発売したてですが、六本木のメルセデスミーにはいち早く導入されています。
気軽に、しかも六本木や青山エリアという都心で、20分程度ですが、気軽に試乗できるのは嬉しいですよね。
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「AMG E53 4MATIC+」、見た目は、普通のEクラスとあまり区別がつかず、ホイールもごく普通の感じです。
「AMG E63」のようないかにも凄いという感じのオーラがなく、まさに「羊をかぶった狼」という感じで、そういうクルマが好きな方にはツボにハマでしょう。
リヤビューに関しても、4本出しマフラーはさすが「AMG」という感じですが、それ以外は本当に普通のEクラス(というかCとの区別がつかない)です。
室内に乗り込み、シートに座った感じはとても良いです。(実際は右ハンドルでした)
ナッパレザーのシートは質感も、ホールド感も良く、とても上質で非常にいいですね。
ステアリングも手触り、操作性、パドルシフトの質感いずれも非常に良いです。さすがAMG!(ただ、ステアリング自体のデザインは好みではありません)
そして、シートベルトが「レッド」でスポーティ感があり、非常にカッコいいです。
しかし、問題はステアリング右側にあるシフトレバー(コラムシフト)。
当方、久々のメルセデス車の試乗ですが、これは本当に危険では?とあらためて感じました。
いわゆる、「ウィンカーレバーと間違える」という問題ですが、BMWやAudiなら、ウインカーと間違えても、ワイパーが動くだけで、特段問題がない(晴天時に、対向車から見られると恥ずかしいだけ?)ですが、メルセデスの場合は、停止時から左折ウィンカーを出す際に、誤って「バック」に入ったりしますので非常に危険です。
もちろん慣れなんでしょうけど、実際試乗中にも操作誤りのトラブルがしばしば発生しているとのことでした。
特に、商業施設から歩道を通過して左折して道路に出る際に、間違えてバックギアに入ると事故が発生してもおかしくないですね。
実際は先進安全装備が万全のメルセデス・ベンツなので、事故となる可能性は低いかもしれませんが。
さて、期待していた「ISG」&3L直6ターボエンジンですが、とにかくスムーズでエンジン始動もなめらかで、振動もほとんどないですし、ターボラグも感じられず、非常に快適です。ハイブリッド感はまったくないので、できの良いターボエンジンという感じです。
しかし、”AMG”という名前を関している割には全体的に大人しいです。また、後部からの低音の排気音が常に聞こえるのは好みが分かれそうです。もっとも街乗り程度ではまったく感じることの出来ないパフォーマンスなのでしょうが、少なくともエンジン点火後、走り出して「おおっ!」という点はありませんでした。
内装に関してはシート、ステアリング、シートベルトは非常に質感が高いものの、標準のインテリアパネルはごく普通ですし、天井やピラー、バイザーの質感も低く、比較的ハード樹脂が目立ち、車両本体価格が1200万円超のクルマと考えると、物足りなさがあります。
もっとも、Cクラスの出来が良いのもあるでしょうね。
運転中、気になったときは、緩めのコーナーでも「シートサイド」が自動的に動作し、ホールド性を高めてくれる機能ですが、少々動作が大げさに感じました。(たぶん調整できるとは思いますが)ワインディングロードでは非常に快適な機能だと思いますが、都市部の一般道で必要かなぁ?(なんかすぐ壊れそうな印象が・・・)
今回、初の「ISG」搭載モデルに試乗しましたが、街乗り程度ではISGっぽさは特に体感出来ず、AMG E53シリーズは、「63シリーズ」とは見た目も中身も全然違う別物なんですね。
クルマ好きなエンスーな方はおそらく「63」を選ぶでしょうし、「53」はどちらかというと「E200/E250」寄りで、時代に合っているとは思います。(JC08モード燃費は10.0lm/Lに留まるようですが、試乗をした感じだと実燃費と近いように思いました)
安全装備も万全、車内もゆったりしているし、快適性も保たれています。ただ、後席は排気音がちょっと気になりますが、スポーティセダンの決定版という感じはします。クルマに何を求めるか、ということでだいぶ評価が分かれるクルマと思いました。
(高価なので手が届きませんが)私的には「絶対にこれが欲しい!」という物欲を掻き立てる部分は特にありませんでした…