レクサスGSはもう改良が行われないのか?今までの改良履歴

NX 」の改良が電撃的に行われるなど、従来とは異なる流れでした。
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その一因として2019年10月の税制変更があることも要因と思われますが、どうやら本年は本格的な年次改良は行われず、本秋に「 LS500/LS500h 」が快適性を重視した年次改良を施すぐらいで、昨年デビューした「ES、UX」についても改良は行われないようです。その反動としてオリンピックイヤーである「2020年」は各モデルとも大きな改良が施される一年となりそうですが・・・


さて、残念ながら「GS」に関しては昨年に続き、本年度も改良は入らない模様。
他のモデルで導入済みの「インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ)」や「Lexus Safety System+のアップデート」、「リモートタッチパッド&新ナビゲーションシステムの採用」は行われないようで、レクサス車においても「選択と集中」があからさまになっています。

また、GSシリーズの販売台数の方も2019年にはいってシリーズ全合計で平均「 100台/月 」ということで、非常に厳しい状態。特に小排気量の「GS300」(GS200t)は月の販売数が「1桁台」が続いており、GSFより販売数が少なく、モデル廃止がおかしくない状態です。

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さて、レクサスGSは2012年1月、本格的なスピンドルグリルを備えて登場し、レクサス「第2世代」の先鋒と言われます。
2.5LNAエンジンを搭載した「GS250」、3.5LNAエンジンを搭載した「GS350」、そして2012年3月には待望の3.5L+HVシステムの「GS450h」をリリース。

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レクサスGSは高価格帯に位置するモデルであるため、2012年当時としては先進的な装備を多数備えていました。
特に世界初となる巨大な12.3インチモニターとアナログクロックの採用はラグジュアリー感あり、従来のアリスト・先代GSから続く、スポーティさを感じるデザインから大きく変更され驚きがありました。

特徴的な装備は以下のとおり。

・電動パーキングブレーキ[EPB]&ブレーキホールド
・全車速追従機能付きレーダークルーズコントロールシステム[ACC]
・Hi/Lo兼用LEDヘッドランプ
・アダプティブハイビームシステム[AHS]
・ヘッドアップディスプレイ[HUD]
・世界初12.3インチワイドモニター
・後輪操舵[LDH(DRS)]
・18way/16wayパワーシート
・バンブー素材インテリアパネル
・アナログクロック

ただし、すでに当時主流となっていた、「LEDウィンカー」や「LEDフォグランプ」、ガソリン車での「アイドリングストップシステム」は未搭載、トランスミッションも「6AT」にとどまる、先進安全装備は基本的にすべてオプション設定、といった残念な面も見られました。
しかし、時代を見据えて、この時点で電動パーキングブレーキ&ブレーキホールド機能を装備していることで、その後の改良で装備をアップデートすることが可能となり、2019年現在もなんとか商品力を保っているのはその他のモデルとは大きく異なる点と言えます。




■2013年10月【年次改良1回め】

IS300hで投入された新型の2.5L+HVシステムを搭載した「GS300h」を投入。
当初は「GSの車格に合わないのでは?」と懸念されましたが、徐々に販売数を拡大、第2世代GSのラインナップ中、最も販売数が多いモデルとなりました。

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また、初年度モデルで見送られた以下の装備を備え、商品力を高めるなど初の年次改良としては大きな改良となりました。

・ブラインドスポットモニター[BSM]の設定
・フルカラーヘッドアップディスプレイ[HUD]の設定
・8ATの設定[GS350]
・LEDクリアランスランプのデイライト機能追加
・LEDフォグランプの採用
・レクサスクライメイトコンシェルジュの設定
・ボディカラーの追加(ホワイトノーヴァガラスフレーク)





■2014年9月【年次改良2回め】

レクサス車のナビゲーションシステムの一斉更新。小変更でありますが、ナビゲーションシステム周りを中心に改良が行われました。なにげに助手席オットマン機能はレクサス/トヨタ系では珍しい装備で貴重ですね。

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具体的には、以下の改良を実施。

・新形状シャークフィンアンテナの採用
・SDナビゲーションシステムの採用
・「LEXUS APPs」の採用
・助手席電動オットマンの設定("version.L"系)
・ボディカラーの追加(ソニックチタニウム)




