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2019年07月11日

自殺

最終的には、心の働きの脳内メカニス?ムについて述べていきます。

ニュートン別冊 ゼロからわかる心理学 知れば知るほど面白い!心と行動の科学  から
 監修 横田正夫 2019年3月5日発行 ニュートンプレス

心理学と治療


自殺




そのうつ、うつ病が原因で自殺した人は4278人に登ると言われています。 

この統計が示すように、自殺をする人はうつ病を発症していることが多いです。

特に、治療をして元気になりたての頃に自殺をする人が多いといいます。
「また、将来の見通しが全く持てないと判断している人、
強い孤独を感じている人、
そして失業中など困窮している人は
自殺をするリスクが高いと言われています」(松浦准教授)。
悩み事相談.jpg

このためカウンセラーは、うつ病患者をみるときには、
このような状況が重なっていないか気をつけていきます。

松浦准教授によると、クライアントに自殺の危険を感じたら、
「次もお話を聞かせて欲しい」とカンセリングの約束を強調したり、
福祉施設や就労支援機関との連携を図り必要な生活支援を提供するなど、
クライアントの置かれた状況をみながら、
カウンセリング以外のことでも
必要なサポートを行ったりするそうです。

こうした対応は、「あなたは一人ではない」という
メッセージを送ることにもつながります。

自殺者を出さないように気をつけることも大事ですが、
自殺者が出た場合、
残された人たちの心の支援も重要になります。

自殺を決心している人というのは、
すでに腹をくくってサッパリしてしまっているので、
見た目は元気そうに見えます。

このため、秋の人は自殺の危険に気づきにくいです。
しかし、
「あの時自分が気づいていれば自殺を防げたかもしれないのに、
なぜ気づいてあげられなかったんだろう」
と自分を責めて、心を病んでしまう人もいます。

自殺をなくすために社会全体で取り組むこととして、
松浦准教授は相談窓口に関する情報を広く発信し、
困った時に相談しやすい環境を整えることをあげます。

うつ病をはじめ精神疾患を抱える患者は家族や友達に気を使い、
相談せず一人で悩みを抱え込むことが多々あります。

また、病院は敷居が高いと思う人も多くいます。
そのため、各種電話相談やメール相談など、
相談のきっかけとしてアクセスしやすい窓口を広く周知することが重要だといいます。

「また、一人一人が周りの人たちに関心を持つということも大事です。
気の利いたアドバイスや励ましをしようとしなくても、
ただ話を聞いてあげるだけで、悩んでいる人には救いになるのです」(松浦准教授)。

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タナカマツヘイ
総合診療科 医学博士 元外科学会専門医指導医、元消化器外科学会専門医指導医、元消化器外科化学療法認定医、元消化器内視鏡学会専門医、日本医師会産業医、病理学会剖検医
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