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2020年12月06日

コロナ禍なのに去年より死亡数が減っている日本の謎

コロナ禍なのに去年より死亡数が減っている日本の謎

世界各国の死亡統計では多くの国がコロナ禍で例年より死亡数が増えてしまっています。

アメリカでは死亡者数が例年の24%増し。イギリスは37%増し、イタリアは38%増し。
ペルーなどは例年の156%増、つまり例年に比較して2.5倍も死亡者数が増えている。
欧州や南北アメリカで新型コロナ感染症がいかに猛威をふるったかがよく分かります。 スクリーンショット 2020-12-06 17.09.36.png

日本ではどうだったか?

赤い線が今年の死亡者数で、青い線が例年の死亡者数。

なんと!?、このコロナ禍でかえって死亡者数が例年より減っています。

日本など東アジア各国のコロナ死亡者数が世界的に見て非常に少ない、
という情報はよく報道されていたので知っていた方も多いと思います。

でも、「死亡者数が例年よりも減っている」という事実はかなり意外に思われる方が多いのではないでしょうか。

日本人の総死亡者数は月に10〜15万人ですので、
コロナの数百人は誤差の範囲内。

理由として考えられるのは、
・高いマスク着用率
・優秀なクラスター対策
・国民レベルでの行動自粛・休校措置
・BCG仮説
・交差免疫説

など色々ありますが、どれが正解なのか分かりません。

どれか一つではなく、複数が複合的に絡み合って
日本の低い死亡率に寄与しているのかもしれません。
(東アジア各国に共通している可能性を考えると、
最後の2つが有力かもしれません)

「理由はどうあれ、日本も中国も韓国も台湾もモンゴルも
例年に比してほとんど死亡者数が増えていない。

コロナ発祥国にして世界で最初に感染拡大した中国の
周辺国が全て低被害で済んだ状況をみて、
これらの国で今から欧米並みに感染爆発が発生するということは
常識的に考えて想定しにくい」

特に、新型コロナの死亡者の大半は高齢者です。

高齢者の終末期を毎日診療している立場から言わせていただければ、
徐々に体力・免疫力が低下している高齢者の最後の病態が
コロナだろうがインフルエンザだろうが肺炎球菌だろうが大した問題ではありません。

仮に入院して人工呼吸器をつけて死を回避できたとしても、
それは死を先延ばしにしているだけかもしれません。

それよりも、そこに至る過程にいかに寄り添えるか、
それまでの人生をどれだけ生き生きと生きていただけたか、のほうが遥かに重要です。

今後、秋〜冬の風邪シーズンにかけて
日本でも第1波と同規模くらいの感染拡大があるだろうことは容易に想像できます。

コロナウイルスはゼロにはなりません。

おそらく秋冬でまた感染者数も死亡者数も増えてくるでしょう。

その時また緊急事態宣言や休校措置を取るのでしょうか?

その時大事なのは、それらのデータがどれほどの規模のものなのか、
どういう意味合いのものなのか、をしっかりと把握することです。

来たるべき風邪シーズンにむけて、
コロナの冷静な現状分析とバランスの良い政治判断を求めたいと思います。

今の日本は危機対策を怠ってきたことが原因です。

その全ては緊縮財政で、ベッド数を減らし、
保健所の数を減らし、役人の数を減らし続けた、

家計簿と国の財政を勘違いして、
100年を見据えた国家戦略を立ててこなかった、日本政府に責任があります。

元を正せば、GHQの占領戦略のまま、日本の破壊が続いているということです。

出典:厚生労働省「人口動態統計速報」令和2年7月分(9月25日発表)
https://www.mhlw.go.jp/.../jinkou/geppo/s2020/dl/202007.pdf

MedPeer × 朝日新聞
連載 Dr.森田の「医療と社会を考えるコラム」
コロナ禍なのに死亡数が減る日本の謎。
2020年12月03日(木) 00:00 公開 森田 洋之 を参考にさせていただきました。

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2020年11月19日

ビタミン摂取で風邪を予防できるか? ビタミンA、C、D、E摂取と呼吸器症状との関連を検討

ビタミン摂取で風邪を予防できるか?
ビタミンA、C、D、E摂取と呼吸器症状との関連を検討


サフ?リメント.jpg ビタミンDだけはもともと欠乏症の人が多く、サプリでも摂った方が良さそう。

ビタミンA、Eに関しても摂取量の多い方が風邪を引きにくい。

ビタミンCに関しては関連はなかった。

ビタミンA、D、Eの摂取量が多い人は、風邪をひきにくい可能性がある
とする研究結果を、英インペリアル・カレッジ・ロンドン(ICL)のSuzana Almoosawi氏らが、「BMJ Nutrition, Prevention & Health」10月27日オンライン版に報告した。

この研究は、英国の調査「National Diet and Nutrition Survey Rolling Programme(NDNS RP)」に
2008〜2016年に参加した、19歳以上の成人6,115人を対象としたもの。