■2015年1月【特別仕様車】

スポーティな内外装を持つ、初の特別仕様車“F SPORT X Line”を設定。

スクリーンショット 2019-07-11 22.53.09.png




■2015年11月【マイナーチェンジ(3回目の改良)】

約3年10ヶ月での初のマイナーチェンジ、主に外装の変更、ボディ剛性の強化、インテリアパネル、内外装カラー変更など。
外観はGSコンセプトモデルに近いデザインに変更され、スポーティさとワイド&ローが際立ち、個人的には非常に好みのデザインです。

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その他、以下の改良を実施、ベース車両がしっかりしているので2019年現在も大きく見劣りしない内容と言えます。

・LEDウィンカーの採用
・3.5L新エンジン(2GR‐FKS)の採用
・Lexus Safety System+の採用(従来は個別MOP設定あり)
・オレンジブレーキキャリパーの設定(一部のF SPORTモデル)
・パフォーマンスダンパーの採用(GS350FR)
・ステアリングヒーターの採用
・ラゲージドアイージークローザーの採用
・CUSTOMIZEモード採用
・VICS-WIDEの採用




■2016年9月【年次改良4回目】

GS200t(ターボ)の設定。ISやクラウンの登場に配慮してか、GSではターボモデルの投入が遅れました。しかしこれによりGSは4つのパワートレーン+GSFを擁する多彩なラインナップとなりました。なお、これにあわせ「GS250」は消滅。

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その他、以下の改良を実施。

・トルセンLSDの採用(GS200tとGS350の“F SPORT)
・ワイドFMの採用
・ボディカラーの追加(ダークグレーマイカ)




■2017年8月【年次改良5回目】

レクサスのターボエンジンモデル命名ルール変更により、GS200t→GS300へ。

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その他、以下の改良を実施

・トルセンLSDの採用(GS350の2WD車とGS300h、GS300の全車にMOP)





■2018年8月【年次改良6回目、特別仕様車】

2度めの特別仕様車「Black Sequence(ブラックシークエンス)」を発売

グリル、ドアミラーなどをブラック化、内装はサドルタンとスポーティさと上質感を狙った組み合わせ。

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インテリアパネルには、ウォールナットのオープンフィッシュが使用されており、高級感あります。
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また、以下の改良を実施

・セルフパワーサイレンの設定




と、レクサスGSは実質的に2016年9月までは毎年たゆまぬ改良をしてきましたが、それ以後、ほとんど手が入らない状態となっています。しかし、今でもその全体的なクオリティの高さ、静的質感や機能装備の充実度など、新型クラウンを凌ぐ部分もあります。ただ、エンジンもプラットフォームも1世代前のものとなっているので、コストパフォーマンス的には劣ってしまいますね。

レクサスISの次期モデルの話は特に最近徐々に噂レベルで盛り上がってきていますが「GS」については途絶えたままです。
2005年8月日本でのレクサス開業当時から販売している唯一の車種が「GS」ですので、そのネーミングが絶たれないよう、純粋なセダン以外でのモデルチェンジも含め、新規開発に向け応援したいですね。
個人的には、ハッチバックタイプの4ドアクーペタイプorシューティングブレークタイプだとそそられるものがありますが・・・

2019年07月12日

この記事へのコメント
to 真鍋清 さん

なるほど、やはりISの改良の噂は根強いようですね!
来年外観だけ変更してマイナーチェンジという話もありますし・・・でもせっかくなら新開発エンジンを搭載してほしいものですね。今年の秋の東京モーターショーでは情報がでてくるかもしれませんね。

RCはこのままではモデル廃止のように見えましたが、IS系とは別の道を行き、4ドアクーペとなるとすれば楽しみですね。
マツダとの協業は現経営体制ではあり得るのではと思います。
Posted by なまっくす at 2019年07月19日 11:07
to saber32 さん

需要の落ち込みにより、中型サイズのFRセダンを複数車種展開するのはトヨタを持ってしても難しくなるということでしょうからなんとか派生車種として存続して欲しいと思いますし、レクサスはまだ4ドアクーペ的なクルマを持っていないのでイメージとしても良いのでは、と思います。

