(なお、「LBX」ビスポークビルドの抽選結果は今週末(24日〜)から順次連絡が行われるようです)
▼Toyota Europe Newsroom(2023/11/21)
New Yaris Cross: More Power and Technology with Added Style for Toyota’s Segment Leading Compact SUV
https://newsroom.toyota.eu/new-yaris-cross/
気になるのは、「LBX」と「ヤリスクロス」でどこまでの差があるか・・・というところですが、今回のヤリスクロスはマイナーチェンジ相当の改良で相当に商品力が強化されているようで、日本版の「ヤリスクロス」の仕様が非常に気になりますね。
なお、外装についてはほとんど変更がないようです。
特に当方も所有している「GR-SPORT」については違いがわかりません。
「LBX危うし!」という記事も散見されますが、やはり違いは結構あるな、というのが感想です。
以下早速ポイントをチェックしてみたいと思います。
▼第3世代のセーフティシステム採用(Toyota Safety Sense3.0)
Toyota Safety Sense2.5から、3.0へ大幅に機能アップです。
レクサス車では、まだまだ「2.5」相当の先進安全装備にとどまっている車種もありますが、フルモデルチェンジを待たずに「3.0」へのアップデートを行ったことは、ヤリスクロスに対する期待の表れと言えます。
「プロアクティブ ドライビング アシスト」 (PDA)や、「安全降車アシスト」 (SEA) が備わるのがポイントで、どちらも日常的に有用なものですから、商品力が大幅に高まっています。
また、高精度なレーントレーシングアシスト(LTA)により、高速道路走行時の疲労が軽減されます。
▼新パワートレーン「ハイブリッド130」を新設定。
今回の2024年モデルの発表の中でもっとも衝撃的な改良がこちらでしょう。
上位モデルのみ、最新のパワートレーンを採用。スペックを見ると、これが「LBX」と同じです!
(フロントモーター185N・m、リヤモーター52N・m)
しばらくは「LBX」専用のパワートレーンかと思いきや、ヤリスクロスにも早速導入のようです。
ハイブリッドバッテリーも上位モデルは、「バイポーラ型ニッケル水素電池」を使用しているものと推測されます。
なお、従来型の「Hybrid 115」も継続販売されるとのことです。
▼センターディスプレイに「10.5インチ」採用
こちらもかなりのインパクト。
上位モデルに「10.5インチ」(下位モデルは9インチ)を採用するとことで、レクサス「LBX」の「9.8」インチを超える大きさになっています。
かつてのレクサス第3世代のクルマは「10.3インチ(ワイド型)」が主流でしたから、それをも超えるサイズとなっているのはインパクトありますね!
ただ、私的にはヤリスクロスのディスプレイの位置はちょっと上すぎてあまりタッチしやすいとは思えなかったので、操作性では「LBX」の方が良いのでは・・・と想像しています。
▼メーターディスプレイはフル液晶(12.3インチ)
なんと、ヤリスクロスにも採用!
250万円〜300万円レンジのクルマにも投入できるほどコストが下がっているという証かと思います。
「LBX」でも採用されますので、この点では違いがありません。
▼「おくだけ充電」の設定
「LBX」と同様、非接触型の「おくだけ充電」(Qi)が備わるようです。
場所も概ね「LBX」と同じような場所ですし、照明付きなのも良いですね!
ただ、ヤリスクロスのこの場所、「シフトノブ」がじゃまでちょっと出し入れし辛いんですよね。その点では「LBX」の場所はよく考えられていると思います。
▼デジタルキーの採用
デジタルキーの採用が「ヤリスクロス」にも拡大されるようです。
かなり大掛かりなシステム変更がないとデジタルキーの採用には踏み切れないと思っていたのですが・・・
日本仕様にも導入が期待されますね! 車両を複数所有される方は、結構利便性が高まると思います。
▼「パドルシフト」は備わらない
画像を見る限り、引き続き(GR-SPORTも含め)ハイブリッドモデルにおいてはパドルシフトは備わらないようです。
「LBX」ではパドルシフトを備えていますので、峠やワインディングロードを走行される方は便利かと思います。当方、ヤリスクロス(約GR-S)を所有して不満だった点の1つがパドルシフトがないことでした。
「LBX」は以下の画像のようにパドルシフトが備わります。
大きく商品力が強化されそうな「ヤリスクロス」ですが、それでもなお、レクサス「LBX」の優位点は数多くあります。
「機能詳細カタログ」をもとにざっと取り上げてみたいと思います。(内外装の質感は当然に差があるので、省略しています)
▼「LBX」機能詳細カタログ
https://lexus.jp/models/lbx/pdf/lbx_catalog.pdf
▼ボディ剛性と軽量化
レクサス「LBX」では、センターピラーに最新の最新の高張力鋼板である「2.0GPa材」、フロントバンパーリインフォースメントに「1.8GPa材」使用するなど、かなりの広範囲で剛性を確保しながら軽量化を測っているようです。(青色の部分)
なお、装備面の違いもあり、「LBX」は「ヤリスクロス」よりも概ね「120kg」程度重量が増加していますので、私的には、ルーフやフェンダーにもアルミを使用してさらなる軽量化を測ってほしかったところですが。
▼リヤサスペンションにダブルウィッシュボーンサスペンション採用(AWD)
「LBX」ではフロントサスペンションナックルには高剛性なアルミ鍛造ナックルを採用、リヤサスペンション自体はAWDモデルにおいてレクサスブランドでは定番のダブルウィッシュボーンサスペンションを採用。
ヤリスクロスでは、GR-SPORTということもあり、リヤの足回りが硬い印象があるので、当方がLBXを購入するならば「AWD」モデルを選択したくなりますね。
▼最小回転半径が「5.2m」
ヤリスクロスの「5.3m」を更に下回る「5.2m」は嬉しい数値です。18インチタイヤを履いてこれはすばらしいですね!
