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2020年01月15日

再帰代名詞の格変化(正月十二日)




 これは、動詞の主語と代名詞の指すものが一致する場合に使うもので、必要なときには「自分」と訳すが、訳す必要のない場合も多いものである。動詞の中には、「zeptat se(質問する)」のように、この再帰代名詞の4格短形の「se」がないと使えないものもあるし、「p?ekvapit(驚かす)」のように「se」を付けることで他動詞が自動詞化するものもある。3格短形の「si」を付けると意味が変わるものとしては、「p?j?it(貸す)」が、「p?j?it si(借りる)」になるというものがある。

 格変化は、二人称単数の人称代名詞「ty」とほぼ同じなので、覚えるのはさほど難しくない。


 2 sebe
 3 sob? / si
 4 sebe / se
 5 ナシ
 6 sob?
 7 sebou

 違うのは、1格と5格にあたる形がないことと、2格に短形が存在しないことだけである。

 難しいのは、実際に話したり書いたりするときに正しく使用することである。いや、使わなければならないことに気づくのも最初は結構大変である。例えば、主語が私である文中に、「私に」や「私を」が出てきた場合には、人称代名詞「já」の格変化形ではなく、再帰代名詞を使わなければならないのだが、これが問題なくできるようになるまでかなりの時間がかかった。できるようになってからも、特に文が長くなってくるとしばしば「já」の格変化形を使ってしまって間違いを指摘されることがある。

 間違いの例を挙げると、
  Mluvím o mn?.
  Mluvíš o tob?.
というのは、どちらも間違いで、主語と後に出てくる人称代名詞が一致しているので、「o sob?(自分について)」という形を使わなければならない。
 三人称の場合は例外で、「Mluví o sob?」と「Mluví o n?m」はどちらも使えるが、前者が「あの人は自分について話している」という意味になるのに対して、後者は「あの人は(別の)あの人について話している」という意味になって、意味が変わってしまうのである。

 この再帰代名詞を、普段から問題なく使えるようになると、チェコ語も一人前だと言いたくなるほど厄介で、わかっていても間違えることの多いものである。特に文が長くなってくると、動詞の主語が何だったか意識が薄れてついつい普通の人称代名詞を使ってしまう。一人称単数の「já」が主語のときはできるようになっても、二人称、三人称、それに複数はなかなかできるようにならない。

 日曜日の記事なので、短めで終わろう。次は再帰代名詞の覚えておいた方がいい具体的な使い方と、解釈の仕方をつらつら書いてみようか。来週末の記事になるかな。とりあえず、毎週一回チェコ語関係について書くというのを継続しようと思う。
2020年1月13日23時。










タグ: 代名詞 格変化
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