いきなり変な発言ですが、最近の反撃能力を睨んだ長射程誘導弾の話を聞くとこんなことを思い浮かべます
射程3000kmと感度3000倍って似てるよね?(対魔忍に浸食された思考)
図1 極超音速誘導弾
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/yosan/yosan_gaiyo/2023/yosan_20220831.pdf
長射程を見据えるのはいいのですけど、後方支援態勢(弾薬庫など)が大変になるだろうなあ〜。
トマホーク巡航ミサイル導入に前のめりだけど、衛星通信やデジタルマップのことも考慮してるのかな?
(関連記事):『 【軍事技術】イスカンデルのデコイ機能がついに露見?! 』
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(1)射程3000kmってIRBMじゃね?
防衛大綱や中期防の改訂により、反撃能力としての長射程誘導弾が大量に量産されるようになります。
図2 極超音速誘導弾
引用URL:https://www.mod.go.jp/atla/research/ats2020/poster/kenkyu_06.pdf
ひと昔前だったら大炎上ものだった、反撃能力の長射程誘導弾開発が行われることに時代の変化を感じます。
1.1 HGV(極超音速誘導弾)を日本が保有する時代になるとは!
ひと昔前だったら周辺国に軍事的脅威を与える!の掛け声で、研究さえできなかったであろうHGVの具体的な装備化計画が進むことに時代の変化を感じます。
図3 HGV
引用URL:https://chanakyaforum.com/wp-content/uploads/2021/10/Hypersonic-1.png
弾道ミサイルと違い、極超音速で低空を飛行することで敵策源地攻撃の切り札となるでしょう。
北朝鮮を始め、中国や世界各国が必死になって開発しているところですので順当な開発といえます。
1.2 射程3000kmまで延伸するんか?!
そんな中で、研究開発中の極超音速誘導弾について射程3000kmまで段階的に射程延伸するというニュースが登場してきました。
図4 島嶼防衛用高速滑空弾
引用URL:https://www.mod.go.jp/atla/research/ats2019/doc/fukuda.pdf
12式SSM能力向上型と共に開発が進む島嶼防衛用高速滑空弾にて、とりあえず早期装備型で射程1000km・発展型で射程2000kmを目指すことになります。
そんな中で、本命の極超音速誘導弾(HGV)にて射程3000kmを目指すというニュースが流れています。
北海道から発射して、南西諸島の防衛に寄与するという発想はなかなかすごい時代です。
しかし射程3000kmと聞くと、感度3000倍!のフレーズに似てきています。
信管の感度も3000倍になってたら嫌ですね〜!
1.3 やっぱIRBM・・・?
しかし射程3000kmという長射程となると、いくら島嶼防衛用の極超音速滑空弾(HGV)です!と主張しても世界から疑念を持たれそうですね〜?
図5 IRBM
引用wiki
今は絶滅したソ連のSS-20など、中距離弾ミサイルに近い状況になるかもしれません。
一応攻撃型兵器の保有は憲法違反になるので、島嶼防衛用として射程3000kmに制限する形になるでしょう。
弾道飛行しないから弾道ミサイルじゃないもん!という論理で何とかミサイル技術管理レジーム(MTCR)から逃れてほしいところです。
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(2)トマホークミサイル導入交渉は15年遅い!
反撃能力の整備に関して、トマホーク巡航ミサイル導入の話が持ち上がってまるで既定路線のようになっています。
図6 トマホーク巡航ミサイル
引用wiki
国産ミサイル導入までのつなぎとして、お手軽に導入できると踏んでいるのでしょうが後方支援態勢が考慮されていない?
2.1 トマホーク導入は15年遅い!
私ペンギンはかつて海自にいたころに、対艦型トマホークミサイル(射程450km)導入の話をよく聞きました。
図7 対艦型トマホーク
引用URL:http://www.ausairpower.net/USN/BGM-109B-Cutaway-S.jpg
海自としては、射程の短いハープーンや90式SSMではいずれ長射程化している中国のSSMに対抗できなくなると危機感を抱いていました。
2004年の16大綱でも調達計画に言及するほど、長射程トマホークの導入が言われていましたがあまり盛り上がらず結局導入する機会を逃してしまいました。
もしもあの時に導入計画が進んでいれば、トマホーク巡航ミサイルの対地型導入もすんなりいったでしょう。
しかしながら危機が目前に迫った状態で、いきなりトマホーク導入は議論が15年遅かったとしか言いようがありません。
2.2 電子マップは?システム改修は?
