チェコ政府も、中国の中国が世界を救うキャンペーンに協力するために、大金をはたいて中国から大量のマスクを輸入しているが、それを家庭に配るなんてことはしていない。マスクの行き先は、高性能の医療用は、直接コロナウイルス感染者を扱う病院と、検査のための検体の採取をする人とたちの元に送られ、普通の花粉症を避けるために使うようなマスクは、警察や軍、消防署などの国境で検問をはったり、市中警備を行ったりしている人たちに与えられている。
さすがにチェコテレビのニュースのアナウンサーや、政治家たちの多くは市販のマスクを使用していることが多いが、一般の人々は運よく手に入れられたという人たち以外は、自家製のマスクを着用している。政治家の中にもお手製のマスクを使用している人もいるし、サッカーチームなどではチームカラーのマスクを作成して関係者に配布しているところもある。政党カラーのマスクってのもあったなあ。
劇場が閉鎖されて演劇関係の仕事が消えた劇場の衣装担当の人たちが、設備を利用してマスクを作成して、中国からの輸入があっても足りない医療関係者や必要とする人たちに配布したなんて話もあるし、服飾企業が服の縫製を停止してマスクを作ったり、マスクを作るための布地を無料で配布しているなんて話もある。マスクがなければ作ればいいだろうということで、みんなで工夫しているのである。うちのもミシンがうまくいかないとブーたれながら何枚かマスクを縫い上げて、外出するときには利用している。
我々、一般の自宅に監禁された人間が外出するときにマスクの着用を求められているのは、マスクをつけた人が感染するのを防ぐためではない。チェコ政府、もしくは厚生省の説明によれば、市販のものも含めて、普通の布のマスクでは、感染を防ぐのには足りないが、感染者がマスクをしていれば、他の人を感染させるリスクをほぼなくせるらしい。よくわからんけど、布のマスクをウイルスは通り抜けるけど、感染者が出すウイルスを含んだ唾液などの飛まつは布に引っかかるから、結果として外に出るウイルスはほとんどなくなるなんてことを言っていた。
その意味では、特にマスクである必要はなく、マフラーやスカーフなどで口と鼻の周りを蓋ってあれば問題ないという。チェコのマスク令でも、マスクがない場合には、何かの布で口と鼻が隠れていれば問題ないことにされている。だから、ごみ捨てなどでちょっとしか外に出ないときには、マスクなんかしないでマフラーで顔を覆っている。眼鏡が曇るので眼鏡を外しているけど、これは普通のマスクでもそうだったかな。窮すれば通ずってことで、何でマスクマスクと大騒ぎをする人たちがいるのか全く理解できないのである。
日本で、マスクを各家庭になんて発想になるのは、日本社会で平等という概念が誤って受け入れられている証明なのだろう。何せ、噂によれば平等の美名のもとに運動会の徒競走さえ廃止して、みんなでお手手つないで一緒にゴールするなんて形にしてしまったらしいし。現時点で戦略物資になっているといってもいいマスクに関しては、みんなに配布するのではなく、本当に必要なところに必要なだけ提供するのが政治の仕事というものではないのか。チェコの政府ですら、自慢するほどうまく行っていないとはいえ、誰にでもなんてアホなことは考えずに、必要なところに優先的に送っている。
全国の学校を休校にしたのも、全国で平等にという意識が働いたのだろうか。田舎の小学生、中学生なんて、平日はほとんど家と学校を往復するだけの生活をしているんだし、高校生でも校区の外までわざわざ遊びに出かけるなんてことはできないんだから、少なくとも市町村内、校区内に感染者が出ていない学校は休校する必要なんかなかったのにさ。一律で休校にするから春休みが早く来たと考えてあちこち出歩くやつが出たり、家族で旅行に行くようなアホが出るのである。
平等主義といえば、今回は補助金をコロナウイルス騒ぎで収入が減った家庭限定でばら撒く方針のようだが、2008年のリーマンショックで景気が落ち込んだときには、全国民に一律で現金を配布したらしい。知らんかったぜという感想で済ませかけて、気づいた。国民のはずだけど俺そんな金もらったか? 平等平等といいながら、国外に住んでいる日本国民については除外しているんだよなあ。税金払ってないから、金くれなんていうつもりもないけどさ。
2020年4月4日10時。
https://onemocneni-aktualne.mzcr.cz/covid-19
https://www.krajpomaha.cz/
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