海外から遅れること数ヶ月、2023年3月30日、ついに発表となりました。
https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/38935061.html
価格については、以前当ブログでも予想していましたが、「880万円」("version.L")と、予想の範疇の水準となりました。
まさにココしかない!という価格設定は実に「妥当」と思いますし、高すぎることも安すぎることもない価格でした。
▼新型レクサス「RZ」(RZ450e)まもなく発売か?気になる価格を予想してみる!(2023/3/21)
http://www.namaxchang.com/article/498672084.html
新型「RZ450e」の仕様はニュースリリースや各種メディアで報じられているとおりですが、日本仕様は生産効率の面もあるのでしょう、"version.L"の1グレードでスタート(ただし"version.L"以外の他のグレードがあることは「説明書」で示唆されています)。
そして、噂通り500台限定の特別仕様車「 First edition」 も「940万円」と、ベース車両の"version.L"よりも「+600,000円」の価格設定。
ただし、こちらは税抜きの車両価格が「840万円」(税込みでは924万円)を超えるため、 BEV補助金が満額ではなく、「80%」の水準と減額支給 となることに注意です。
補助金の関係もあるので、「924万円(税込み)」に収まるよう、(パノラマルーフをオプション化するなどして)もう少し割安に設定してほしかったところです。
ファーストエディションの生産が先行して行われると思われますので、いち早く納車できるというプレミアムが価格に反映されていると思われます。
ただし、「ブラック×オラージュ」の内装はファーストエディションのみですし、なかなかよい配色と思いますので、インテリアカラーが気に入ればよい選択肢と思います。
追加装備は以下の通り、当方予想では合計で約「401,500円」です。
専用のインテリアカラーとオーナメント、1stEdition専用プレートで「約200,000」ということになりそうですから、かなり割高のイメージです。
ホイールに関しては、「ブラック塗装」も「ダークメタリック塗装」もコストはかわらないでしょうから、価格は「11,000円」で計算していますが、かなり割高なので、補助金が満額受給できる「924万円」は到達できたのでは?とも思うのですが・・・
優先して手に入る「プレミアム感」を価格に反映した、ということでしょうか?
・専用インテリアカラー (価格不明)
・専用ステアリングオーナメント(価格不明)
・専用プレート(価格不明)
・専用ブラック塗装20インチホイール(約11,000円)
・Advanced Park (約44,000円)
・ドライブレコーダー (約42,900円)
・デジタルインナーミラー (約44,000円)
・デジタルキー (約33,000円)
・おくだけ充電 (約13,200円)
・パノラマルーフ(約181,500円)
・寒冷地仕様 (約31,900円)
合計 約401,500円 ※( )内は予想価格
なにか漏れているものがあるのではと?と思うぐらい、ベース車両("version.L")との価格差(約600,000円)に満たない装備が気になります・・・
さて、今回、当ブログおなじみの「車両詳細カタログ」での各ポイントを解説してみたいと思います。
「RZ」の簡易カタログではわからない部分のチェックポイントとなれば幸いです。
以下、画像はレクサス公式webサイト「機能詳細カタログ」からの引用です
https://lexus.jp/models/rz/pdf/rz_catalog.pdf
■P05/想像以上のボディ剛性強化
外観からはかつての「HS250h」を想像させるおとなしめのイメージですが、BEVと「bZ4X/ソルテラ」を上回る高出力モーターにより、0-100km加速は「5.0秒」前後を記録するもようで、この数値は「NX450h+」や「RX500h」を上回り、レクサスSUVでは最速となります。
また、BEVではわずかな振動も不快に感じることも多いので、上質な乗り心地を実現するために、想像以上のボディ剛性や操舵安定性を出すためのアイテムが装備されています。
とくに、20インチ仕様の場合は、前後に「パフォーマンスダンパー」が合計3本もインストールされているのには驚きです。
■P06/新型サスペンション採用
RZには、減衰力可変ダンパーは準備していませんが、路面入力の周波数に応じて減衰力を可変する「周波数感応ピストンFRD?U」を採用。
おそらくZFザックス社がサプライヤーで、かつてC-HRに採用済のものの最新型ではないかと思われますが、すでにレクサスブランドで採用実績のある「スウィングバルブショックアブソーバー」ではないことには注目です。
■P07/新採用のSiC素子 高効率インバーター採用
bZ4X/ソルテラとのBEV構造の違いといえば「シリコンカーバイド(SiC)」を使用したこの高効率インバーターがあげられるようです。
カタログスペック上の後続可能距離は十分ですが、果たして実際の日常使用領域での後続可能距離が気になるところです。
■P10/新採用のフード開口全周シール
空力性能をあげるため、ボンネット内にフードシールを設置し、吹き出す空気を抑制したとのこと。
既存の車両(NX、RX等)にも使える技術なのか、ぜひ実物でチェックしたいところです。
■P13/驚きの航続可能距離!