Almoosawi氏らは、これらのデータを基に、
食事またはサプリメント(以下、サプリ)からのビタミンA、C、D、Eの摂取が、
風邪などによる呼吸器症状の予防に関連するのかどうかを検討した。

その結果、さまざまな呼吸器症状を報告したのは、6,115人のうちの33人であることが明らかになった。
こうした人たちは、全般的に年齢が高く、
ビタミンA、C、D、E、をサプリから定期的に摂取している人も少なかった。

また、これらの人々では、呼吸器症状がなかった人々と比べて、
食事からのビタミンAとEの平均摂取量も少ないことが明らかになった。

年齢、性別、BMI、世帯収入、喫煙の有無を調整して解析した結果、
食事とサプリからのビタミンAとEの摂取量が多い人は、
呼吸器症状が生じる頻度が低いことが明らかになった。

また、ビタミンDをサプリメントから摂取している人でも同様の結果が得られたが、
食事からのビタミンD摂取では、この関連は認められなかった。

さらに、ビタミンCと呼吸器症状との関連は認められなかった。

呼吸器症状と聞くと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を思い浮かべる人も多いかもしれない。

しかし、これらのビタミンがCOVID-19をはじめとする呼吸器疾患の予防に有効かどうかは不明だ。

というのも、対象者のうち呼吸器症状を訴えていたのはわずか33人であり、
その原因も感染症なのか、慢性肺疾患なのかが明らかになっていないからだ。

また通常、この種の研究では、関連の有無を明らかにすることはできても、
因果関係を証明することはできない。

さらにこの研究では、世帯収入や喫煙の有無など、
ビタミン摂取量に影響を及ぼす可能性のある要因について考慮されていたが、
それ以外の要因が結果に影響した可能性も考えられる。

こうした点を踏まえて、この研究には関与していない
米Novant Health Primary Care Lindley ParkのDaniel Jobe氏は、
「興味深い結果だが、決定的とはいえない。

ビタミンの摂取量の多さが何を改善しているのかを突き止めるのは困難だ」と指摘する。

なお、ビタミンAを含む食品には、赤色あるいはオレンジ色の野菜や乳製品、
ビタミンAを強化したシリアルなどがある。

また、ビタミンEは植物油やナッツ類、葉物野菜などに含まれている。

一方、ビタミンDは近年、健康に関わるトピックとして注目を集めている。

また、ビタミンD欠乏とCOVID-19重症化リスクの上昇との関連が複数の研究で示唆されたのをきっかけに、
このビタミンへの関心はさらに高まっている。

Almoosawi氏は「今のところ、ビタミンDは摂取した方が賢明だといえそうだ。

ビタミンDが含まれている食品は少なく、
ビタミンDが欠乏している人は珍しくないからだ」と話している。

Almoosawi氏らは、今後さらなる研究を行い、ビタミン摂取がその後の呼吸器症状のリスク低下に関連するのかどうか検証したいとしている。

HealthDay News 2020年10月28日

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2020年10月24日

インフルエンザと新型コロナ(COVID-19)は鑑別できるか

インフルエンザと新型コロナ(COVID-19)は鑑別できるか


インフルエンザシーズンに突入します。 マスク姿.jpg


昨シーズンは世界的にインフルエンザ患者が減少しました。

新型コロナのせいで、世界的に感染予防の輪が広がったから?
海外渡航がほぼ途絶えたため、日本にインフルエンザが持ち込まれなかったから?

インフルエンザと新型コロナ(COVID-19)は鑑別できるか?

新型コロナ感染では、細菌感染症やその他ウイルス感染症の併発が少なからず報告されています1)。

インフルエンザシーズンを迎えるに当たって問題になるのは、
両ウイルスの鑑別ですが、日本感染症学会が提言した
「今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて」によると、
「COVID-19とインフルエンザの鑑別は困難である」と明記されています2)。

発熱、咳嗽、倦怠感など、
呼吸器系に感染するウイルスはだいたい同じ症状ですから、
鑑別は難しいでしょう。

Larsenらによるインフルエンザ患者2470人、COVID-19患者5万5924人の検討では、
症状が咳から始まりそのご発熱するのがインフルエンザ、
発熱してから咳が始まるのが新型コロナ3)。

いずれ、インフルエンザウイルスとSARS-CoV-2の感染を
同時に判定できるキットが登場すると言われています。

インフルエンザですら陰性証明を求める人がいる世の中、
ソフトバンクグループの孫正義社長も新型コロナの「PCRどんどんやろう」
と情報発信しているので、世論がこれに追随するでしょう。

恐らく「両方検査できるようになったら取りあえず検査する」
というのがニューノーマルになるのでしょう。

厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策推進本部は、
9月4日にCOVID-19流行下における季節インフルエンザ流行対策について、
「次のインフルエンザ流行に備えた体制整備について」の通知を出しました。

帰国者・接触者相談センターを都道府県ごとの受診・相談センターへ変更し、
発熱などの有症状患者さんから相談があった場合、
最寄りの適切な医療機関の案内や受診調整を行うことなどとしています。

(参考文献)
1) Lansbury L, et al. Co-infections in people with COVID-19: a systematic review and meta-analysis. J Infect. 2020 Aug; 81(2):266-75.
2) 一般社団法人日本感染症学会提言 今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて.
3) Larsen JR, et al. Modeling the Onset of Symptoms of COVID-19. Front.Public Health,13 August 2020.

