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現在日本と韓国の間で、偶発的な誤射事故が発生しかねない事態になっています。
戦闘機に搭載される、敵味方識別装置(IFF)の問題から誤射の可能性が増大しています。
このままだと2017年以降に偶発的誤射から戦争まで発展する可能性もあります。
今日はその状況についてお話します。
(前回記事):『 航空自衛隊F−15Jに火器管制レーダーなんてあったけ?(笑) 』
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(1)敵味方識別装置というレーダー換装遅れの問題
具体的に何が起きているのか説明すると、韓国空軍の『敵味方識別装置(IFF又はSIF)』の交換のお話です。
現在NATOを始め米国や日本などで、敵味方識別装置の換装が進められています。
現状はモード4と呼ばれる軍用の暗号化されたモードを使用しています。
NATOや米国・日本などは、NATO共通機器使用国が利用しています。
このモード4を、2020年までにモード5へ変更する作業が進められています。
日本でも2017年度までに、まず戦闘機について換装することになっています。
図1 換装中の機器(F−15用)
引用URL:http://www.masdf.com/eagle/radar/apx101.jpg
(F-15J:AN/APX-101からAN/APX-101(V)へ変更)
これに対して、韓国空軍のF−16(KF−16)の敵味方識別装置換装予定が立っていません。
レーダー装置の近代化などを予定していた契約が、昨年事業者の変更などにより実施できない状況です。
海軍なども含めると、総額1兆円にもなる更新の予算が確保できていない状態です。
図2 F−16のIFFアンテナ
引用URL:http://www.b-domke.de/AviationImages/Viper/Images/3702.jpg
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感想(0件)
(2)すぐにENEMY(敵機)となるわけではないが・・・
間違いのないように予めお断りしておきますが、
『モード5搭載機がモード4搭載機をすぐに敵と識別するわけではありません』
機能的にモード5の戦闘機が、IFFをモード4の戦闘機に使うとします。
この時、モード5の戦闘機は、相手をモード4の機体と認識します。
モード4の機体も、相手をモード5の機体と認識する機能になります。
(モード5には、併用して他のモードで応答できる機能が搭載)
しかし、完全に味方と判定するわけではありません。
換装の理由としてモード4の暗号機能が、中国に流出したからです。
そのために、2020年までに各国がモード5への変更を急いでいるのです。
このような事態になりながら、いまだに韓国ではモード5への換装計画がない状況です。
「米国に無償でやってほしい」というのが韓国の本音のようです。
そんな状況の中で、2017年以降に日韓の戦闘機が空中でどうなることやら・・・
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(3)そして誤射が発生する可能性が・・・
そんなバカな話があるのかと思う方もいるでしょう。
しかし戦闘機のパイロットには、空中ではいろんな負荷やストレスがかかります。
パイロットの機上での状態を示す例として、BVR(視認外戦闘)の映像を示します。
F−16同士によるBVR訓練の状況
HUD(ヘッドアップディスプレィ)に映る状況です。
かなり緊迫している様子をご覧いただけたと思います。
3.1 敵味方識別を誤認すると・・・
IFFやSIFといった、敵味方識別装置も万全ではありません。
装備していたのに味方同士の誤射も過去に発生しています。
さらに、混乱した状況でのIFF/SIFの誤認による事件も起きています。
1988年7月3日に発生した、イラン航空655便撃墜事件です。
図3 イラン航空機撃墜事件概要図
引用URL:http://api.ning.com/files/c2nk1pk6akTcpnjYqRYb1L3*2cvjwSlOHmdeXdzKLyCL3*4cvvA9x4RyuCa8uKG*WWHgyA7xSSz9Xgvxlmu72jt8KZjuqHTC/IranAir_Flight_655_by_kombizz.jpg
この時は、米海軍イージス艦『ヴィンセンス』が民間機をIFFで敵機と誤認しました。
その結果、民間機を撃墜してしまう事態が発生しています。
敵を示すIFFと味方のSIF、さらに民間機が飛行する状況でした。
複雑なストレス状況に置かれた、米海軍が判断ミスを犯してしまったのです。
システム的に優れたイージス艦でさえ、判断ミスをしてしまいます。
このような複雑な状況が2017年以降、日韓の上空で発生します。
この時、冷静に双方は判断できる状況になるでしょうか?
一刻も早く、状況打開が求められています。
(2020年追記)
2020年1月8日に、イラン革命防衛隊がウクライナ航空752便を誤射する事態が発生しました。
米国とイランの緊張化での悲劇です。
現代も敵味方識別の難しさを表す事件といえます。
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