MV
MOROHAの原点的な曲『三文銭』。日本テレビの人気番組『しゃべくり007』に生田斗真のリクエストで初登場した際に1コーラスだけ披露。MOROHAの名を最初に全国区にした代表作と言える。
切ないイントロから「2013年フジロック 届かなかった大舞台」で始まる私小説的なリリックに引き込まれること間違いなし。一度歌詞を聴き始めてしまったが最後、感情が洪水のようにあふれてくるだろう。約6分半の大作。MVはライブ映像なので8分あります。
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「tomorrow」
MOROHA『tomorrow』Official Music Video
松居大悟が監督した『tomorrow』のMVには、東出昌大と中村映里子が出演。ストーリー仕立てのMVは歌詞の内容をさらにエモーショナルに伝える。
歌の内容は、叶わなかった少年時代の夢、失ってしまった二20代の青春、社会の部品になってしまった現在の自分への葛藤など。こうした想いは、多くの人が抱えているものでありながら、日常を生きるために心の奥底に押し込んでいるものでもある。MOROHAはそれを引きずり出し、胸ぐらを掴んで問い詰める。
「どのツラ下げて どこへ向かうの? 結果的には嘘つきじゃねぇの?」
サビ以外にも、刺さりまくるパンチライン多数。「人生は旅だ そんなのは嘘だ 俺はどこにも行けないじゃないか」「俺の 叶わなかった夢を 誰かが今叶えてる」「本当は一本道の迷路 散々迷って人は歩くよ」などなど。
かつて夢を追い、夢に破れて、それでもまだ諦めきれないくすぶった思いを抱えている人にクリーンヒットしてしまう曲。
ホンマでっか!?TVで紹介されました!
「遠郷タワー」
MOROHA『遠郷タワー』Official Music Video
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松居大悟による映画『アイスと雨音』の主題歌『遠郷タワー』。”遠い郷”と書いて”とうきょう”と読む。ちなみに映画『アイスと雨音』にはMOROHAの2人も本人役で出演している。
故郷を出て、親に心配をかけながら戦う若者たちのあたらしいアンセム。父と母に語りかけ「諦める」という言葉を使う資格が自分にはまだない、と自分を納得させるくだりには共感する人も多いのでは。
演技未経験ながら大阪から上京し『アイスと雨音』への出演を勝ち取った新人女優・田中玲子に焦点を当てたMVも良い。MV監督はエリザベス宮地。
2018年1月1日に配信限定シングルとしてリリースされた曲で、本記事で紹介する曲のうち、この曲だけが『MOROHA BEST〜十年再録〜』に収録されていない。
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「革命」
MOROHA「革命」MV
2013年リリースの2ndアルバム『MOROHA II』に収録されている『革命』。2018年にテレビドラマ『宮本から君へ』のエンディングテーマに採用され、5月にはMOROHAファンを公言している映画監督の行定勲(『GO』『世界の中心で、愛をさけぶ』『リバーズ・エッジ』など)によるMVも公開。
凄まじい焦燥感と熱量が詰め込まれた強烈な曲。ファンが作成したMVもクオリティが高く、オフィシャルだと勘違いしていたリスナー多数。また、『MOROHA III』に収録されている姉妹曲『宿命』もおすすめ。
ファンが作成したMVがこちら ↓ ↓ ↓
「恩学」
MOROHA「恩学」MV
『恩学』(おんがく)は、あたたかみあるアニメーションMVにも表れているように、家族や恋人、仲間への感謝を綴ったやさしい曲。ここまで紹介してきたMOROHAの楽曲とは少し雰囲気が違うが、紛れもなくアフロのむき出しの想いが綴られている。
「音楽より大切な人 音楽で大切にしたい」というフレーズにグッと来る。
ちなみに、この曲で歌われる「ラップ抜きで惚れてくれた彼女」は、すでにアフロと別れ、べつの人と結婚したんだとか。そう思うと、『tomorrow』のMVがさらに沁みる。
「バラ色の日々」
MOROHA「バラ色の日々」MV
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感想(0件)
MOROHAの音楽が特殊なのは、「自分にもこんなことがあった」と自分語りをさせる不思議な力があること。それをプロにもやらせてしまったのがこの曲。
『バラ色の日々』MV冒頭の男女を見て「?」と思う人もいるかもしれないが、これは映像作家・エリザベス宮地とその恋人とのやり取り。MV監督のエリザベス宮地は、なんと、自分のプライベートな恋の思い出をMVの素材として使ってしまったのだった。
MOROHAの音楽、とくにリリックは、MCであるアフロの超個人的な経験をもとにつくられている。そうした超個人的な作品に対抗できるのは、同じくらい強烈で偏執的な超個人的な想いによってつくられた作品だけなのかもしれない。『バラ色の日々』では、アフロの超個人的な経験とエリザベス宮地の超個人的な経験(MVには恋人への手紙まで登場する)が重なり合い、ひとつの恋愛映画のような仕上がりになっている。
MOROHAやBiSHとの仕事で知られるエリザベス宮地によれば、「MOROHAのライブよりヤバイ映像撮りたい。闘いたいんですよね」(『劇場版 其ノ灯、暮ラシ』より)。
『バラ色の日々』のMVは、MOROHAに触発されたエリザベス宮地が、音楽に対し映像で真っ向勝負した作品だと言える。素晴らしいアーティスト同士のタイマンがひとつの作品として昇華された貴重な一作。
芸術作品においてはしばしば、もっとも個人的なものがもっとも強く人の心を打つ。
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