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2020年10月15日

“ツインデミック”

“ツインデミック”



あなたもインフルエンザの予防接種をして下さい。

インフルエンサ?ウイルス.jpg

インフルエンザが流行する季節がまもなくやってきています。


今年は新型コロナとインフルエンザで“ツインデミック”になるかも、
と心配されています。

今年だけは、10月末までに、
どなたもインフルエンザの予防接種を受けてください。


「備えあれば憂いなし」です。


自然免疫と獲得免疫という言葉をご存知でしょうか?


生まれながらに備わっている自然免疫と、
特定の病原菌に感染したことで得られ、
その外敵を記憶して対抗する獲得免疫です。


社会全体で見ると、
最大の対抗策は集団免疫になりますが、

個々人としては免疫力を上げることも重要です。


一日のうち、人間の体内に1兆個の細胞ができるなかで、

遺伝的に出来そこないのがん細胞が5000個も含まれている
と言われています。


それを見つけ出して除去したり、
外から入ってきた異物を真っ先に叩くのが
NK(ナチュラルキラー)細胞です。


NK細胞は小さな異物の処理を担当するリンパ球の一種で、
もっとも代表的な自然免疫。


働いている時間が一番長く、
全身をくまなくパトロールしている、

いわば体の最前線を守る警察官です。


不良少年を巨悪にならないうちに排除するので、
体の治安がよくなります。


獲得免疫は自然免疫では勝てないときに働きます。


代表的なのは、T細胞やB細胞。


NK細胞が警察官なら、こちらは軍隊。


B細胞がつくり出す「抗体」はミサイルのようなものです。


ワクチンは、有事に備えてミサイルを打たせる軍事訓練と
考えてください。


軍隊は強固にできているため、
放射線を浴びたり、抗がん剤を使ったりしないかぎり、
弱まることはほとんどありません。


年を重ねてもシステムは健在なので、
ワクチンを子どもに打っても100歳のお年寄りに打っても、
同じように効果があります。


しかし、自然免疫は獲得免疫のように強固ではありません。


コンディションによって、
弱くなったり強くなったりすることがあります。


NK細胞の活性はピークが20歳で、
その後落ちていくという報告もあります。


いわゆる「免疫力が落ちる」というのは、
このように自然免疫の活性が弱まった状態を指します。


体内で不良少年が増加し、巨悪に成長してしまうと、
治安が悪くなります。


長生きしたければ、
常日頃から警察官を強くしておく必要があるのです。


手洗いをしたり、マスクをしたりすることで、
感染を防ぐという行為も大切です。


しかし、マスクの穴を1メートル四方だとすると、

インフルエンザウイルスは野球のボール、
コロナウイルスはピンポン球ぐらいの大きさです。


そうなるとどんな生活をしていても、
どこかで風邪と同じように感染して発症することもあるでしょう。


ならば、自分の免疫力を高めておくことが得策です。


「新型コロナウイルスはいつ収束するのか?」


人類にとって初めて体験するウイルスなので、
予測は困難です。


ワクチンがいつできるのか、
それよりも早く人間が集団免疫を獲得するのか、
まだ誰にもわかりません。


「あまり悲観的にならないほうがいい」ということです。


暗い気持ちでストレスを抱えると、
免疫力は落ちていきます。


あまりナーバスにならずに日常生活を送ることは、
ウイルスに対処していくうえで非常に重要です。

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2020年07月16日

免疫学の第一人者が教える「コロナ対策の黄金習慣ベスト5」 ー食事、腸内環境、ストレス、体温、運動

免疫学の第一人者が教える「コロナ対策の黄金習慣ベスト5」
ー食事、腸内環境、ストレス、体温、運動

プレジデント 2020年7月3日号から

<自然免疫NK細胞は体内の「警察官」>
一日のうち、人間の体内に1兆個の細胞ができるなかで、
遺伝的に出来そこないのがん細胞が5000個も含まれていると言われています。

