“ライン”。
ルアーゲームでも以前は、ナイロンやフロロなどのモノフィラメント系ラインが主流でした。
しかし、2000年頃から 「PEライン」が登場し、現在ではソルトルアーゲームの定番ラインになっています。
今回は、そんなPEラインの特性やメリット・デメリット、選び方を紹介します。
PEラインとは?
現在市販されているラインは、素材や構造が異なる4タイプがあります。
ナイロンはポリアミド、フロロカーボンはポリフッ化ビニリデン、エステルはポリエステルを素材を用いたモノフィラメント(単一繊維)ラインです。
PEラインは 高分子量ポリエチレン素材で、PEはポリエチレンの略称です。
PEの極細の原糸を複数本編み込んだり、束ねて1本にしたものがPEラインになります。
PEラインのメリット
PEラインは、他の3タイプと比べると大きなメリットが3つあります。
PEラインのメリットを見てみましょう。
● 細くて飛ばせる
PEラインは同号数のナイロンライン・フロロラインよりも、 細くて強い のが大きな特徴です。
その細さは 飛距離アップに直結 します。
さらには、水の抵抗を受けにくくなり、水深のあるエリアや流れの速いエリアでも狙いやすいです。
● 伸びが少ない
PEラインは、引っ張った際の伸び率が低く、 伸度は3〜5%程度。
ナイロンは20〜30%程度、フロロは15〜25%程度なので、いかにPEラインが伸びないのかがわかりますね。
低伸度= 高感度 で、水中の情報を得やすく、アタリが明確にキャッチでき、ルアーや仕掛けの動きも伝わります。
また、伸びが少ないのでフッキング時には力をしっかり伝えることもできます。
● 抜群の直線強度
PEラインは細い糸が編み込まれて作られているラインなので、 直線強度(引っ張り強度)が高いラインです。
簡単に言うと、単純に魚と引っ張り合いをしたときに、PEラインは圧倒的に強い糸と言えます。
メーカーやアイテムにもよりますが、ナイロン・フロロの同じ号数と比べると、3倍以上の直線強度を発揮します。
PEラインのデメリット
PEラインのメリットをみたので、今度はデメリットについてです。
▼ 根ズレに弱い
PEラインは細い原糸を撚り(より)合わせて作られているので、 スレ(摩擦)に対して極端に弱く、岩など硬い物にスレると 傷つきやすい・切れやすい という特徴があります。
傷に気付かずに釣りをしていると、キャスト時やフッキング時など強い衝撃が加わった際に、ラインブレイクが発生するので要注意。
対策としては、ナイロン・フロロラインをリーダーとしてPEラインの先端に結束することで、根ズレによるラインブレイクを回避しやすくなります。
▼ 結束強度が低い
PEラインは素材の特性上、他のラインと比べると糸の表面が滑りやすいので、力が加わった際に 結び目がほどける(すっぽ抜け)が起こります。
根ズレ対策同様、ナイロンまたはフロロラインをリーダーとして結束することで、ライントラブルを減らすことが可能です。
ラインとラインを結ぶ際は、結束力が強い「FGノット」などの 摩擦系ノットがオススメ です。
▼ 価格が高い
PEラインはナイロン・フロロと比べると、お値段が張ります。
ただ、吸水や紫外線による劣化などは少なく、 比較的長持ちするという利点もあります。
PEラインの選び方
PEラインに限らずどのライン選びでも重要なのが、ターゲットに合わせた強度(号数)。
それを踏まえた上で、釣り方や価格を考慮して、ラインの質感や編み数を選ぶことになります。
PEライン選びのポイントはざっくり4つ。
?@太さ(号数)
ターゲットに合わせた強度を選ぶのが基本。
ターゲットに合わせて強度(太さ・号数)を選び、ラインの強度に合わせたタックルをセッティングします。
例えば、ライトゲームだと0.4号以下、シーバスだったら1号前後が目安です。
PEライン0.8〜1.2号に適合するスピニングタックルがあれば、シーバスゲームやサーフゲーム、ライトショアジギングなどが楽しめます。
?A編み方(編み数)
PEラインは 原糸の本数(編み数)によって特性が変わり、 4本編み・8本編み・12本編みがあります。
覚えておきたいのは、ラインには号数に対して太さの規定があります。
なので、同号数なら編み数が少ないほど原糸1本が太く、耐摩耗性が上がること。でも号数が上がるほど表面が凸凹になり、張りも出やすいです。
逆に編み数が多いと原糸1本が細くなり、表面が滑らかでしなやかになります。低伸度化され、直線強度も上がります。
例えば、0.4号以下を使うライトゲームなら4本編み、シーバスゲームなら感度・操作性・飛距離とバランスの良い8本編みなどなど。
釣り方やターゲットに合わせて編み数を選択するのもアリです。
ただし、編み数が多いと価格も上がるので、おサイフと相談しながらになりますかね。
?B滑りの良さ
滑りの良いラインはガイド抜けが良くなるので、 飛距離アップ に繋がります。
さらには、素早いフォールも可能にします。
ネットで購入するときは、“コーティングや”張り““コシ”などのワードがあれば、滑りの良さも期待できます。
?C強度・耐久性
例えば、堤防だったら0.8号でも良いけど、荒磯なら1.5号は欲しい。といった具合に、同じターゲットを狙っても フィールドやシチュエーション、釣れる魚のサイズに合わせて強度を選びます。
コレを抑えておけば、日本製のPEラインならどこのメーカーのアイテムを選んでも強度・耐久性が高いので、安心して使えます。
PEラインを使いこなして釣果UP!
今やPEラインは、原材料・工法・コーティング技術の進化で、高品質なアイテムが沢山リリースされています。
弱点も多いラインですが、細くて強いことは多くの釣りで大きなアドバンテージになります。
なので、近年では多くの釣りでPEラインが使われるようになり、PEラインを使いこなせるかどうかで釣果に差が出ることも。
この記事を参考に、お気に入りのPEラインを選んでみてください。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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