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2023年06月30日

モロジー二のはみだしは痩せ馬対策かな?【軍事技術】

『よく見るとはみ出している部分があるね!』
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2023年6月にイタリア海軍哨戒艦フランチェスコ・モロジーニが横須賀に寄港しました。

哨戒艦だけど7000トン越えという、巨大艦となっています。

図1 哨戒艦フランチェスコ・モロジーニ
図1 哨戒艦.jpg
引用URL:https://twitter.com/jmsdf_yrh/status/1671753096907874304/photo/2

その中で、艦橋上部構造にナゾのはみだし部分が見つかる面白い展開になります。

イタリア海軍の建造技術はいかに?
(前回記事):『 【海上自衛隊】艦これついに艦船呼んじゃったよすげえなあ!
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(1)艦橋上部にナゾのでっぱり!?

イタリア海軍の哨戒艦が日本に寄港して、いろんな発見がありました。

図2 後ろ姿
図2 後ろ姿.jpg
引用URL:https://twitter.com/jmsdf_yrh/status/1671753096907874304/photo/3

日本では初登場のOTOメララ76mmSovraponteも見えています。

1.1 艦橋上部にナゾのでっぱりが?!

そんな中で、日本に寄港したからこそ近くで写真撮影できたから判明したことがあります。

図3 艦橋上部の拡大写真
図3 拡大写真.jpg
引用URL:https://twitter.com/jmsdf_yrh/status/1671753096907874304/photo/2

なぜか艦橋上部に、一部不思議なでっぱりがあるとの指摘が出てきました。

一見すると単なる施工ミスのようにも見えますが、そんな単純ミスをするかな?

イタリアのレベルの高い冶金工学が、簡単なミスをするとは思えません。

1.2 1番艦進水時には見られない部分

イタリアの長距離警備艦(PPA)という、フリゲートと哨戒艦を融合したような軍艦は今後の流行となるかもしれません。

図4 図解
図4 図解.jpg
引用URL:https://twitter.com/D__Mitch/status/1435167863510376451/photo/1

パオロ・タオン・ディ・レベル型として就役した、フランチェスコ・モロジーニは哨戒艦という位置づけですが今後の改装でフリゲートのような重武装になります。

そんな新型艦の1番艦の進水式の写真を見つけました。

図5 進水式
図5 進水式.jpg
引用URL:https://www.seaforces.org/marint/Italian-Navy/Patrol-Vessel/P-430_DAT/P-430-ITS-Paolo-Thaon-di-Revel-002.jpg

1番艦の進水式の時には、でっぱりが見受けられません。

なおかつ、しっかりとした艦橋からの切れ目が見えています。

そこで引っかかったのが、PPAパオロ・タオン・ディ・レベルが2022年に就役後すぐに中東に派遣されたことです。

図6 派遣写真
図6 派遣写真.jpg
引用URL:https://www.seaforces.org/marint/Italian-Navy/Patrol-Vessel/P-430_DAT/P-430-ITS-Paolo-Thaon-di-Revel-024.jpg

2022年8月に撮影された写真ですが、右舷の艦橋上部にヤバいくらいの痩せ馬が走っています。

1.3 中東の日光でヤバい痩せ馬が!

新造艦であっても、中東アラビア海のような強烈な日光を浴びると鉄板にゆがみが発生します。

図7 痩せ馬
図7 痩せ馬.jpg
引用URL:http://blog-imgs-49.fc2.com/a/s/a/asahikawa1972/_99002014110001.jpg

本来なら、建造時の技術的加工技術の未熟さであばら骨のように鉄板が歪むのを「痩せ馬」と造船の世界では呼んでいます。

おそらくPPAも設計当初は、しっかりと計算されて建造されたのでしょうが中東の直射日光が外板を歪めた可能性があります。

そのため、2番艦については急遽外板の溶接位置を変更したものと思われます。

だからモロジーニも、変なでっぱりが出来てしまった可能性があるといえます。
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(2)Xバンドレーダーの重量が重い?

今回艦橋上部に変なでっぱりが出来た理由として、装備するレーダーが予想より重い可能性があります。

図8 レーダー部分
図8 レーダー装備位置.jpg
引用URL:https://electronics.leonardo.com/o/adaptive-media/image/22483417/w_960/Scalable%20architecture_new.jpg

その重量分散のため、やむなく溶接位置を変更したのかもしれません。

2.1 FCS-3でも苦労した重量軽減

FCS-3を装備した、ひゅうが型護衛艦以降の艦は艦橋構造物を強化して重量のあるレーダーを搭載しています。

図9 FCS-3
図9 FCS-3.jpg
引用wiki

すでにCバンドレーダーでかなりの重量となっていたため、Xバンドレーダーは重量軽減のため小さくせざるを得ませんでした。

レオナルド社のKRONOS DUAL BANDレーダーについては、レーダー素子面積を同じ大きさで2つ搭載しています。

そのため、予想以上に艦橋構造物の溶接部に負荷がかかっていいる可能性があるかもしれません。

2022年3月に1番艦が就役してから、修正の必要ありとして急遽外板の張替えが行われた可能性もあるといえます。
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(3)RCS低減用の工夫かも?