それを見つけ出して除去したり、
外から入ってきた異物を真っ先に叩くのがNK(ナチュラルキラー)細胞です。

NK細胞は小さな異物の処理を担当するリンパ球の一種で、
もっとも代表的な自然免疫。

働いている時間が一番長く、全身をくまなくパトロールしている、
いわば体の最前線を守る警察官です。

不良少年を巨悪にならないうちに排除するので、体の治安がよくなります。

以下、免疫力を上げる黄金習慣5つを上げます。
これか?免疫力を高める食材た?.png

(1)食生活
唾液の分泌で「防波堤」を強化
<唾液を分泌するのに大事なのは、よく噛んで食べること>

積極的に摂取したいのは、きのこ類です。

さらに、きのこ類は不溶性の食物繊維が多いため、
便通が改善されやすくなり、腸をキレイにする効果もあって、
免疫力アップにつながります。

注目したい成分が、
野菜や果物などに含まれる色素、香り、苦みなどの成分である
植物性化学物質「ファイトケミカル」。

免疫細胞のマクロファージを活性化し、さらに抗酸化作用もあります。

特に抗酸化力が強いと言われているのが、
ブロッコリーの中に含まれるファイトケミカルの「スルフォラファン」。

ブロッコリーの細胞が壊れるときに生成されるので、
よく噛むかスムージーなどにして摂取するとよいでしょう。

そしてビタミンCにも、マクロファージやNK細胞を活性化する効果があります。

ブロッコリーの茎に豊富に含まれているので、
薄く切ったり、茹でたりして調理するのがおすすめです。

同様にビタミンCを含んでいるキャベツの外側の葉と芯の部分は、
細かく刻んだり、ザワークラフトにしたりするとよい。

ただし、免疫力が高まるからといって、特定のものばかりを食べてはいけません。

食事のうえで大切なのは、一定の食材に偏らず、栄養バランスよく食べることです。

(2)腸内環境
<腸内には体内の免疫細胞が集中する>
腸は臓器の中でもっとも長く、約9mもあります。
そして小腸と大腸を合わせた腸管に、なんと体内の免疫細胞の60〜70%が集まっています。

乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌、発酵食品をとるとともに、
善玉細菌の餌になる食物繊維、根っこ、葉っぱ、海藻、きのこ、
豆、芋、くだものを意識して摂りましょう。

可能な限り皮付きのまま、調理してください。

(3)ストレス対策
<NK細胞はストレスに弱い!>
免疫にとって、警戒しなければいけない敵は、細菌やウイルスだけではありません。
ストレスも手ごわい敵です。

人間の体内では交感神経と副交感神経の働きがバランスを保つことで、
自律神経として全身の環境を整えています。

免疫細胞である顆粒球とリンパ球は、この自律神経の影響を強く受けているのです。

日中などの活動時、交感神経が優位になると顆粒球が増え、
休息時に副交感神経が優位になるとリンパ球が増えます。

顆粒球とリンパ球のバランスは約6:4です。

しかし強いストレスを受けると、
不安や緊張でずっと交感神経が働き続ける状態になり、顆粒球が増加。

過剰な顆粒球はリンパ球の働きを抑止するので、免疫力が低下してしまいます。

またストレスで交感神経が優位になると、
それを鎮めようと副腎皮質からコルチゾールというホルモンが分泌されます。

するとNK細胞はコルチゾールをくっつけてしまう受容体を持っているため、
NK細胞の動きが阻害されてしまうのです。

T細胞やB細胞は簡単に影響を受けませんが、
NK細胞はちょっとしたストレスで弱くなります。

先日、新型コロナウイルス感染者がクルーズ船内での生活を強いられました。
狭いところへ閉じ込められて、さらに不安なまま生活を送る。

あれこそまさに免疫力が下がる環境です。

(4)体温を上げる
<筋肉をつけて体温をキープする>
体温が低いと、全身の代謝が悪くなります。

肩こり、頭痛が起きやすくなるだけでなく、
免疫細胞が働きにくくなり、がん細胞が元気になるというデメリットまであります。

免疫細胞は、弱まるのは体内温度が35度台。

活発化するのは37度以上、わきの下の検温でいうと36.5度以上です。

体温を上げる方法のひとつが筋肉を鍛えることです。

筋肉は基礎代謝の70%を占め、体が生み出す熱の30〜40%をつくっています。

といっても、激しい筋トレをする必要はありません。

普段から体を動かし、
さらに筋肉のもとになるたんぱく質を含んだ肉・魚を摂取することで、
筋肉量を落とさないように心がければよいのです。

そして体を温めるには、シャワーで済まさず、
入浴するようにしましょう。

副交感神経が優位になって、NK細胞が活発になるからです。

理想的なのは、40度のぬるめの湯に15分程度つかること。

最後に体を温める食材で代表的なのは、
漢方の薬効成分として古くから重宝されているショウガです。

辛み成分のジンゲロンが手足の先の血管を広げて体温を上げる効果が、
香りのもとであるショウガオールは胃腸を刺激して、
体の深部体温を上げる効果があります。

(5)運動
<一日5000歩早めに歩くのが理想>
健康を保つのに運動は欠かせない──。

誰もが信じて疑わない常識です。

しかし、免疫力を高めるという点では、
激しい運動は決してプラスになるとはかぎりません。

確かに激しい運動をした後、NK細胞の活性は上がります。

しかし運動を終えると、急激に落ちてしまうのです。

「激しい運動をした人は、まったく運動しなかった人よりも上気道感染症(風邪)にかかりやすい」
という調査結果も報告されています。

エレベーター、エスカレーターを使わずに階段を利用するなど、
「体に強い負荷をかけない」「頑張りすぎない」姿勢で取り組むことが大事です。

奥村 康順天堂大学医学部特任教授(免疫学講座)・アトピー疾患研究センター長

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2020年07月11日

ファイザーの新型コロナワクチン、初期臨床試験で結果有望

ファイザーの新型コロナワクチン、初期臨床試験で結果有望

ファイザーとバイオンテック(BioNTech)の
新型コロナウイルス感染症ワクチンの初期の臨床試験で有望な結果が出た。
新型コロナ出芽.png
ファイザーとバイオンテック(BioNTech)が開発中の
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチンの有効性が、
45人の健康な被験者を対象にした治験で示された。

