海上自衛隊でパナマ運河に一晩閉じ込められるハプニング!!

『パナマ運河通峡経験者でこんな経験した?』

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海上自衛隊の遠洋練習航海に参加した人でパナマ運河通峡は結構あります。

しかし私の時、パナマ運河で世にも珍しい大ハプニングを経験しました。

今となっては、遠洋練習航海の良い思い出ですが当時は焦りました!

今日はそんな、パナマ運河に閉じ込められるハプニング話について!
中国空母を語るときは補給艦に着目せよ!
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(1)パナマ運河ってどんなもの?

パナマ運河は、パナマ共和国にある太平洋とカリブ海を結ぶ運河です。

図1 パナマ運河概要
kizi6-7 1.jpg
引用URL:http://www.cruiseplanet.co.jp/land/img/usa/panama/hal_os_panama001.jpg
全長約80kmで、3つの閘門を通過していきます。

途中はかなり広い、ガトゥン湖を通過することになります。

通峡には約6〜8時間かかるとても長い航路です。

このパナマ運河があるおかげで、太平洋から大西洋への航海が格段に便利になってます。

2016年に拡張工事が完了して、より大きな船が通峡できるようになりました。
(従来は、幅33mまでの船までしか通過できなかった)

遠洋練習航海においても、よく利用され私の時はまだ拡張工事前でした。

そのため、結構パナマ運河が交通渋滞状態になっていました。

そんなわけで、パナマ運河通峡に差し掛かった時、結構待たされることになります。
(商船特に大型コンテナ船を先行させることが多いです)

朝から待っていて、ようやく運河に入れたのは、夕刻になってからでした・・・

その時は「かしま」に乗っていました。

図2 練習艦「かしま」(チョットマテ・・)
kizi6-7 2.jpg
引用URL:http://tn-skr3.smilevideo.jp/smile?i=27618102.M
(2)通峡を始めたけどなんだか雲行きが・・・

ようやく通峡開始!となってパナマ運河の閘門に進入します。

日が暮れてすっかり夜になってしまいました。

ただ、パナマ運河は24時間通行可能です。
(ああ、徹夜の通峡になるなあ・・・)

図3 閘門に入る「かしま」
kizi6-7 3.jpg
ミラ・フローレス閘門を抜けて、ペドロミゲル閘門にて水位調整をしているときでした。

なんだか艦橋周りが騒がしくなってきました。
『どういうこっちゃ!?』
『そんなことあるのか?!』

船の幹部と、同乗する練習艦隊司令部が大騒ぎになってきました。

無線交信が激しくなり、乗員の動きが慌ただしくなりました。

そして艦内に鳴り響いた号令に驚きまます!
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(3)仮泊用意!本艦はパナマ運河内にて仮泊する!

突然の号令で、艦内が大慌てになりました。
『パナマ運河って仮泊できるの?!』
『投錨できるところあるの?』

大騒ぎになる艦内に、状況が伝達されました。
『この先、ガトゥン湖が濃霧のため視界不良となった。航行管制より運航停止の指示があったため、現地点で仮泊・天候回復を待つ』

かなり珍しいことに、年に数回濃霧が発生してパナマ運河の航行が止まることがあるそうです。

この時、ちょうど濃霧が発生して運航停止になったとのこと。

先行した艦はそのままパナマ運河を抜けたと連絡が入り、さてどうしよう・・・
『先行艦はそのまま、次の寄港地に向けて航行!「かしま」はパナマ運河通峡後、全速力で先行艦に追いつけ!』
練習艦隊司令官からの判断、命令が出されました。

「かしま」はペドロミゲル閘門の出口にある仮桟橋に横付けして、一晩過ごすことに。
(4)水が足りね〜!!真水が無いんじゃあ〜〜!!!

パナマ運河に一晩閉じ込められるという事態になって、機関長が艦橋に慌てて登場しました。

『水が足りません!真水管制の発令をお願いします!』

船舶には航行中に海水を利用した、造水装置というものがあります。

「かしま」にも造水装置があり、練習艦隊の同行艦に供給できる大容量の装置があります。

しかし、海水から水を作るため淡水のパナマ運河内では作動させないのが普通です。
(淡水を造水装置に通すと故障の原因になるため)

図4 海水を使用する船舶用造水装置
kizi6-7 4.png
引用URL:http://astamuse.com/ja/drawing/JP/2008/000/636/A/000009.png

パナマ運河通峡前に十分満タンにしていた真水ですが、予想以上に時間を費やしたためです。

まさかの事態になりました。

結局、パナマ運河通峡完了まで真水管制となり、入浴や食事に影響が・・・
(入浴はシャワーのみ、翌日の朝食は温めた缶メシに・・・)
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(5)ひどい目にあった!

翌日、天候が回復してパナマ運河を航行してようやくカリブ海側に抜けることができました。

夜にはようやく真水管制も解除となり、通常の状態になりました。

「まさか『かしま』で真水管制をやることになるとは思わなかった」

「かしま」艦長のため息交じりのコメントがありました。

ホントにえらい目に合った状態でした。

そういや先行艦はどこいった〜!!レーダー探知圏外じゃ〜!

とりあえず全速力で次の寄港地に向かえ〜!
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2020年02月12日

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