また別の見方をすれば、RCS低減のため溶接肉盛り部分を少なくするための工夫がされたかもしれません。

図10 RCS
図10 RCS.png
引用wiki

ステルス性を追求するため、あえて溶接部分をずらしている可能性があります。

3.1 溶接部の肉盛り部分はRCS増大の要因

戦闘機では有名になったステルス性は、軍艦でも取り入れられています。
(関連記事):『 【ロシア】ソ連感の無い軍艦なんてただのロシア軍艦だ!

ここで問題になるのが、構造物の溶接跡の処理です。

護衛艦でも、構造物をよく見ると溶接の跡が残っていることがあります。

ここで問題になるのが、多層構造物の肉盛溶接を行った場合です。

図11 肉盛り溶接
図11 肉盛り溶接.jpg
引用URL:http://www.k-kamei.co.jp/wp-content/uploads/2019/06/2af0d16de804e2fb9256b5053d7fd8bf.jpg

たかが溶接されど溶接であり、肉盛溶接の後には丸みを帯びた部分が残ります。

3.2 丸いものはRCS増大の要因になる

ほんのわずかな溶接の肉盛部分の丸みであっても、RCSには影響が出てきます。

意外と、球体はRCSが高くレーダー反射を起こしやすいところがあります。
(RCS計測を行ったときに、肉盛りの有無で数値に違いがあった)

図12 球体RCS
図12 球体RCS.jpg
引用wiki

イタリアの造船所は、この肉盛りが残ることを嫌って溶接位置をずらした可能性もあるでしょう。

かなり深いわけがありそうです。

3.3 真相はいかに?

今回のモロジーニの寄港を機に判明した、イタリア艦の溶接の謎について
?@痩せ馬を削るため溶接位置を変えた?
?Aレーダー重量を分散するために溶接位置をずらした?
?BRCS分散のため、わざと溶接肉盛りを減らす措置?


ということが考えられます。

さあ真相はいかに?!
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posted by sstd7628 at 13:31| Comment(6) | TrackBack(0) | 軍事技術

2023年06月14日

艦これついに艦船呼んじゃったよすげえなあ!【海上自衛隊】

『艦これの影響力はやっぱすげえなあ?!』
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2023年6月10日に、いつも見ていただいているROKETTOさまから艦これコラボの情報をいただきました。

海自にて艦船を派出する調整活動をした身としては、ホントにすごいことだと思います。

艦艇1隻を外部のイベント協力で派出することは、よほどの説得力がないとできません。

主催団体の尽力と地域の理解のすごさに、素直に脱帽です。
(前回記事):『 【海上自衛隊】いなづま修理が数年がかりになる理由について!
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(1)艦これやっぱすげえなあ!

2023年6月9日と10日に実施された艦これ佐世保コラボイベントが実施されました。

図1 ミサイル艇しらたか
図1 ミサイル艇しらたか.jpg
引用URL:https://twitter.com/sasebokanko/status/1667696893739307008/photo/2

佐世保地方隊のミサイル艇「しらたか」が、イベント会場に横付けされました。

1.1 すげえなあ!ついに艦艇派出まで来たか!

艦これについては、リリース当初からいろいろ話題になりました。

海上自衛隊にも深く静かに浸透していき、ついにはイベントでコラボするほどです。

図2 コラボイベント
図2 コラボポスター.jpg
引用URL:https://twitter.com/JMSDF_mrh/status/1292596520001449990/photo/1

佐世保でのイベントは10周年ということで、音楽隊と共にミサイル艇まで登場しました。

ひとえにファンの支持と共に、地域との共存をしてきたからこそ可能になったといえます。

1.2 艦艇航空機派出は簡単にはできない!

ここで、イベントへの艦艇や航空機装備の広報派出なんて簡単にできそう?と思っている方もいるかと思います。

図3 ニコニコ超会議10式戦車
図3 10式戦車超会議.jpg
引用URL:https://twitter.com/JGSDF_pr/status/327924227304992768/photo/1

ニコニコ超会議に、陸海空自衛隊の装備品を持っていき展示するなど広報展示はよく行われます。

しかしながら、簡単に広報派遣が出来ないということを知って欲しいところです。

以前に、艦艇一般公開にこぎつけるまでの裏側を記事にしたことがあります。

(関連記事):『【 海上自衛隊】大乱闘!艦艇一般公開イベント開催の裏側では・・・?