事前情報では「約450km」でしたが、カタログスペック上の航続可能距離は一気に494km(20インチホイール)、および534km(18インチホイール)となったことには驚きました。
もっとも、一部メディアでの情報にもあるように、兄弟車の「bZ4X」では寒いときや高速走行では電費性能が今一つのようで、実際は300kmほどしか走行できないという事例もあるようで、カタログスペックとの格差が懸念されます。
また、海外市場でのニュースリリースにあったように、航続可能距離が「0km」となったあとの走行可能距離も含めた数値なのかどうかというとことも気になるところです。多くの方は走行可能距離が「0km」近くなった場合はそれ以上の走行は想定していないでしょうから・・・
しかし、ホイールサイズで「約40km」も変更があるのが凄いですね・・・軽量鍛造ホイールに換装した場合はどのようになるかも気になるところ。
■P24/レクサス初、発光エンブレム
カスタマイズでも大流行しそうな「発光エンブレム」。これは流用が流行りそうですね!
そして、単眼でもアダプティブハイビーム機能が実現できるため、ついに単眼仕様となったことは、賛否が分かれそうです。
(一方で、オプションとなった場合のコスト削減も期待できますが・・・)
コーナリングランプの位置がちょっと違和感あることも含め、「レクサスらしさ」が失われたように思いますので、市場の意見を踏まえ将来的な継続採用要否が決まりそうですね。
■P26/3種類のホイールデザイン
海外市場とは異なり日本では当面1グレード展開ですのでホイールの選択肢が3つあるのは嬉しいところ。
18インチホイールを選択した場合は、「▲90,000円」のレスオプション扱いとなり、航続可能距離がカタログスペック上、「約40km」伸びるのは大きなポイント。年間走行距離が多い方はタイヤの交換費用も考えると18インチ仕様の需要も高そうです。
20インチ仕様はどちらもデザイン自体は同じで、塗装と表面仕上の違いです。切削光輝タイプが標準で、こちらのほうがワイド感ありそうで人気があるのではと思いますが・・・ダークプレミアムメタリック塗装の方は「11,000円」のオプションなので迷う方も多そうです。
■P29/スピードメーターは平凡か
スピードメーターは既報通り、まだレクサス専用のデザインが開発できないのか「NX、RX」と同じく7インチの液晶メーターを採用。
充電残量はガソリンをイメージした表示残量と細かいメモリが入っていますが、かなり評判の悪い「%表示」の実装は間に合わなかったようです。
走行の仕方で航続可能距離が大きく変わるBEVにおいては、電池残量の「%表示」が必須とも言われていますが、なぜ未だに実装しないのかは不思議ですし、ドライバーの好みに応じて表示を切り替えるだけでも良いように思うのですが、何らかの「哲学」があるのでしょうか?
■P34/レクサス初のセンターコンソール形状
「RZ」では、他のブランドのBEVと同様、サスティナブルな素材を使用しているためでしょうが、本革や本木目素材は不使用。
代わりに、質感の高そうなフィルム素材をセンターコンソール加飾に使用。トヨタブランドとの違いがどのあたりにあるのかは実際の質感で確認してみたいですね。
また、センターコンソール下収納は正式に「ウルトラスエード」のマットを使用していることが明らかになりました。照明もついていますし、質感の高さが感じられますね。そしてさり気なく、助手席側にあるはずの「グローブボックス」が廃止されたことにも言及されています。
■P36/話題のパノラマルーフは2タイプから選択!
開放感あるパノラマルーフは他のモデルよりも大型となっているほか、遮熱効果のある「Low-Eコート」を採用。
なお、パノラマルーフは「調光機能あり/なし」の2タイプを設定。調光機能なしは「165,000円」、ありは「245,000円」とその差額は「80,000円」となります。
ただし、海外市場と同様、「調光機能ありのパノラマルーフ」と「デジタルインナーミラー」の組み合わせはできないことに注意です。
シェードがないため、駐車環境や使用環境によっては、ディーラーオプション品の「シェード」を購入する必要があることには注意です。
■P37/シートは1形状、「ウルトラスエード」表皮のみ
日本市場では当面1グレード展開のため、最上級の「ウルトラスエード」仕様のみとなります。
海外では「ファブリック」、「L-tex(合成皮革)」仕様もありますので、日本で”標準”仕様が設定された場合は、どちらが採用されるのか気になるところです。
また既報通り現状では”F SPORT”は存在しないので、シート形状も1種類のみとなります。
■P38/ついに採用「HDMI」端子!
