20140414 渋谷www
これは予想以上の面白さでした。
3Dメガネをかけて3Dの映像を観つつ、その映像の前でリアルにいるアーティストが演奏する、というかなり珍しいイベントです。
3D映像を観ながらのライブは以前体験したクラフトワーク以来です。
まだ珍しいけれど、今後こういうライブは増えていくのでは、と思います。というか、増えて欲しい。
もともとは、ディジャリドゥ奏者GOMAのドキュメンタリー映画。
新品価格 |
90年代後半からディジャリドゥ奏者として活動しているGOMAが2009年に交通事故にあい、記憶障害となる。普通の生活もままならなくなったが、リハビリを重ねて、なんとか2011年にライブに復帰する。映画は復帰後ライブするGOMAを手前に、奥にこれまでの彼のライブ映像や家族映像を設置し、記憶の階層を視覚的に分りやすく見せる。
今回はさらにその映像の手前に本人がいる。そういった趣向です。
フラッシュバックメモリーズ スペシャル・エディション<2枚組> [DVD] 新品価格 |
まず、ディジャリドゥという楽器自体が珍しい。ブブゼラのような長い筒で吹いて音を出す。低くて不思議な響きの音がします。このディジャリドゥが長い筒なので3D映像になった際に、良い飛びだし具合になります。
GOMAとバンドメンバー(パーカス2人、ドラム1人)が飛び出して、そこにいるかのように見える映像。
さらにその手前にリアルなメンバーが実際に演奏している。
映像内と同じ曲を演奏をしていて、過去の自分たちとセッションしているような感じになる。
同じ人が演奏していても映像の中の動きと微妙に異なる。服装も映像の中のGOMAは白い服で、実際目の前にいたGOMAは黒い服でした。あえて、そうしたのだと思います。
手前の演奏者が過去の3D映像の自分たちからパワーをもらっている。更にその後ろの過去のライブ映像からパワーをもらっている。そういう雰囲気です。
観客は手前のリアルな演奏と背後の3D映像のセッションを同時に体験し、さらにバンドの過去を3Dの背景映像で知る、という感じです。
後半のGOMAが3Dの自分と向き合って演奏するところは不思議な感動がありました。
言葉で説明するのが難しいのですが、期待以上の面白さでした。
映画本編がライブと同時に終わり。アンコールで(映像なしですが)また曲をやってくれました。
今回の映像は一度作った映像から音楽をぬいて作りなおしたそうです。また、3Dも普通の映画だと飛びだし具合を規制されているが、今回はライブということで普通の映画よりもよく飛び出している映像が可能だった、ということです。GOMA本人が言ってました。
できれば全国の色々なところでこの形態のライブをやって、色々な人に体験してもらいたいです。他アーティストでも観てみたい。3D映像はこういう使い方があったのか、と新たな発見でした。
新品価格 |