高抗体価を獲得できたが、
残念ながら、まだ、免疫を獲得できたか、どうかはわからない。

mRNAを使って、免疫反応を誘導するはずの抗体が、
かえって、感染しやすくしたケースもあり、
まだ、本当のところは、武器になるワクチンかどうかがわからない。

メドアーカイブ(medRXiv)に掲載された
プレプリント(査読前論文)によると、
回復患者に比べて最高2.8倍の水準の抗体が被験者の体内に確認された。

治験では、3種類の用量群のワクチンとプラセボ投与群の
いずれかに45人を無作為に割り付けた。
ただし、高用量を投与した患者に倦怠感や頭痛、発熱などの副作用が現れたため、
1回目の治療の後、最高用量である100マイクログラムの投与が中止された。

期待できるニュースだが、
ファイザーとバイオンテックが開発する
新型コロナウイルス感染症ワクチンに関する最初の臨床データであり、
まだ査読を経ていない研究結果だ。

ワクチンを接種した患者に確認される高水準の抗体は、
新型コロナウイルス感染症に対する免疫反応を示す有用な指標だが、
それが免疫を保証するものであるかどうかはまだ分からない。

それを明らかにするため、
ファイザーは今夏、より大規模な患者集団を対象にした研究を開始する予定だ。

ファイザーは、2020年末までに最大1億回分のワクチンを用意する計画だという。

ファイザーは、
ワクチン開発を進める別の製薬会社モデルナ(Moderna)と
同じ実験的手法を用いている。

両社のワクチンは、
ともに新型コロナウイルスのmRNA
(伝令RNA:宿主内でウイルスを増殖させる遺伝的指令を有する物質)を使って、
新型コロナウイルスに対して免疫反応を引き起こすよう設計されている。

ワクチン開発を迅速化する可能性がある手段だが、
この方法を用いて開発され、販売許可を取得したワクチンはまだ存在しない。
現在、178種類のワクチンが開発中で、そのうち17種類のワクチンが治験段階にある。

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2020年07月08日

新型コロナの抗体価は持続しにくく、長期的な「免疫パスポート」にならない!

新型コロナの抗体価は持続しにくく、長期的な「免疫パスポート」にならない!

先ごろ、nature medicineに発表された中国の重慶医科大学の研究グループによる
COVID-19感染者の血中抗体価を追跡した研究結果が明らかになった。 新型コロナ電顕.png


それによると感染者の退院8週間後のCOVID-19特異的IgG抗体は、
無症候者の93.3%、有症状者の96.8%で減少し、
抗体減少率の中央値は無症候者で71.1%、有症状者で76.2%。
また、中和抗体量は無症候者の81.1%、有症状者の62.2%で減少し、
抗体減少率の中央値は無症候者で8.3%、有症状者で11.7%だった。

抗体検査で陽性であっても長期的な「免疫パスポート」にはならないという結論だ。

しかも、現時点では特異的な治療薬、ワクチンも存在しない。
つまるところ、抗体検査を受けた人は結果が陰性であれ、陽性であれ、今後注意すべきことは変わらない。

それなのに、最近では大都市圏のクリニックを中心にこのCOVID-19の抗体検査を行う医療機関が増えている。
通常よりもややお金がかかる自由診療で検査を受けようとする人の心中は
「何らかの安心を得たい」
ことがほとんどだろう。

しかし、医学的に見て何らかの安心が得られる状況ではない。
逆にこうした医療機関には、
自由診療で抗体検査を行うことで患者側にどんなメリットがあるのか、
と問いたい。

医療を提供するということは、
その人の人生に責任を持つという自覚を持って欲しい。
少なくても”医は算術ではない”はずだ。

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2020年04月23日

アメリカで新型コロナウイルス抗体検査始まる

アメリカで新型コロナウイルス抗体検査始まる

PCR検査を受けたことのない市民の1/3に抗体(+)、かつ無症状

感染力は強いが、50歳以下には致死率が低いので、60歳以上の高齢者、あるいは基礎疾患(高血圧、糖尿病、悪性疾患、膠原病、喫煙 歴のある人)およびその家族だけが、神経質にならなければならない感染症と証明される結果となりました。
当然医療関係者も含まれます。 年齢別にみた新型コロナウイルス感染症の致死率.png


>コロナ抗体検査、NYで始動 1日2000件に市民殺到
2020/4/22 4:37 (2020/4/22 11:14更新)

抗体検査は、指などから少量の血液を採取してウイルスへの抗体があるかどうかを調べる(カリフォルニア州で実施された抗体検査の様子)=ロイター
【ニューヨーク=野村優子】

