果物や野菜の摂取とうつ病との関連
果物や野菜の摂取が少ないとうつになりやすいという報告がありました。
血糖の急激が上昇下降が、気分の不安定を招き、中には気分障害、うつ病を発症してしまう人がいる、
という理由が一番に考えられます。
先に、ベジファースト、おかずファーストを心がけると、同じ食事内容でも、血糖の上昇が緩やかになり、
インスリンの必要量が少なくてすむということもわかっています。
ただし、15分経ってから、主食(お米、パン、麺)を食べてください 。
早食いだとこのメリットは得られません。
>果物や野菜の摂取とうつ病との関連
提供元:ケアネット 公開日:2020/01/21
うつ病は、世界的に主要な精神疾患である。
韓国における成人のうつ病有病率は、2006年5.6%、2011年6.7%、2013年10.3%と増加が認められる。
韓国・建国大学校のSe-Young Ju氏らは、韓国人成人のうつ病の有病率と野菜や果物の摂取との関連を調査するため、韓国の全国データを用いて検討を行った。
Journal of Health, Population, and Nutrition誌2019年12月3日号の報告。
2014年の韓国国民健康栄養調査(KNHANES)に参加した19歳以上の成人4,349人のデータを用いて検討を行った。
うつ病の評価には、こころとからだの質問票(PHQ-9)を用いた。
食物や栄養の摂取量は、24時間思い出し法を用いて評価した。
食物摂取量は、18の食物グループに分類した。
統計分析は、SPSS Ver.23.0を用いた。
PHQ-9の項目の内的整合性を評価するため、クロンバックのα係数を用いた。
うつ病のオッズ比は、複数の交絡因子で調整した後、ロジスティック回帰分析を用いて推定した。
主な結果は以下のとおり。
・全対象者におけるうつ病有病率は、8.7〜4.7%であり、野菜や果物の摂取量が増加するにつれ減少が認められた。
・うつ病有病率は、野菜や果物の摂取量が増加するにつれ、男性で6.4%から2.5%へ、女性で11.4%から6.6%へ減少した。
・野菜や果物の摂取量とうつ病有病率との間に逆相関が認められ、オッズ比は、交絡因子で調整せずとも逆相関を示した。
・年齢、エネルギー摂取、肥満、喫煙、飲酒、ストレス、外食の頻度、朝食、フードセキュリティーで調整した後、野菜や果物の摂取量が増加するほど、うつ病有病率が有意に低いことが示唆された。
著者らは「本研究は、韓国国民における野菜や果物の摂取とうつ病との関連を調査した最初の研究である。この関連についての根拠を明らかにするためには、さらなる疫学研究が必要である」としている。
(鷹野 敦夫)
原著論文はこちら
Ju SY, et al. J Health Popul Nutr. 2019;38:39