(2018年投稿記事です。)
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いきなり、ジョークのような話として、補給艦ましゅう型の話です。
船体設計には、マシュー関数が使われています。
かといって、補給艦おうみにオウミ関数があるわけではありません。
そんな、変態設計艦にかかわる面白話をご紹介!
(前回記事):『 軍事技術で最近変な形状の軍艦が増えたね〜? 』
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補給艦ましゅうの建造時に、ちょっとしたジョークめいた話が部内で話題となりました。
『ましゅうにマシュー関数を使ったよ!』
図1 補給艦『ましゅう』
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/formal/gallery/ships/aoe/masyuu/img/425_01l.jpg
ちなみに、こちらのマシュではありません!
図2 『ましゅう』違い
引用URL:https://blog-imgs-110.fc2.com/h/a/s/hassin555/FGO190.png
1.1 マシュー関数について
マシュー関数は、ましゅう型補給艦を設計するときに作られた計算式ではありません。
以前から存在していた特殊関数の一つです。
とりあえずなんだか難しい関数を使って、船体設計で推進効率上昇のために使われました。
難しい関数で、聞いてもよくわからん関数です。
1.2 艦尾の設計が変化した!
マシュー関数を適用したことにより、補給艦『ましゅう』の推進効率が従来設計より良くなりました。
具体的な成果として、艦尾の形状が変化したことです。
図3 艦尾の違い(とわだとましゅう)
引用URL:http://img-cdn.jg.jugem.jp/0cf/2393712/20161013_795255.jpg
http://jmsdf.info/imgs/jmsdf_07253.jpg
ましゅう型のほうがより艦尾の丸みが大きくなりました。
マシュー関数を用いた設計により、従来では大型化する機関(エンジン)出力を低減しながら、より速度が出るようになりました。
ジョークのような、本当の艦船設計でのお話です。
なお、補給艦おうみでは『オウミ関数』なんていうものはありません!
(当時の艦船主任設計官が力説していました・・・)
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艦船の設計といえば、護衛艦ひゅうが(16DDH)が危うく変態設計艦となる危険がありました。
一般に公表される概要図は、海幕や防衛省の審査を通過した基本設計図が公表されます。
公表前までに、海上幕僚幹部・開発専任部隊・技術研究本部(現:防衛装備庁)などで、検討が行われます。
実は、現職時代に16DDHの公表前の比較検討図を見たことがありますがトンデモ設計の検討図がありました。
記憶を頼りに、その時見た検討図(ラフ案)を再現してみました。
図4 検討されていた16DDHの一案(画像を加工してあります)
はっきり言いましょう。
『艦首に76mm速射砲を搭載した案があった!』
最初見たときは仰天しました!
『護衛艦に大砲がないのはおかしいだろ!』
という意見から、一案として76mm速射砲搭載案があったのです!
結果的に『これはないよな〜』と、検討会議で没となりました。
ただ、イタリア海軍空母『カヴール』のような例もあるので、悪いわけではないです。
(艦首に76mm砲を搭載している)
図5 イタリア海軍『カヴール』
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/C-qe537UIAAGHsq.jpg
もし実現していたら、今頃どうなってていただろうなあ・・・(汗)
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感想(0件)
艦船設計の技術は少しずつ進化して、いろいろな技術や流体力学・ステルス化・赤外線対策などを考慮して行われます。
そのため、革新的要素を取り入れると変態設計となる場合も・・・(汗)
海上保安庁の新型巡視船では、煙突がなくなったりしてます。
(船腹に排気口が付いている)
あきづき型護衛艦から付くようになったスターンフラップなど、とりあえずつけてみたというのもあります。
(スターンフラップ:艦尾に航空機のフラップのような羽をつける手法で造波抵抗の抑制に効果が出ているが、いまだ原理が解明されていない)
これからも、変な船が出てくることがありますよ〜!
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