米国で人がこれまでに新型コロナウイルスに感染していたかを調べる「抗体検査」が本格化する。
ニューヨーク州は20日から、1日2000件と全米最大規模の抗体検査を始めた。
客観的なデータを蓄積し経済活動の再開時期を探るが、十分な量の検査キットの確保や精度の向上などが課題になる。

■抗体検査とは 血液採取し免疫判定
 感染の有無を調べるPCR検査に対して、「抗体検査」は既に感染を経て体にウイルスに対する免疫が備わったかを診る。
人間は感染症にかかると、次に同じウイルスが侵入した際、素早く防御するよう特殊な抗体を体内につくる。
抗体検査とはこの抗体を調べるもの。

検査方法は喉や鼻を拭ってウイルスの有無を調べるPCR検査と異なり、指などから少量の血液を採取してウイルスの抗体を調べる。
自身の感染やウイルスの拡散リスクが低い免疫保持者を特定できる可能性があるため、経済活動の再開に向けた判断材料の一つとして注目されている。

■「免疫持つか知りたい」スーパーに市民が列

感染者数が全米最多となるニューヨーク州。
北部バファローにある大手スーパー、ウェグマンズには長蛇の列ができていた。
客の目的は買い物ではない。
抗体検査の実施場所は公表されていないが、ここで検査を受けられるとの噂を聞きつけた人が、自分が新型コロナの免疫を持つかどうかを知りたいと殺到したのだ。

ニューヨーク州のクオモ知事は19日、1日2000人、週1万4000人のペースで抗体検査を始めると表明した。
全米では最大規模ではあるものの、同州の感染者は判明しているだけで25万人に達する。
検査キットは圧倒的に足りないのが現状で、ニューヨーク州は無作為に選んだ人を対象に州内の約20のスーパーで検査を始めた。

クオモ知事は「経済活動の再開はデータに基づいて判断すべきだ。抗体検査がカギとなる」と指摘する。

抗体を持つ人を医学的に絞り込んだうえで外出制限を緩めれば、再び感染が広がるリスクを抑えながら経済活動を再開できるとみる。

先駆けて抗体検査を実施した州では、実際には従来の検査結果を大きく上回る感染者がいるとの見方も出ている。
21日にトランプ大統領と会談したクオモ知事は新型コロナの大規模な抗体検査の実施へトランプ氏と合意したと明らかにした。

新型コロナウイルスの抗体検査は世界で注目されている(ドイツの研究所)=AP

■精度向上課題、未認可の中国製も

米スタンフォード大学などの研究チームはカリフォルニア州サンタクララ郡の保健当局と連携し、ドライブスルー方式の検査場を設けて抗体検査を実施。
4月上旬に約3300人を対象に実施した抗体検査の結果、同郡で新型コロナに感染した人は従来の検査で感染が確認された人数の50〜85倍にのぼる可能性があるとしている。

マサチューセッツ州の病院でも、従来の検査を受けたことがない200人を対象に抗体検査を行った結果、3分の1で抗体が確認された。
無自覚で感染した人を効率的に抽出できれば、経済活動の再開を後押しする可能性がある。

今後、検査キットの量産と精度の向上が課題になる。


米食品医薬品局(FDA)が4月以降に承認した抗体検査キットのメーカーは4社にとどまる。さらに承認を受けていない中国製の検査キットが一部で流通。

米国公衆衛生協会のスコット・ベッカー会長は、「質の悪い検査が流通しており、その多くが中国製で無法地帯のようになっている」と指摘した。

抗体検査キットを巡っては非営利団体の米国立科学アカデミーもホワイトハウスに書簡を送付。
検査の抽出手法にばらつきがあることや、一般的な風邪の原因となる他のコロナウイルスへの抗体への誤認が見られることなどを挙げ、検査の有用性について「さらなる検証が必要」と注意喚起した。

米国立衛生研究所(NIH)は全米の1万人を対象に、抗体検査の正確性を調べる研究に着手している。

世界保健機関(WHO)は4月中旬、新型コロナ感染者が回復後に再び陽性になるケースが出ていると報告した。
新型コロナは科学的に不明な点が多く、今後、抗体の有効性も含めた調査、研究が重要になる。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58339750S0A420C2000000/?n_cid=NMAIL007_20200422_H

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2020年04月17日

新型コロナに対する特効薬がアビガン!

新型コロナに対する特効薬がアビガン!


