改良内容もおおむね想定通りでしたが、マイナーチェンジに相当するほど商品力が上がっているのがポイントで、「LBX」と比べて見劣りすることのないような改良となっているのはご契約されたオーナーさまにとって嬉しいところでしょう。
反面、直近で「UX250h/UX300e」を購入された方は、ちょっと悔しい思いをされそうです。(特に、今春航続可能距離が伸びた「UX300e」を購入した顧客層の方は・・・)
▼トヨタグローバルニュースルーム 「LEXUS、新型「UX」を発売」2023/12/19
https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/40218670.htm
UX300hのカタログをもとに変更点をチェックしていきましょう。
主な変更点
■ソ二ックカッパーの追加【表紙】
エントリーグレードからハイエンド価格帯まで幅広く導入されている「ソニックカッパー」。
LBXでのイメージカラーですが、UXでも表紙を飾るカラーとなりました。
一方、同系色の「ブレージングカーネリアンコントラストレイヤリング<4Y1>は、新型NX登場から約2年で姿を消しました。
また、最近流行のバイトーンカラーも追加
■ボディ剛性の強化 【P16,P26】
ラジエータサポートブレース の追加
ロアバックパネル下端へのガセット追加
マイナーチェンジレベルで実施される改良が施されています。
■静粛性の強化 【P16】
制振材を適材適所に追加し、ロードノイズを低減
まだ未試乗のLBXですが、おそらくLBXに負けない静粛性を実施しているものと思います。(カタログに掲載されるぐらいなのでよほどの対策なのだと思います)
■Lexus Safety System+3.0 へのアップデート【P16-17、P32など】
日常でも体験できる「プロアクティブドライビングアシスト(PDA)」が標準装備になるなど最新の先進安全装備を備えました。これは大変うれしいですね!かつ、「カーブに対する原則支援」、「信号交差点に対する右左折減速支援」、「車線内走行時操舵支援」など最新型の「PDA」を備えています。
ただし、ハードウェアの換装を伴う「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」や「アドバンストパーク」は付加されていません。
■エレクトロシフトマチック 採用 【P21】
通常のシフトレバーから電子式の「エレクトロシフトマチック」を採用。こちらもマイナーチェンジ相当の改良でしか実施されないので、大きな変更点です。(UX300eはデビュー当時からエレクトロシフトマチックと「LC」と同形状のシフトノブを導入)
これにより、シフトレバー周りは「LBX」、「NX」、「RX」と同形状、同意匠となりブランドとしての統一感も出ているのは嬉しいところ。
■センターコンソールパネル「ヘアライン加工」復活【P21】
デビュー当時は採用されていたものの、前回の改良で廃止された、センターコンソールパネルへのヘアライン加工が復活です。(よほど評判悪かったんでしょうね・・・)写真でもわかるぐらい見栄えが良くなりましたし。
また、スイッチベース部分の樹脂パネルには「金属調塗装」が施され、質感が大きく向上しています。今回、ここに手が入るとは思っていなかったので、地味ながら、これは嬉しい改良と思います。
ちなみに、中期モデルは、次のような質感で、かなり「改悪」されたんですよね。
今回の改良で、ヘアライン復活、シフトレバー周りの樹脂パーツに金属調塗装が施されたことでかなり質感がアップしているのがわかります。
特にシフトレバー周りの樹脂パーツはキズが付きやすかっただけに嬉しい変更です。
■燃費が大幅に向上 【P24】
驚くべきなのは燃費の向上です。
「UX250h」から「UX300h」へネーミングが変更となり、パワーも向上しているにもかかわらず、概ね各モード燃費が「3km/L」ほど燃費が改善しているのは素晴らしいです。
今まで十数年レクサス車の改良を見ていますが、モデル途中でここまで燃費が開園するのは珍しいと思います。これは実に素晴らしい!
UX250h 市街地モード 22.0km/L → UX300h 25.1km/L
UX250h 郊外モード 23.4km/L → UX300h 28.7km/L
UX250h 高速モード 22.7km/L → UX300h 25.4km/L
「UX300h」へのネーミング変更に伴い、システム出力も向上しています。
UX250h 135kW(184PS) → UX300h 146kW(199PS)
■(坂道等)車速コントロール性の向上 【P24】
カタログでのPRは珍しい改良が施されています。
坂道等で、アクセルOFFFF時の減速度を向上することでええ、ブレーキ負担を軽減するというもので、峠などの坂道で大きな効果を発揮するものと思います。
当方も最近は箱根峠を通る機会が増えましたが、ダウンヒルでのブレーキ操作はちょっとナーバスになるので・・・
どのような変化があるのかぜひ体験してみたいですね。
■新開発のリヤモーター搭載 【P25】
欧州C-HRに搭載したものと同様の新型リヤモーターをレクサス車で初採用。(と思われる)
AWDユーザーにとっては大きな変更で、かつ「LBX」とのスペック差も大きく、UXの優位性が際立つポイントです。
■前後方ドライブレコーダー【P18】
うれしい、前後方ドラレコ機能が「メーカーオプション」で新規設定。
発売から時間が経った、既存車種への追加はまだまだ珍しいですね。(LSに続く採用)
■F SPORT専用 12.3インチTFT液晶式メーター 【P43、P49など】
LSに続き設定された、”F SPORT”専用液晶メーター。
専用のグラフィックということで、ノーマルモデルとの差が気になるところです。メーター機能の追加などオンラインUPDATEにも期待です。
■外部給電アタッチメント 【P49】
野外で車両(フロントセンターコンソールボックス後部)から給電できるように、外部給電アタッチメントが設定されました。
メーカーオプションの「アクセサリーコンセント」の価格がわずかですが「1,000円」アップしています。
■インテリアカラー変更 【P52,53】
「ソリスホワイト」新規設定、「リッチクリーム」廃止
ここ最近の「レクサス暖色系内装色として人気の高い「ソリスホワイト」が新設定。反面、「リッチクリーム」が廃止
残念ながら、インストルメントパネルの「和紙調シボ」のカラー復活はなりませんでした。(ブラックのみ)
■ボディの軽量化 【P65】
こちら調べてみると、なんとカタログ上で車両重量が、おおむね「▲40kg」も低減しています。
これはすごいですね・・・
ハイブリッドシステムのUPDATEで軽量化されたとは記載がありますが、どの部分でこれほど改善しているのでしょうか?
見た目の変更は基本的にない「UX300h」ですが、改良点は地味ながら多岐にわたり、商品力がアップしているのは間違いありません。「LBX」では採用されなかった装備(電動チルト&テレスコピックステアリング、シートベンチレーション【"version.L"、”F SPORT”(MOP)】、助手席パワーシート【ver.C以外】、ハンズフリーパワーバックドア【"version.L"、”F SPORT”、その他グレードはMOP】など、「UX300h」ではちゃんと備えています。
「LBX」の登場により、エントリーモデルという呪縛から逃れることができた「UX」は20万円アップという値上げは伴うものの、より装備レベルを上げることができるようになったといえるのではと思います。
実際の発売は2024年1月からということで、その姿を見るのは年明け以降となりそうですね。
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