2020年は日本でレクサスが開業して「15周年」となりますが、2019年度のレクサス車販売台数は「年/ 60,000台 」を初めて突破し過去最高となる見込みです。
日本全体の自動車販売台数は低迷していますが、レクサスにおいては絶対的な数は少ないながらも、「UX」や「ES」などの新型車、「NX」や「RX」といった人気モデルの改良を施すことで過去最高の販売台数をマークし、町中でレクサス車を見かける頻度もかなり多くなった印象があります。
まだ現時点では2019年12月度の販売数が不明ですので、11月までのデータをもとに、2019年売れたレクサス車の「上位5台」、逆に販売が振るわなかった「3台」を紹介したいと思います。(数値は自販連、雑誌CG等のデータをもとに当方で集計)
■第5位 「NX300(NX200t)」・・・ 約5,150台
現在のレクサスに新たな顧客を取り入れることに成功している売れ筋モデル「NX」のガソリンエンジンモデルが第5位。前年の「約7,100台」からは若干ダウンしましたが、2019年5月には年次改良では異例と言える、「Lexus Safety System+」のアップデート、アクティブコーナリングアシスト(ACA)の追加、内外装カラーの変更などを実施するなど売れ筋モデルならではの改良を実施し、商品性を確保しています。
2020年度はモデル末期を迎え、トヨタ「新型ハリアー」や「RAV4 PHV」との競合も予想されるため、さらなる改良に期待したいところ。
■第4位 「RX450h」・・・ 約5,200台(ロング含む)
2019年8月にマイナーチェンジした「RX」のハイブリッドがランク入り。年度前半が伸び悩みましたが、ナビゲーションシステムの使い勝手改善やApple carPlay等への対応など細かな改良も実施するなど、しばらくは高人気をキープするものと推定されます。なお、ターボエンジンモデルも「約3,100台」とガソリンモデルの人気も高いのが特徴(リセールバリューも高い)ですね。
■第3位 「NX300h」・・・ 約7,200台
2018年度、レクサス最量販売車種だった「NX300h」は3位の見込み。UX発売以後もそれほどの影響を受けることなく、引き続きブランドを牽引する販売量を誇っています。ハイブリッドシステム自体は1世代前のタイプのため、2021年とされる新型へのバトンタッチまで待ち遠しいところ。
■第2位 「ES300h」・・・ 約10,700台
発売以後納期待ちが継続する「ES」が第2位と大健闘。国内ではライバル不在の価格帯にうまくハマった形といえ、スポーティ路線へ傾倒しつつあったレクサスの中で、地味なスペックながらもバランスの取れた車が支持を得ているのは注目に値すると感じます。
内装の素材(センターコンソール、パワーウィンドウパネル等)、デジタルアウターミラーの高精細・処理速度向上などの課題は見られますが、ラグジュアリー感もあり、あらゆるシチュエーションで活躍する万能選手といえるでしょう。
2020年度も月500台ペース(年/6000台、ブランド全体の約10%超)の販売を継続できるのであればESの人気は本物と言えるでしょう。
■第1位 「UX250h」・・・約13,700台
レクサスのエントリーモデルとしての役割も果たすUXのハイブリッドモデル「UX250h」が予想通り最量販車種に。
消費税増税への駆け込み需要も重なったのか、年度後半はESとの販売数を広げました。発売当初は半年待ちなどの超納期が問題でしたが、増産計画により2019年10月以後は3ヶ月以内の納車が可能となっています。
ガソリンモデル「UX200」とそれほど価格差がないこともあり、UX250hへ人気が集中することとなりましたので、UX200の販売テコ入れが2020年の課題となりそうです。EVモデル「UX300e」の発表もあり、今後派生モデルの開発、内装の質感向上などユーザの声も取り入れ、幅広いオーナー層の獲得に活躍しそうです。
次は、販売数が少なかったレクサス車 ベスト3です。
いずれも「セダン」そして、パワートレーンがすべて異なるというのも興味深い結果です。
□第3位 「GS F」 ・・・約 120台
レクサスのハイパフォーマンスセダン「GSF」は月平均約10台のペースで安定した販売となっています。
ベースモデルのGS自体の改良が放置されていますのでやむを得ませんが、2019年にマイナーチェンジした「RCF」のエッセンスはGSFにも取り入れてほしかったところです。希少な4ドアのハイパフォーマンスセダンですが、2020年夏頃に販売が終了するのではとの噂が強まっています。
□第2位 「IS350」・・・約 80台
2005年、日本開業時から残るIS350ですが、ついに今年度の販売台数は100台を割り込みそうです。
一方、クーペの「RC350」の販売数はISの3倍程度の数(年/250台程度)をキープしているため、ISの車格では自然吸気の「3.5Lエンジン」の需要がないとも言えそうです。
□第1位 「GS300(GS200t)」 ・・・約 50台
2016年9月に新設定された、2Lターボエンジンを搭載するGS300(GS200t)ですが、発売直後から厳しい販売状況が続き、2019年に入ってからは月の販売数は1桁が定着、11月はついに「ゼロ台」となりました。
ISは「350」、GSは「300」が極端に売れないというようにレクサスのセダン系では、車格により売れ筋グレードが異なるのがはっきりわかります。
GS300はすでに主戦場の北米でも販売されていませんし、モデル自体2020年夏に販売停止が見込まれています。
最終的な販売結果は年明けを待たねばなりませんが、レクサスは日本での過去最高の販売台数を記録する一方、販売傾向からは「SUV人気」「ハイブリッド人気」反面、「セダン不振」「旧型パワートレーン不振」が2018年度よりも更に鮮明となっています。2020年は更にこの傾向が高まりそうですし、一方で新たな新型車の投入・お披露目も期待したいところですね。(LF-1 Limitlessのその後の動向、ミニバン「LM」の投入など)
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