催奇形性だけが、問題点だが、高齢者には関係ない。

>アビガンを共同研究してきた富山大学の白木公康名誉教授(千里金蘭大学副学長)は、開発者という立場上、「自ら発信することにはためらいがある」と話しながらも、中国の論文報告などをもとに、「発症6日までにアビガンを開始すれば、ウイルスの早期消失、咳嗽(せき)の軽減、肺炎の進行や重症化が阻止され、死亡率は激減するはずだ。

ウイルス量がピークを過ぎるころから治療を始めても大きな効果は期待できない」と述べる。

アビガンに期待する人が押さえておきたい裏側

奇形児発生の副作用、投与なら早めに慎重に

坂口 直 : 医薬経済社編集部 記者2020年04月08日


新型コロナ感染症の治療薬候補として世界各国の注目を集める「アビガン」 アヒ?カ?ン.png


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界中で蔓延するなか、富士フイルム富山化学が開発した抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」が注目を浴びている。

安倍晋三首相が記者会見で名指ししてアピールした薬剤で、新型コロナウイルスへの治療薬として期待が高まっている。

だが開発の経緯を子細にたどると、実際の治療で使われるためには、越えなければならない高いハードルがある。

菅官房長官は4月3日の記者会見で、アビガンを希望する各国に無償提供する方針を明らかにした。

現時点で約30カ国から提供要請があるという。

アビガンが注目されたきっかけは、実際に新型コロナに感染した患者に使用した中国の試験で、効果がみられたからだ。

新型コロナウイルスの発生源とされる武漢市の武漢大学中南病院では、患者を「アビガン(中国では後発品のファビピラビル)」を投与したグループ(116人)と、ウイルスの侵入を阻害する薬剤である「アルビドールを投与したグループ(120人)の2つに分け、効果を比較した。

その結果、回復率はアビガン投与群が「71.4%」、アルビドール投与群は「55.9%」と差がみられた。

さらに、深?第三人民病院では、アビガンを投与したグループ(35人)と、新型コロナにも効き目があるとみられている抗HIV薬の「カレトラ」を投与したグループ(45人)に分けて比較したところ、新型コロナウイルスが消失した期間は、アビガン投与群が「4日」、カレトラ群「11日」だった。

胸部画像による改善率では、アビガン群「91.4%」、カレトラ群「62.2%」と、アビガンが効果を示した。

2つの試験は3月に論文として公表されたが、後者は今月に入って取り下げられたことがわかっている。

その理由は不明だ。


効果が確認されればコロナ治療薬になりうる

いまだ有望な治療薬もワクチンも見つかっていないなかで、もし効果が確認されれば、貴重な薬剤となる。

日本でも臨床試験が始まったが、中国でもさらなる臨床試験が行われている。

安倍首相は2月29日の記者会見で、「アビガンを含む3つの薬について、新型コロナウイルスに有効性があるかどうかを見極めるため、観察研究としての患者への投与をすでにスタートしている」と述べ、3月28日の記者会見では国産であることをアピールするかのように「アビガンは海外の多くの国から関心が寄せられ、臨床研究を拡大するとともに、増産をスタートする」と語った。

ここで、アビガンの開発にさかのぼってみよう。

アビガンはもともと富士フイルムホールディングスに買収された旧富山化学が1990年代後半から開発してきた薬剤だ。

抗菌薬、炎症性疾患、神経系疾患の領域を対象に、新薬のタネを探していたところ、たまたまインフルエンザに活性のある(インフルエンザウイルスに作用する)化合物を見つけた。

それが開発コード「T−705」、のちのアビガンだ。

T−705は当初から大きな期待を背負っていた。

代表的な抗インフルエンザ薬「タミフル」が細胞内で増殖したウイルスを外へ出なくさせる作用機序(作用メカニズム)を持つのに対して、アビガンは「RNAポリメラーゼ」という酵素を阻害することでウイルスの増殖そのものを防ぐ、今までにない作用機序であるためだ。

原理上は、遺伝子変異が起きず、耐性ウイルスを生じないといわれている。

2000年にカナダで開催された国際会議では、アビガンがインフルエンザのほか、既存の抗インフルエンザ薬の耐性ウイルスにも有効性があったことを示した。

T−705が発表されてしばらくの間、この新薬候補は将来の売り上げが1000億円を超す大型製品になると目されていた。ところが開発がストップしてしまう。


開発資金の不足とタミフルの先行

理由の1つには開発資金の不足があった。

当時、富山化学が販売していた脳梗塞後遺症治療薬「サープル」の有効性が否定され、全品が回収に追い込まれていた。

2つ目の理由として、ライバル薬として1999年にアメリカで承認されたタミフルがすでに世界中で使われ始めていた。

T−705はヒトを対象とした試験がまだであり、薬剤として世に出るには数年先になってしまう。

その間にタミフルが市場シェアを押さえてしまえば、挽回するのは容易ではなかった。

さらには、動物実験段階で「催奇形性」の副作用のリスクがあった。

催奇形性とは、妊婦のお腹の中にいる胎児に障害が出る、薬剤にとっては致命的な副作用だ。

抗がん剤などの中には催奇形性のある薬剤があり、妊娠の可能性のある世代には厳重な管理が求められている。

それでなくとも「催奇形性」というだけで敬遠されがちだ。

複合的な理由が重なり、開発は中止された。

だが、しばらくして転機が訪れた。

2004年ごろから、鳥インフルエンザウイルスがヒトに感染して死亡する事例が世界的に多発したのだ。

世界保健機関(WHO)も、事態を受けて「ヒトへの感染が広がり続けると、新型のインフルエンザウイルスが出現し、世界的な感染爆発に発展する可能性が高まる」との警告を始めた。