操作系をアームレストに持ってくるのはどこのメーカーもやりませんね〜
不格好だからなんですかね?
そのうちAIによる操作や音声認識・ジェスチャー動作がより高度になれば遠隔操作デバイスが要らなくなるということなのかもしれませんが・・・
Posted by なまっくす at 2019年07月19日 11:01
お主!
次のレクサスISは現行プラットフォームの大改良+新開発2.4ターボエンジンという組み合わせになる公算大らしいです。
新設計TNGAプラットフォームはクラウンほかより大柄な車両とのマッチングを前提に設計開発されており、ISぐらいのボディ寸法へと再設定するには手間とコストが掛かるため現状をベースに大改良、残りの経営資源をISの電気自動車へと振り分けると言われております。
一方マツダと共同開発の∴次期アテンザ/マツダ6用をベースとした新規FR(後輪駆動)プラットフォームは次世代RC並びにその上を狙うアウディA7/メルセデスCLS対抗の4ドアクーペに採用されるという噂がちらついておりトヨタ/レクサス社内では某かのプロジェクトが胎動している模様です。
Posted by 真鍋清 at 2019年07月15日 17:55
GSのデザインの方向性を、なまっくすさんの仰るハッチバッククーペにする案には大いに賛成します。プジョーNEW508やアルテオンなどの4ドアクーペは、とても魅力的で需要もあると感じます。
そしてインテリアを、アウディのクリーン過ぎるタッチディスプレイメインでなく、NEW508のようなまるでヒコーキのコックピットのようにワクワクする質感ある物理スイッチにしたら、オッサンほいほいになるのではないでしょうか?

以前なまっくすさんが提案された、ドアアームレストへのコマンダー移設にすることで遠視点へのディスプレイ設置は可能ですし、HUDにその操作のレスポンスを反映することで、更に安全性が高まると思います。
また、LS開発で得られたというドライバーは両サイドをアームレストで囲まれていると落ち着く、というドアデザインをこれからのレクサス車に、そしてNEW GSに活かして欲しいです。
Posted by saber32 at 2019年07月15日 14:39
to 真鍋清 さん

欧州車が先行している48Vシステムを搭載したマイルドハイブリッド、こういった技術は取り入れるところは採用して欲しいですね。あのシステムの出だしの加速の良さ、アイドリングストップからの復帰の快適さは素晴らしいと思いました。「Fシリーズ」に搭載というのはインパクトありますね!

噂の2.4L新型ターボエンジンもぜひ期待したいですね!今のレクサスのターボエンジンは特徴があまりないので、本格的なアップデートが必要ですね。本当にISに搭載されるなら魅力的なですが、最近時折話題に出てくるMazdaとの共用エンジンなども本当にあり得るのでは?と思ってきました。

ただ、他のブランドもSUV比率がどんどん高くなっているようなので今後どこまでセダン系に資源を投入していくかは難しいところですね。ISはもう一度本格的にフルモデルチェンジして、格差がついたC/3シリーズに追いついて欲しいところです。GSはセダンにこだわらない形でも良いので、後継機種を発売して世界のライバルと戦って欲しい・・
Posted by なまっくす at 2019年07月15日 10:58
to 酔人 さん

確かにGSは作り込みが良いので、個人所有前提の国産車では最高峰の車と思います。
次期ISが内外装の質感を大きく向上させてGSをもカバーするような仕上がりになってくれればいいのですが、もともと車格が違うのでそう簡単には行かなそうですね。
そして、LSのショートバージョンはホント切実な問題のようですね・・・
Posted by なまっくす at 2019年07月15日 10:24
この分だとレクサスGSシリーズもGS-Fのみを残してその他の標準モデルはもはや要らないとの評も頷けると思う。
今夏廃止予定の現行GSシリーズ、それでもGS-Fは唯一無二の存在として捨てがたいと思うのでシリーズ全体が廃止されてから1年ほど後に噂される4リッターV8ツインターボ、それも世界的なWLTP基準に併せて48Vモーター+電動ターボ採用のマイルドハイブリッド的設定で次期GS-Fとしてデビューさせてもらいたい、残りの標準グレードはES300hのハイブリッドに2.4リッターガソリンターボのES350(仮名)を追加して二段構えでEセグメントを幅広く包囲すれば理想的だろう。
もちろん次期ISシリーズは2020/21年のデビューを目指し、2.0ガソリンターボ/新開発2.4ガソリンターボ/2.5ダイナミックフォースエンジンベースのハイブリッドに現行LS500用の3.5 V6ガソリンターボをチューンしたIS-Fという品揃えで3シリーズ/Cクラスを撃墜すればレクサス・セダンのラインナップは新たな開花期に入るに違いなかろう。
セダン需要縮小に負けるな、頑張れレクサス!!
Posted by 真鍋清 at 2019年07月15日 00:32
GSは造り込みも良いのに、このままだと残念な展開になりそうです。
ESはどこか安っぽいし、前輪とドアの間隔が短いので、見れば
見るほど........。
LSは長すぎるし、レクサスセダンの選択肢が少なくなって、困ります。
Posted by 酔人 at 2019年07月13日 10:19
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