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シンガポール海軍のフォーミダブル級フリゲート艦が、2018年も横須賀に寄港しました!
以前から寄港をすることが多い、フランスが設計した軍艦です。
ペンギンも、以前にフォーミダブル級の艦内を見学する機会がありました。
米軍とは違う、兵装やステルスなどの技術思想に驚きの連続!
転勤の内示が来たよ〜ってどこに行くんじゃ?! 』
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(1)シンガポールのフォーミダル級が見学できるぞ〜!
ペンギンが横須賀勤務の時に、シンガポール海軍フォーミダブル級フリゲート艦を見学できる機会がありました。
当時入港した、フォーミダブル級フリゲート艦の艦長と、横造補所艦船部長が防衛大学校同期でした。
そのため通常はホストシップ乗員でも公開されない部分を、特別に技術関係者が艦内見学できる機会に恵まれました!
図1 フォーミダル級フリゲート艦(シンガポール海軍)
引用URL:wiki
以前の記事で『設計者出てこい!』と、ツッコミを入れていたフリゲート艦です。
(参考記事): 軍事技術最近変な形状の軍艦が増えたね〜?
外観だけを見るとツッコミどころ満載ですが、艦内を見学すると結構勉強になるところがあります。
1.1 なんでヘラクレスレーダーを搭載したのかねえ?
横須賀の艦艇装備幹部にフォーミダブル級が見学できますよ〜!と、急遽呼びかけがあり、各部隊から暇な?幹部が20人ほど集合しました。
その中で話題になっていたのが、ヘラクレスレーダーです。
図2 ヘラクレスレーダー(仏タレス社製)
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/C4n2UWdUcAQf9qa.jpg
当時は、アクティブ・フェーズド・アレー(AESA)が流行となっていました。
その中でパッシブ・フェーズド・アレー(PESA)のヘラクレスレーダーは、異色の存在でした。
四角錐型構造の中に、レーダーが入っています。
当時は、世界でもフォーミダブル級フリゲートにしか採用されていません。
どうしてこちらを採用したのか、技術者としては興味が沸くところです。
いろんな期待と、フランスの軍艦設計思想を見学できるチャンスとして乗り込みました!
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感想(0件)
(2)これはなかなか考えられた設計だな・・
実際に乗艦して感じたのは、なかなか考えられて設計されているなということです。
外側からは見えない、内部の設計はかなり参考になる設計が随所に見られました。
2.1 対艦ミサイル・短魚雷を配置したステルス考慮の船体中部
図3 船体を後方から見る
引用URL:wiki
外部からは見えていない、対艦ミサイルと短魚雷が配置された艦橋後部と後檣の間も見学することができました。
ここに、ステルス性を重視した設計思想がよく出ていました。
この部分に対艦ミサイル(ハープーン)8発と、3連装短魚雷発射管B5152基が配置されています。
よく見ると、ハープーンミサイルのランチャー架台の角度が浅いのです。
海上自衛隊では、はやぶさ型ミサイル艇ぐらいの角度です。
そんなランチャーが、交差して配置されていました。
また3連装短魚雷発射管も後檣下部にスペースを空けて配置するなど、ステルス性を考慮して設計されています。
対艦ミサイルの角度を下げることにより、上部構造物の壁を低くできる利点があります。
ここは、海上自衛隊も見習うべきポイントでしょう!
(対艦ミサイルランチャーは、護衛艦ではどうしても角度が高くなる)
2.2 アスターミサイルにより、よりステルス性が増す!
ヘラクレスレーダー搭載の謎は、対空ミサイルとの適合性を考慮したものでした。
搭載している対空ミサイルは、アスター15・アスター30ミサイルです。
図4 「アスター15(左)」「アスター30(右)」
引用URL:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcSU5I1TBiOcvV3CtwPmM7y8FleYNZaIwilPTdVKKsaB4_1zfut-
http://www.loneflyer.com/wp-content/uploads/2017/05/ASTER-20.jpg
短距離SAMのアスター15と、中長距離SAMのアスター30が搭載されています。
いずれも、アクティブホーミング誘導です。
かつて海上自衛隊が目指した、FCS-3・ATECS・XRIM-4三本柱での新世代護衛艦を実現しています。
(XRIM-4:アクティブホーミングで開発していた国産艦対空誘導弾)
艦発隊にいたときに、何度も恨み節で語られたアクティブSAMを完成させています。
2.3 機関は信頼性のあるドイツ製!
機関は、信頼性のあるドイツ製「MTU 20V8000 M90」ディーゼルエンジンを4基搭載しています。
省力化と、故障の少ない信頼性のあるエンジンで世界中で使用されています。
(海上保安庁の巡視船にもMTUエンジンが使用されています。)
機関関係も、遠隔監視などでかなり人員削減ができています。
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(3)かなり侮れないフォーミダル級フリゲート!
見学していた海自幹部も、各所に施された細部設計の良さに関心していました。
その影響が、海上自衛隊の次期護衛艦FFMに反映されている状況です。
フォーミダブル級の機関室で目撃したメタセンター高さの数値は、外観から予想もできないほど良い数値です。
フランス海軍もフォーミダブル級を発展させて、アキテーヌ級駆逐艦を建造しています。
今後世界の潮流となる、小型多目的フリゲート艦のフラッグシップでしょう!
・・・けどやっぱり、外観設計は変態艦だよな〜
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