語り口が読みやすく、元気が出る本です。
細かいワザなど、盛り沢山で書き切れませんが、特に共感したところをまとめてみました。
1. 米国のビジネスを持って来るなど、目的意識
仕事で必要に迫られたり、外国人の異性と親しくなりたいために、英語のフレーズを調べたりしていると、文法や発音がネイティブとは程遠くても、通じるようになりますね。
英語を学ぶことが目的ではなく、コミュニケーションのツールだから、できる方が良いと思ってきました。
が、著者は、日本にはない「金のなる木」を米国で見つけて稼ぐのに、英語でチャンスが広がるのだと、喝破しています。
数年のビジネス経験と、ほんの少し英語ができること。
すると、莫大なチャンスが見えてくると。
確かに。古くは、ドミノピザとか、マクドナルドとか、米国より少し遅れて日本に受け入れられていますね。
著者が手掛けたのは、ダイレクト・レスポンス・マーケティングや、フォト・リーディングなど。
まだまだ、ダイヤモンドの原石がたくさんあるそうですよ。
2. 常識を捨てる
文法的に正しい英語を話そう、という意識を捨てる。
間違ったら恥ずかしいと思うと、自信なげな話し方になり、声が小さいから、相手に聞こえない、という悪循環になりがちですね。
著者が捨てろという「常識」は6つ。
(1) 日常会話を捨てる
ビジネスに関しては、スラングや気の利いた表現を並べる必要なし。
日常会話までできる英語の総合力を10とすると、外国企業と取引を成立させるのに必要な英語力は3〜5だとか。(業界・職種によると思いますが)
(2) 専門外のトピックは捨てる
自分の専門分野なら、ある程度決まった語彙で賄えますよね。
しかも、その分野で、CD3枚(できれば対話もの)をマスターする、というのが著者のお勧め。
ビジネスなら、著者の翻訳本でもある『Multiple Streams of Income』
(邦題「ロバート・アレンの実践!億万長者入門」)
品格ある英語なら、オバマ元大統領が当選した際の勝利演説もよいそうです。
Hello Chicago から始まる17分。
"President-Elect Barack Obama in Chicago"
https://www.youtube.com/watch?v=Jll5baCAaQU
(3) 単語力を増やす努力を捨てる
実際に必要な単語は増やす必要がありますが、著者が言いたいのは、単語力を気にするのではなく、話しの流れを論理的に変えるということ。
確かに、日本人は前置きが長くなりがちですが、英語だと、結論を先に言い、「その理由は3つあります。それは」のように、話の構成を切り替えが必要ですね。
(4) 文法的に正しく話すことを捨てる
教科書や参考書にあるような長い文ではなく、短い文章で十分!
例えば、タクシーに乗ったとき。
Would you take me to the xx Hotel, please?
なんて、長い文章は、移民のドライバーに通じなかったりします。
むしろ、これだけ。 xx Hotel, please.
これは、日本語でも、外国人が教科書的な日本語をしゃべっていたら、不自然に感じますよね。
(5) ペラペラしゃべることを捨てる
自分がまくしたてるのではなく、積極的に聞くこと。
Active Listeningというそうです。
聞き上手になるってことで、コミュニケーションのテクと言えるかもしれません。
高尚な相槌(Absolutelyなど)でなくても、著者が対談で使っているのは、こんな感じ。
OK.
Wow.
Yeah.
Ah, I see.
Right, right.
Sure, yeah.
Great!
「自分がしゃべっている間は、何も情報は得られない。口を閉じているときだけ、情報が入ってくる」
「空の樽ほど、よく鳴る」
かなり思い当たるので、心がけます。ハイ。
(6) キレイに発音することを捨てる
重要なのは、
●大きな声でしゃべること。
●トーンを日本語より1オクターブ下げること。
ソニーの創業者、故 盛田氏や、指揮者の小澤征爾氏は、かなり日本語アクセント出しまくりだそうです。
経験で言えば、美しい発音より、話しの中身が大事ですね。
発音を気にして小さい声で話していたら、自信なさげだし、単に聞こえないから、聞き返される。
日本の女の子は声が高いので、声のトーンを下げると、落ち着いた印象を与えますね。
あと、付け足せば、話す姿勢もあります。
米国人には、胸を張って姿勢をよくすることを心がけましょう。
ヨーロッパの人相手の場合は、そこまで胸を張らず、いい姿勢、程度で。
3. 結果先取の思考法へ
漫然と積み上げていくのではなくて、具体的な目的、未来の結果をイメージしていくと、実現しやすくなりますね。
本書では、目的を書いて願望を実現していく手順や、初対面の人と会話を続かせる方法なども、書いてあります。
長くなりましたので、続きはこちらで。
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