▼静粛性
コストが大きく異なる静粛性についてはかなりの差がありそうです。
実際「LBX」の試乗車がないのでなんとも言えないところではありますが、機能詳細カタログでわざわざ解説しているぐらいですのでかなりの差がありそうです。ヤリスクロスでは、ハイブリッドモデルにおいても、エンジンの切り替わりは明確で、少しでも踏み込むと3気筒エンジンノイズと振動を感じますので、この点が「LBX」でどれほど解消されているのかは大いに注目したいところです。
なお、新型ヤリスクロスにおいても、ダッシュインナーサイレンサーを3層構造にするなど「LBX」に準じた改良を施しているようです。
また、エンジンに関しては、バランススシャフトを追加してエンジン振動を低下していることが挙げられます。
▼マルチカラーアンビエントライト
「LBX」は採用箇所は少し少なめですが、64色のマルチカラーアンビエントライトを備えています。e-ラッチ部分がないのは残念ですが、フロントのドアトリム部分の照明と、フロントコンソールトレイと、ロアトレイにも照明があるのは嬉しいところ。(後席にはアンビエントライト無し)
「LBX」ではホワイトもしくはクリアブルーのLEDにとどまると思われます。
▼シフトバイワイヤ式小型シフトノブ
「LBX」では小型のシフトノブを採用、クリック感もあり、小型で省スペースなのが特徴。質感も上位モデルの「NX」「RX」と遜色ありません。
一方ヤリスクロスは従来型のシフトノブを採用していますので、操作感覚は一世代前という印象で、違いは明確です。
▼コンソールボックス&ロアトレイ
また、しっかりとしたサイズのセンターコンソールと、アームレストがあるのも特徴。
日本版のヤリスクロスでは、アームレストが標準では備わっていませんでしたが、今回の2024年モデルではどうなるか注目したいです。
また、センターコンソール時代の構造が「LBX」と「ヤリスクロス」では大きくことなります。
「LBX」では、シフトパネル部分を車両の「上方向」に移動して手元の距離を短くすると同時に、「ロアトレイ」の設置を可能としています。構造的にはBEV車の「RZ300e/RZ450e」と類似の構造であり、レクサスブランドらしいインテリアの仕上げになっているのは好印象です。
▼オーディオサウンド(13スピーカー選択可)
ヤリスクロスは「2スピーカ」または「6スピーカー」ですが、レクサス「LBX」ではマークレビンソンプレミアムサウンドシステムをメーカーオプション装着することで、サウンドのクオリティをアップさせることが可能です。
▼フロントパワーシート(8way)
ヤリスクロスではパワーシート付きのモデルでも「6way」にとどまりますが、「LBX」では「8way」となり、シート座面の「前方」の高さも調整可能となっています。これで「助手席パワーシート」が装着されていればさらなる差別化になったのですが・・・残念!
▼ウェットワームワイパー
ヤリスクロスでは、ウォッシャー液がフロントガラスに飛び散ったあとにワイパーが動くタイプで一瞬視界が遮られますし、ウォッシャー液の飛び散りも気になるところ。「LBX」ではこのクラスでは採用が珍しい、ワイバーアームに内蔵したノズルからウォッシャー液が噴射されるので、ウォッシャーにより一瞬視界が遮られることもなく、ボディやルーフにウォッシャー液が飛び散ることもないのが嬉しいところです。
▼本革シート、ウルトラスエードなど豪華なインテリア素材
ヤリスクロスでは実現できない豪華素材が選択できるのが「LBX」の特徴。
「LBX」にももう少し豊富なインテリアカラーが欲しいところですが、そこは"Bespoke Build"に期待でしょうか?
反面、意外なことに「LBX」の方が機能が劣る部分もあります。
▼後席センターアームレスト、ドリンクホルダー無し
ヤリスクロスもお粗末(?)な仕上げで、これならない方がマシ・・・と個人的には思いましたが、「LBX」は思い切って省略しています。
ということで、後席の長距離ドライブは想定されていないようです。。
▼パワーバックドアにハンズフリー機能無し
これは意外なことで、単純なパワーバックドアのみの装備となります。
これはコストダウンが目的と思いますが、「ヤリスクロス」の場合はメーカーオプションを選択することで、ハンズフリー機能が追加されます。
▼マルチテレインセレクト、ダウンヒルアシストコントロール 機能なし
いずれもオフロードなどで使用するものですが、「LBX」にはこれらの機能は備わっていないようです。
「LBX」はSUVライクな姿をしているものの、オフロードを目的としたクルマではないことに注意が必要です。(オフロード走行をするのであればやリスクスロスのAWDタイプの方が良さそうです)
▼「パワーモード」なし
「LBX」では「ノーマル」、「ECO」は選択できますが、残念ながら「パワーモード」の設定はありません。
▼「スポーティグレード」なし
ヤリスクロスでは「GR-SPORT」グレードが設定されていますが、「LBX」では、「COOL」がスポーティイメージがあるものの、明確な装備の違いはありません。ヤリスクロス「GR-SPORT」では、「レッド塗装のブレーキキャリパー」や「アルミペダル」、専用ステアリングホイール、専用エンブレム等の差別化がありますが「LBX」では、「COOL」のインテリアに"ウルトラスエード”を使用したり、切削後期タイプのアルミホイールやブラック塗装のキャリパーを備えるものの、「専用装備」とまではいえるほどの差別化はされていません。
レクサス「LBX」でもハイパフォーマンス版の登場が示唆されていますので登場はそう遠くないとは思いますが、最近のレクサス車は「F SPORT」モデルの人気が高いだけに、「LBX」でも設定を期待したいところです。
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