【登山の基礎知識】失敗しない登山の着こなし術



登山を始めるとき、靴やバッグなどは何となくイメージできますが、
イザ揃えるとなると一番服装で悩みませんか?


専門のウェアで揃えなきゃ←代用品はあるの?
必要な服装って何だろう?

なんていう疑問に対して、今回選ぶポイントと着こなしについてお答えします。

もくじ
?@大事なのはデザインやスタイルではない
?Aレイヤードという技を習得しよう
1.レイヤードに必要なウェアとは
2.ウェアの役割
3.基本レイヤードテクニック
?Dまとめ

?@大事なのはデザインやスタイルではない

登山ウェアを選ぶ際、デザインやスタイルも必要な項目ですが、
優先順位では下位になります。
では何が上位かというと、それは
素材
です。
優れたデザインでも、登山の環境下に適していない素材ではリスクが高く、状況によっては命の危険もあります。
ですので、どんな素材で作られているのか?をしっかり吟味しましょう。

登山ウェアでおススメの素材は
1.化繊(ナイロン、ポリエステル)
2.羊毛(ウール)
3.麻(ヘンプ)
です。
選定理由は、
1.濡れない、または濡れてもすぐ乾く
2.冷えない
3.丈夫
です。

では、逆に避けたい素材は
1.コットン(木綿)
2.再生繊維(キュプラ、レーヨン)
です。
理由は、
1.吸水に優れるが、体温で乾かない
2.重い
3.肌触りは良いが、堅牢性が低い
です。

登山ウェアの求められるは、」素材を使っていることです。

コットン(木綿)は肌触りよく、安価なので身の回りの衣服によく使われています。
ワイシャツ、Tシャツ、ジーンズ、綿パン、下着など
しかし、どれも汗や雨などで濡れてしまったら当分は乾きません。( 特に体温では )

濡れた衣服を着用しているとどうなるか。
それは、 体温が奪われる  です。
人は体温が奪われると、回復しようと体内から熱を発します。
体内から熱を生み出すためには、かなりのカロリーが消費されます。
そのため、じわじわと疲労していきます。
その間カロリー摂取ができず、体表面の温度が上がらい状態が続くと
低体温症を発症します。
低体温症は、寒い冬だけではなく、登山では夏山でも遭難時に発症する事例があります。

したがって、登山中は
出来る限り体を濡らさない
濡れてもすぐに乾くようにする
そして、体を冷やさない

ことが肝要です。そのための備えとして、着用するウェアの素材は大事なのです。

?Aレイヤードという技を習得しよう

前出しましたが、登山中は
出来る限り体を濡らさない
濡れてもすぐに乾くようにする
そして、体を冷やさない

ことが肝要です。
このために、素材選びは重要ですがそれだけでは不十分です。
その素材を活かすためにレイヤードという技を習得しましょう。

レイヤードとは 「重ね着する」 です。
高度差のある登山では、出発時と登頂時、下山時では気温の変化が大きくなります。
計算上では、 標高100m上昇すると0.6℃下がります
つまり地上と1000m差があれば、山頂の気温は6℃低いのです。
この気温差と運動負荷による発汗のコントロールすることがレイヤードのコツです。

1.レイヤードに必要なウェアとは

登山に必要なウェアは身体の近くから順に
アンダーウェア
ファーストレイヤー
ミドルレイヤー
インシュレーション
アウターシェル

の5種類です。これらを状に応じて組み合わせてレイヤードします。
ちなみにボトムスは、
アンダーウェア
ミドルレイヤー
インシュレーション
アウターシェルパンツ
になります。

2.それぞれのウェアの役割

・アンダーウェア
下着です。肌に密着するウェアですので、吸汗速乾機能がマストです。
登山計画においては緊急用を準備します。
※おススメアンダーウェアは別の記事で紹介します。
・ファーストレイヤー
Tシャツ類です。半袖、長袖は状況や個人の好みで選択します。
これも可能な限り吸汗速乾機能が求められます。
・ミドルレイヤー
山シャツやライトシェルジャケットやソフトシェルジャケットなどです。必要に応じて着用します。
・インシュレーション
防寒着です。基本的に中綿の入ったジャケットです。ダウンジャケットだ代表的ですが、フリースジャケットも含まれます。
・アウターシェル
一番外側に着用するウェアです。防水、防風機能があり、摩擦などに強く、外気温や雨や雪による浸水から登山者を守ります。

3.基本レイヤードテクニック

まずは、夏山で暑いからと言ってTシャツ1枚で登るのは極力避けましょう。
吸汗速乾機能があるといっても、吸汗の限界はすぐに来てしまいます。
出来るだけアンダーウェアを着用しましょう。← これメッチャ大事!

●スタート時
冬季や降雨でなければ、可能ならアンダー+ファーストで十分です。
なぜなら、登り始めればすぐに暑くなるからです。
どうしても寒いという人は、ミドルをレイヤーしてスタートします。
額や頭部にじんわり汗を感じたら即脱ぎましょう。汗が流れてからでは遅いです。
●登坂時
運動負荷があるので、ほとんどアンダー+ファーストです。
汗が酷い場合、おススメ素材のファーストの上からタオルを抑えるだけでかなり汗は処理できます。
それ以上なら、着替えを用意して適時着替えましょう。濡れたまま放置は厳禁!!
●登頂時
運動負荷がゼロになり、稜線から山頂までは風があるのでミドルまたはアウターシェルを羽織ります。
また、登頂直下で食事休憩とることが多いので、汗冷えしないよに羽織る場合もあります。
秋冬などの低温の場合は、インシュレーションを羽織ることもあります。
●下山時
下山時は心肺機能的な負担が軽減されるので、発汗はかなり抑えられます。
暑さを感じるまでは、ミドル等を羽織っていても問題はありません。

レイヤードは、汗対策とそれに伴う低体温対策なので、こまめに着たり脱いだりしましょう。
タオルを持っていれば、頭や首周りは拭けますが、背中や脇など最も発汗する部位は登山中は拭けません。
また、ミドルレイヤーは万が一のためとりあえず携帯しましょう。
※レインウェアは必携です。

?Bまとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。

個人的なお話ですが、私はかなりの汗かきなので、晴天の夏山では上半身の汗が流れを落ち、トレッキングパンツのウェスト周りと下着のパンツは汗でぐっしょりになることがあります。
でも、速乾性のある素材ウェアは、その上からタオルを押し付けるだけで、体温で乾いてきます。
そして寒さを感じたら羽織ります。
これも最初からできたわけでなく、仲間や先輩たちのアドバイスや実体験からの工夫で今は比較的快適な登山が楽しめています。

別の記事ではそれぞれのオススメにつて解説しています。
ご興味があれば、そちらものぞいてみてください。

今回の解説が皆さんのお役に立てれば幸いです。
それでは、安全安心装備でクライムオーーーーン



posted by yamwataritabi at 14:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 登山
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登山歴は20年余り。スタイルは基本ボッチ登山です。 無雪期は、低山ハイクからテント泊縦走まで、雪山は日帰りハイクとテレマークでのBCスキーを楽しんでます。
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2024年04月01日

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