ここ最近ディーラーオプション専用品で取り付け工賃が高額となっていた「HDMI端子」がついに正式採用されました。
後席シートヒータースイッチもありますが、「RX」とは異なりリヤのシートベンチレーション機能はなし。装備は「NX」に準じたものとなっています。
■P39/ドアトリムポケットは照明付き
一見「NX」と区別が付きませんが、ドアスイッチは「RX」で採用された新加飾に変更。
そしてうれしいことにドアトリムポケットにはフロントおよびリヤ側にマルチカラーの照明がついています。
■P42/インテリアイルミパッケージは「マルチカラー」対応
新型「NX」、「LX」、「RX」に続き、64色のマルチカラー対応のインテリアイルミを装備。
果たして薄暗いときでも視認できるのか注目です。そして、「Dレンジでの減光処理」がどうなっているかにも注目です。そろそろ設定画面から「減光有無」の切り替えを選択させてほしいところではありますが。
なお、具体的な照明の点灯箇所については、「RZ 車両説明書」でも明らかになっています。
ここで判明したのは、「グレード、オプションなどにより装備の有無がある」との記述があるとのことで、後日日本市場でも「"version.L"以外」のグレード(”標準”または”version.C”または”I Package"でしょう)があることが示唆されていることにも注目です。
*RZ「車両説明書」P227より
■P44〜73/先進安全装備は「RX」と同機能を搭載!
新型「RX」と同機能を搭載しているため、プロアクティブドライビング・アシスト[PDA]は第2世代目へアップデート。
また、渋滞時支援機能付きの「Lexus Teammate Advanced Drive」やあおり運転時のドライブレコーダーへの自動録画機能・ヘルプネットへの通報機能もそなえるなど、現在の日本車においてもっとも充実した安全装備を備えているといえるでしょう。
■P76/マークレビンソンは「見た目」がちょっと物足りない?
マークレビンソンオーディオを装備しても変更点はほとんどなく、ダッシュボード左右のスピーカーグリルにロゴのバッヂが備わる程度で見た目の変化がほとんどないのは残念です・・・スピーカー数で音質が決まるわけではないことは理解していますが、標準10スピーカー → 13スピーカー とそれほどの違いがないのも物足りなさを感じます。
とはいえ、室内が静かな「BEV」ですから、少しでもよい音質で聴きたい方は要チェックですね!
「IS/RC」のようなオーディオ部分への加飾や「NX/ES/LS/LX」のような専用スピーカーグリルの採用など、もう少し「見た目」の変化がほしかったところです。
■P80/ドライブモードセレクトに「Range」追加
BEVならではの機能ということで、速度や駆動力を制限して航続可能距離を伸ばすためのモードを設置。これはいざというときなかなかうれしい機能ですね。(この場合は「RZらしさ」は失われるのでしょうけど・・・)
なお、減衰力可変ダンパーを備えていないため、「COMFORT」モードは存在しないようです。
■P81/USBは「Type-C」に統一
マルチメディア端子もついに「Type-C」に統一です。電力消費量の多いマルチメディア機器でも対応できるのは嬉しいところ。一方、「Type-A」のマルチメディアを装備する際は、変換コネクタを使用する必要がありますね。
なお、車両自体のほか、かねてから要望が強かった、レクサスならではのサービスがついに登場!
BEVとともに過ごす時間をより豊かにするためのサービスプログラム 「LEXUS Electrified Program」の提供を開始 とのことでこちらにも期待がかかります!(こちらはまた別途で!)
レクサス専用の充電設備はプレミアムブランドとしては必須と言えますが、ついに計画が始動したのは嬉しい限りです。
https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/38935169.html より
そして、「RZ450e」ですが、レクサス車の生産が少し安定してきたのか、発売日からディーラーに展示済の店舗も増えているようです。
東京・日比谷の「LEXUS MEETS…」にも展示中のことで、改良された「UX300e」との同時展示も楽しみですね!
https://lexustokyo.jp/file/special/99101/126/hibiya/index.html
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