トマホーク巡航ミサイルを導入するときに問題となるのが、電子マップとシステム改修です。
電子マップとは、TERCOM(地形等高線照合)とDSMAC(デジタル式情景照合)の機能を活用するための基礎情報です。
図8 TERCOMとDSMAC
引用URL:https://vcdn1-vnexpress.vnecdn.net/2013/08/31/328070-397-1377930533.jpg?w=680&h=0&q=100&dpr=1&fit=crop&s=he9xSzeXwZIaBxp_gFSWVg
電子マップ基礎情報が膨大であり、単にミサイル本体を買っていてイージス艦のVLSに搭載すれば反撃能力を獲得できるわけではありません。
トマホークシステム(TWS)導入の初期費用を米軍資料で読んだことがありますが、普通に対艦ミサイルを買い増しした方がいいくらいの準備費用が発射までにかかります。
図9 イージス艦発射
引用wiki
米海軍でのイージス艦からの発射映像に慣れすぎてしまって、日本のイージス艦からも簡単に撃てると思われているかもしれません。
(下手をすると防衛省上層部や国会議員も思ってるかも・・・)
しかし日本のイージス艦のイージスシステムからは、TWS(トマホーク武器システム)などの機能を完全にオミットしているため最初からプログラム構築をし直す必要があります。
イージスシステムのプログラムは膨大なソースコードがあり、簡単にこの機能追加!ができないところがあります。
図10 こんごう型護衛艦
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/equipment/ships/ddg/kongou/img/173_05l.jpg
こんごう型護衛艦導入の時は、日本独自の機能(FCS-2・NOLQ-2・127mm主砲など)追加で非常にシステムインテグレーションに苦労したと聞いています。
この時日本はTWS導入をしないため、完全にシステムから切り離した「ジャパンカスタム」仕様になっています。
2.3 TWS導入にはプログラム全部総入れ替えになるぞ〜!
BMD器材の導入時にもかなりシステムインテグレーションには苦労したのに、一度オミットしたTWSの機能を導入するのは容易ではありません。
ただ発射機能のコントロールだけでなく、システム全般や衛星通信系統まで影響を及ぼすためプログラム総入れ替えになるでしょう。
そのためミサイル本体約1億円だ〜!と騒いでも、LCCで考えるととんでもなく高価になる可能性もあります。(プログラム構築・電子マップデーター費用・米国との連接)
そもそも米国が売却してくれる確約は?(英国がようやくトマホーク売却となったのに?)
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(3)これからも反撃能力には注視が必要!
日本もようやく危機感に目覚めて、反撃能力の長射程誘導導入に動くことになりました。
図11 12式SSM能力向上型
引用URL:https://www.mod.go.jp/j/approach/hyouka/seisaku/2020/pdf/jizen_08_honbun.pdf
しかしながら、開発には時間がかかるためトマホークが導入されるか?12式能力向上型配備が間に合うか?となるでしょう。
トマホークミサイル導入は、米国の気分次第でどうにでもなるためしっかりと今後を見据える必要があるといえます。
これからの状況を注視していきましょう!
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SM-2での阻止エリアを超えてきたミサイルには、主砲とCIWSで対処します。
併せてチャフ発射とSLQ-32(電子戦システム)にてソフトキルも行っています。
ESSMの他にも、対処手段はいくらでもあります。
確かに海上自衛隊では、イージス艦にESSMを搭載していません。
これはイージス艦への任務割り当てへの考え方の違いです。
イージス艦は、艦隊防空での長射程対空ミサイルにて防空を行います。
ESSMは、あくまで個艦防空用の対空ミサイルとして「シースパロー」から発展いたしました。
SM-2ミサイルは、ESSMより長射程のためかなりの撃墜を出せます。
混載もやろうと思えばできますが、ORやイルミネーター割り当てを考えると現実的ではありません。
トマホーク配備については、確かに早い配備と改修に見えるかと思います。
ただ、こんごう型護衛艦へのBMD改修も同じくらいのスピードで改修されています。
トマホーク操作用のTWCSの準備と、プログラム改修が進めば報道されているスピードで配備が可能でしょう。
(実射試験のSQTが早期にできるか米国と協議が必要)
BMDの時は、イージス艦情報漏洩事件の影響で「みょうこう」用のBMD付加器材が10か月納入遅れになって配備完了計画が1年遅れになりました。
今度こそ、計画通りに進行してくれることを願うところです。
U-36Dといえば、かつては海上自衛隊唯一の「ジェット機」扱いとして航空手当(ジェット機)の支給がされていた機体ですね〜。
私が入隊試験を受けたときの、募集事務所長がU-36Dパイロットだったのでよく覚えています。
対空戦闘訓練の時、「うおお低い低い!」とU-36Dを見ていた記憶があります。
民間軍事会社のATAC社の委託が一番ベストなのでしょうが、あまり需要が期待できないということかもしれません。
UP-3Dだと、電子戦もしながら曳航標的にて対空戦闘訓練ができることからとりあえずの訓練支援をこなせると踏んだのでしょう。
最近では、対空戦訓練自体の時間さえ取れないという話は真実なので仕方のないことかもしれません。
機体寿命延長工事をしたのに、UP-3Dに訓練を集中させて機体寿命に影響がないか心配です。
ASM3Aの地上発射や水上艦・潜水艦発射も技術的には可能でしょうが、戦闘機発射で稼いだ初速をロケットモーターでたたき出せる世になればコスト的にはありでしょう。(高速滑空弾ロケットモーターの転用?)戦術的には、いろんな弾頭がそろうのはかなり良いといえます。
17式SSMについては、早期に射程延伸改修を12式SSM改からバックフィットできれば伸びると思います。
(さすがにアジャイル開発の手法が装備品にも取られているハはずです。)
ここ10年分ぐらいの懸案事項に対して一気に解決を図るように毎日ニュースが飛び出ていて、追っかけるのに大変です。
対戦車ヘリ無人機代用は、なかなか思い切った方法に出てきたといえます。
07大綱を超える防衛の大変革となるでしょう。
昨日12/9だけでも、日英伊戦闘機の共同開発の発表や陸自ヘリの無人機への代替等の内容が報道されていますので。
本格的に、対中国、対北朝鮮を主眼とした防衛体制に移ることを実感します。