ご自分でさまざまな「車両設定」を変更したい、という方向けのOBD2ポートに接続して使用するツールで、輸入車オーナーの方であれば「コーディング」という名称を聞いたことがある方も多いと思います。
一部の市場向け、もしくは一部にグレードにのみ装備されている機能を使用可能にしたり、販売店でしか設定変更できないものを自分で設定変更できるようになるものです。
本ブログのコメント欄で教えていただいたものですが、約1ヶ月近く使用してみて特に不具合もなさそうなので記事化させていただくこととしました。
なお、一般的には「OBD2」ポートに点検時以外に外部機器を接続することは推奨されていませんので、 使用は自己責任となりますこと、ご理解ください 。
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ツール自体はかなり安価(4980円)で、最初の1ヶ月経過後は、サブスクリプション制で別途利用料金(1ヶ月=1050円、12ヶ月=5400円)がかかる形式です。
車両には紐付いていないので複数車両を保有している方は、1つ購入して、1つのスマホで操作することが可能です。また、クルマを買い替えしても通信規格が変更されない限り使用できるのは嬉しいですね。
2011年〜2014年ぐらいに当方がアウディで使用していたツール(VCDS)は4万円ぐらいしていたことを思うと圧倒的に安くなりましたね。
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当方も以前アウディ車に乗っているときは、当時日本では一般的ではなかった「デイタイムランニングライトを有効化したりしていました。
「コーディング」というと、かつては一定の知識が必要で、少なくとも「モバイル用のPC」は必要でしたし、簡単な「英語」と「X進数」など基本的な知識が必要でちょっと敷居が高かったですが、このCARISTAは、小型の「OBD2ドングル」をOBD2ポートに接続し、設定変更の操作は「スマートフォン」でできるようになっているので、かなりお手軽に操作、設定変更が可能となっています。
使い方はとても簡単で・・・
?@専用アプリをスマートフォンにインストール
?AOBD2ドングルをNXのOBD2ポートに取り付け
?B車両の電源(エンジン)を入れる
?Cスマートフォンのアプリ「Carista」アプリをタップし、Bluetooth接続
最初の画面は次の通り。
複数の項目がありますが、「カスタマイズ」を触るだけであれば車両がおかしくなることはありません。
どんなことができるかは、車種により異なるようですが、新型「NX」においては、車両の説明書に記載されている設定はおおむねカバーしています。
また、説明書にかかれていない項目もいくつかカバーしており、それこそがまさに「Carista」の出番と思います。
もっとも有用と感じるのは、 「ワンタッチウィンカー」の自動点滅回数 の変更です。
新型「NX」では車線変更の際に便利な「ワンタッチウィンカー」が装備されていますが、車両上では設定ができません。
なお、販売店では設定変更ができるのですが、新型NX以前のレクサス車ではそもそも設定変更ができないので、販売店のサービス・メカニック担当の方でもご存知無い方もいらっしゃると思います。また、この設定変更のためだけにわざわざディーラーでお願いするのも・・・というかたもいらっしゃると思います。
しかし、この「CARISTA」を使えば、スマートフォンから簡単に設定できますのでその都度ディーラーに出向く必要がありません。
レクサス「NX」では 標準で「5回点滅」 ですが、これを 「オフ(無効)〜7階点滅」 に変更できます。
当方は、車線変更の際に「5回」だと微妙に短いと感じるときがあるので「6回」に変更していますが、一部のメーカーのように「3回」にすることも可能です
実際は3回だと、後続車に通知するというには短いように思いますが、適切な使い方をするのであれば、慣れた回数の方がよいかもしれませんね。
ちなみに、レクサス「IS」の2023年モデル(IS500含む)では、待望のワンタッチウィンカーが標準装備(5回固定)となりました!
(新型レクサスIS 2023年モデル説明書より)
あとは、新型NXでイグニッションがOFFになったあと、走行距離や燃費が表示されますが、 この表示時間を変更すること ができます。
通常では「30秒」ですが、ちょっと短い・・・と感じますので当方は「1分」にしておきました。
エンジンオフのあと少し作業をしていても、しっかりメーター内に表示されているので、これぐらいがちょうどよいと感じました。
ウィンドウ(ドア/ルーフ)関係も様々な設定があるので設定しておくと便利かもしれませんね。
ウィンドウ開閉機能もディーラーでしか設定できませんが、「CARISTA」だと設定可能のようです。
なお、当方も含め初期に納車された方の多くが不満に感じているアンビエントライトの「減光」(フラッドライト)ですが、この減光をしない設定もあります。これは、通常のアプリには存在せず、別途インストールできる、「ベータテスト(BEAT)」アプリに含まれていますが、当方が試したところ、 日本仕様のNXにおいては動作しません 。
ちなみに、この「フラッドライト」を「いいえ(無効)」にすると、Pレンジ以外にした場合、本来はアンビエントライトが「減光しない」はずですが、日本仕様の車両においては、アンビエントライトが 「消灯」 します。(「Pレンジ」でもとに戻りますので、あせらず、再度このツールで「はい(有効)」にすれば大丈夫です)
日本仕様においては、ECU自体の制御が海外仕様と異なるのでしょう・・・残念です。
ちなみに、レクサス 「LC」でも同様の設定項目(フラッドライト)があるのですが、このNX同様の動作をします ので、日本市場では適合しないものと考えられます。
「ベータテスト」に参加するには、別途アプリをインストールする必要があるのですが、かなりマニアックな項目もあります。
設定変更しても動作するか不明なものとか、よく機能がわからないものもあるので、ベータテストで設定変更するものは完全に自己責任の世界ですね。
ただ、もとに戻すのも簡単で、(全部はためしてませんが)当方がテストした範囲では特に問題となるようなものはありませんでした。
自信の無い方は「ベータテスト」のアプリは使用しない方が良いでしょう。
■エアコン関係(ベータテスト)
■スマートキー感度関係(ベータテスト)
なお、「降車時オートロック」、「ハンズフリー クローズ&ロック(ウォーク・アウェイ機能)」といった販売店のみで設定できる便利な隠し設定は、「CARISTA」にはありませんでしたので、日本独自の仕様なのかもしれません。
この「CARISTA」については、こまめに設定変更したい!というカスタマイズ思考が強い方にはなかなかおすすめできるツールと思います。
1個もっておいて、あとは好きなときに課金すれば、車両を入れ替えても使えるのはとても優れていますね。