日本でも病原性の高い鳥インフルエンザウイルスが新型インフルエンザウイルスに変異した場合、致死率は高くなるのではないかとの一部の専門家の指摘をもとに厚労省がはじき出した被害想定では、死亡者数を「17万〜64万人」と推計した。

そこで再びT−705に注目が集まる。

タミフルとは作用機序が異なるため、パンデミック(世界的大流行)時に、タミフルでは効かない患者に投与する薬剤としての価値が見いだされたようだ。

2004年にアメリカの国立アレルギー感染症研究所は、富山化学から提供されたT−705が高病原性の鳥インフルエンザに効果があることを突き止めた。

これが契機となって、催奇形性の副作用はあるものの、富山化学は「経営上の判断」(富山化学関係者)によって、2007年にヒトを対象とした臨床試験を開始し、2011年には国に薬剤としての認可を求める申請にまで漕ぎつけた。

しかし、やはりここで壁にぶち当たった。

薬剤の有効性や安全性について審査する日本の医薬品医療機器総合機構(PMDA)が、T−705の催奇形性の副作用リスクを問題視したのだ。

動物実験で胎児の催奇形性が認められたことから、ヒトへの影響が強く懸念されるため、慎重に審査されることになった。


審査に3年を要しても承認に突き進んだ

当時の富山化学が催奇形性のリスクがわかっていながら承認申請に突き進んだ理由は謎だが、結局、アビガンが承認されたのは2014年だった。

通常だと1年程度で済む審査期間が3年もかかっている。

さらに、当初は通常の季節性インフルエンザに使用できる薬剤をめざしていたが、結局は新型インフルエンザにのみ使用が認められた。

通常のインフルエンザに使われないよう徹底した管理を求められ、その後、パンデミックに備えて、200万人を目標に備蓄されることになった。

資金難や催奇形性の紆余曲折を経て、いわば「首の皮一枚」でつながったアビガンが、今、新型コロナの「切り札」として注目を集めている。

なぜ抗インフルエンザウイルス薬が新型コロナウイルスに効果をもたらす可能性があるのかは未解明だが、共通点はインフルエンザも新型コロナも同じ「RNAウイルス」であることだ。

2013年末に西アフリカで起きた「エボラ出血熱」のアウトブレイク(突発的発生)でも、アビガンが使われ、死亡率を「3分の2」に引き下げる効果があったとされている。

このエボラウイルスも同じRNAウイルスだ。

アビガンを共同研究してきた富山大学の白木公康名誉教授(千里金蘭大学副学長)は、開発者という立場上、「自ら発信することにはためらいがある」と話しながらも、中国の論文報告などをもとに、「発症6日までにアビガンを開始すれば、ウイルスの早期消失、咳嗽(せき)の軽減、肺炎の進行や重症化が阻止され、死亡率は激減するはずだ。

ウイルス量がピークを過ぎるころから治療を始めても大きな効果は期待できない」と述べる。

白木名誉教授は、「外来の時点で、胸部CTで肺炎を確認して、アビガンを使用して(肺炎の進行を)止めるべきではないか」との考えを示す。

さらに、「アビガンの早期使用は死亡率を下げる効果だけでなく、若い患者が、間質性肺炎による肺の線維化(スポンジのようになり機能しなくなること)や瘢痕化(炎症によって傷跡が残ること)などの後遺症を残さないことにも意味がある」とする。

また、「高齢者が急激な悪化を防ぐためにもアビガンは有用」とみている。


催奇形性の影響受ける世代には慎重な投与必要

これだけ聞くとアビガンの早期承認が待たれるが、実際の医療現場で使うとなるには大きな課題がある。

白木氏は、早期の段階(無症状や症状の軽い段階)から使えば効果が期待できるとするが、とくに催奇形性の影響を受けやすい世代には、事前に説明して承諾を得なければならない。

それは、致死的な症状に陥るかわからない段階で、催奇形性のある薬剤の投与を勧めることを意味する。

男性に投与した場合、精液へ移行することがわかっている。

それに備蓄薬としては承認されたが、実際に使われた実績がなく、広く使われた場合にどんな副作用が生じるかは不明だ。

承認を得る段階での試験では患者数が限られており、広範囲に使われたときに持病や特異な体質をもつ人にどんな副作用が起きるかは想像がつかない。

アビガンが新型コロナウイルスの救世主になる可能性はあるかもしれない。

その一方で、副作用を踏まえたうえでインフォームドコンセントをどうするか、どんな患者にどのように使用するかなど、クリアしなければならない課題は大きい。

https://toyokeizai.net/articles/-/342917?fbclid=IwAR1w-sL_cOIL1Kng_dfHwJ5j7ksBSutCJm5PaoLYeT_8S3w23cfaEcFboZw

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田中松平
元消化器外科医で,頭からつま先まで診れる総合診療科医です. 医学博士 元日本外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器内視鏡学会専門医, 日本医師会認定産業医, 日本病理学会認定剖検医,
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