このとき、艦艇を派出しての広報には2年前から準備が必要と書きました。

今回の艦これイベントの場合は、民間団体の主催イベントに艦艇を派遣しました。

どれだけ主催者団体が苦労して、海幕を説得したのか気になります。

1.3 提出された企画書を見てみてえ!

防衛省自衛隊が自分で企画した、広報活動でさえ運用調整で一苦労するものです。

ましてや、認知度の高い艦これイベントを主催する団体が説得するのは非常に苦労したでしょう。

図4 舞鶴地方隊Twitterアイコン
図4 舞鶴地方隊.jpg
引用URL:https://twitter.com/JMSDF_mrh/status/1659121656080773121/photo/1

舞鶴地方隊のTwitterアイコンは、密かに侵食されています。

ドンだけ艦これの影響力が浸透しているのか、よくわかる構図です。

今回の佐世保コラボイベントの企画書は、ホントに説得力のある物だったのでしょう。

出来れば海幕に提出された、企画書を読んでみたいものです。
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(2)厳格なルールのなかで広報は実施される!

自衛隊の広報企画は、何でもかんでも行われるという物ではありません。

図5 亡国のイージス
図5 亡国のイージス.jpg
引用URL:https://mihocinema.com/wp-content/uploads/2015/03/boukokuno-aegis.jpg

かつて映画「亡国のイージス」も、一度は防衛省が協力拒否する寸前でした。

2.1 広報活動は関連法規で規定がある!

あまり知られていませんが、防衛省自衛隊が広報活動やTV映画などでの協力については関連法規があります。

『防衛省の広報活動に関する訓令』(防衛庁訓令第36号)
という物があります。
防衛に対する日本国民及び外国人の認識と理解を深め防衛施策に対する信頼と協力を得るため、
防衛の実態を正しく部内及び部外に伝え、防衛省設置法(昭和29年法律第164号)第4条
第1項第17号に規定する防衛に関する知識の普及及び宣伝に関する任務を遂行する活動

この目的に沿うように、防衛に対する認識と理解を深めることができるなら協力をしてきました。

さらに、海上自衛隊に関していえば自主的広報活動と協力的広報活動に分かれます。

図6 護衛艦「いずも」公開
図6 護衛艦いずも公開.jpg
引用URL:https://twitter.com/JMSDF_PAO/status/1180704721603944450/photo/1

艦艇一般公開については、自主的広報活動に分類されるものです。
(自衛艦隊から割り振りされるけど自主的とはこれ如何に?)

対してTV映画等の制作や部外イベントへの協力は、「協力的広報活動」になります。

2.2 協力的広報活動はKENZENなものだけ!

協力的広報活動の時は、4項目に照らし合わせて該当する場合のみ協力できます。
・広報上効果がある場合
内容が健全妥当である場合(ココ重要!)
・海上自衛隊の協力を得なければ製作が不可能又は困難である場合
・教育訓練をかねて実施できる場合


え〜、艦これの場合は 「内容が健全妥当である場合」
について疑問符が付きますが(汗)?

特に大破のイラストが問題になります。

艦これがリリースされた時、海自があんまり協力じゃなかった理由は「内容が健全妥当」か揉めてました。

このままだったら海自はイベント協力をしなかったでしょう。
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(3)地域に受け入れられたことが大きい!

海上自衛隊が、艦これイベントに協力的になったのは地域社会と共存したイベントになったことです。

図7 地域イベント
図7 地域イベント.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/FyJT-hUaYAEKLC5.jpg:medium

これだけ地域に貢献するイベントなら、広報の機会だと考えるでしょう。

3.1 36万円の係留料を払う価値はある。

佐世保のイベントには、民間岸壁にミサイル艇が係留されました。

ミサイル艇(200トン)が民間岸壁に係留すると、長崎港だと約36万円を海自から長崎市に支払うことになります。
(海自艦艇が民間港に入港すると、係留料が必要です。在日米軍艦艇は免除になってます。)

海自にとっては、約36万円の係留料を支払ってでも広報価値があると判断できるイベントになったといえます。
(関連記事):『 【面白話】海上自衛隊とカレーにまつわるお話

まあいつも海自広報が乱心しており、通常営業かもしれません。

3.2 説得したイベント実行委員会すげえ!

海幕と共に佐世保地方総監部にも、イベント協力について説明と説得をしなくてはいけません。

図8 ミサイル艇
図8 ミサイル艇.jpg
引用URL:https://twitter.com/jmsdf_srh/status/1377455180883451907/photo/2

佐世保総監にしてみれば、貴重な実働兵力なのに海峡監視任務で忙しい状況です。

ミサイル艇も、普段の運用は自衛艦隊が行っており簡単に出せるものではありません。

それでも地域活性化のために必要として、佐世保音楽隊も共に派出してくれました。

ホントに説得した熱意がスゴイと思います!
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