今年の冬の特徴は、暖かいことだけではなく、雨が多いのも例年とは違っている。多いとは言ってもチェコのレベルにおいてなので、一日中強い雨が降り続く日本の雨天のようなことはないけど、夜中から朝にかけて結構強い雨が降って、仕事に出る時間帯まで雨が残っていることも多いし、夜職場を出ると道路がぬれていて、小雨がぱらついていることも多い。
降水量ということで考えれば、例年は雪という形でふっているものが、雨になっているだけと考えてもいいかもしれない。ただここ二、三年はその雪さえも少なくて、夏場に水不足や、地下水の水位の低下が問題になっていた。これを地球温暖化などという便利な言葉で片付けるような思考停止はしたくないものである。地球の歴史上では特に珍しくもない気候変動であって、その原因の一つとしていわゆる「温室効果ガスによる地球温暖化」というものが考えられているのだが、証明はされていない。
気候変動というものが単一の原因で起こるなんてことはありえないので、EU主導の炭酸ガスの排出を減らす運動がうまく行ったとしても、温暖化を含めた気候変動が停まるとは思えない。そんな結果が出た後の、自称科学者を含む関係者が「対策の開始が遅すぎた」という言い訳をするのまで目に見えるような気がしてうんざりする。
話を戻そう。気になるのは今年雨が多いことが、水不足の解消、地下水の水位の回復にどれだけ貢献するのかということである。少しずつ溶けて地下にしみこんでいくという意味では雪が地面に積もっていた方がいいのではないかという気もする。その反面、積もり積もった雪が一度に解けて、川に押し寄せ洪水を起す心配はないから安心ではある。雨が多いとは言っても、日本的な感覚からいうとたいした量の雨ではないのだけどね。
そして、以前もプシェロフに行ったときに書いたけれども、今年は例年に増して風の強い日が多い。数年前にもキリルとか名付けられた大型の低気圧のせいで暴風が吹き荒れて大変なことになってことがあるが、今年はそのキリルに匹敵するのが一回、それよりは小さいけどかなり大きなのが二、三回チェコまで大風を届けた。
北大西洋で発生した低気圧がイギリスを越えて、勢力を保ったままフランスやオランダの海岸沿いに北上して北海のほうに抜けるときに、雨は降らなくても強い風がチェコをも襲うことがあるようなのである。これを日本語で何と言おうかと考えるのだけどうまい言葉が思いつかない。とまれ山地だけではなく平地でも突風が吹き荒れ、あちこちで被害が出ている。
特に多いのは、山林の木が倒れるという問題だが、それが鉄道の路線の近くだと線路をふさいだり、電線に触れて通電を疎外したりするという問題も起こるので、被害は大きくなる。以前に比べると格段に遅れることの少なくなったチェコの鉄道も、今月は風のせいであちこちで遅れを発生させていた。ドイツでもやっているという理由で、問題なく走れている路線で予防的に運行を止めていたのには、悪い意味でのドイツ化を感じてうんざりさせられたけど。いい意味でのドイツ化なんてないか。
突風でどこぞの屋根が飛ばされたというニュースは、毎年1回か2回は流れるものだが、今年はその回数が多いような気がする。寒くて雪が多くても雪の重さで屋根がつぶれたなんて事件が起こるし、チェコの冬ってのは、とにかく生きにくい季節なのである。昔のチェコの涼しい夏が一番過ごしやすかったなあ。またまた意味不明な文章になってしまった。
2020年2月27日10時30分。
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