先週のロードレースのチェコ選手権で聞いた、選手二名が陽性になった時点でそのチームは出場停止処分にするというルールは、部分的に緩和、部分的に強化された。強化されたのは選手だけではなく、行動を共にするチームスタッフも対象になることで、緩和されたのは総数としての二名ではなく、直近七日間で二名ということになっている点である。
ニュースによれば、選手たちは毎日二回の検査を受けることが義務付けられているという。レースのためだとはいえ大変なことである。しかし考えてみれば、ロードレースの選手たちは、日頃からドーピング検査で非人道的な扱いに直面しているのである。この程度の検査なら特に抵抗もなく受け入れられるのだろう。それに検査の精度による偽陽性対策として、頻繁に検査することで本当の陽性と、間違いの陽性を分別しようとしているのかもしれない。
それで、室内アンテナはどうかと考えて電器店に出かけて話を聞いたら、利用してもせいぜい10チャンネルぐらいしか映らないから、高い金出して導入する意味はないと説明してくれた。売り上げ的にはそんな説明はしないほうがいいのだろうが、こういう説明をされると次に何か買うときに利用しようという気になる。
せっかくなので、同じ建物に入っている靴屋に寄って、割引で売っていたのを一足買って帰った。それがツール出場チームのスポンサーになっているCCCだったのは、ある程度意図的である。最近このポーランドの靴屋以外では靴を買っていないのも確かで、ツールがなくてもこの店で新しい靴を買っていたはずだけど、気分というものも大切である。CCCチームからはチェコ人選手も出場しているわけだしさ。
自宅に戻って、ネット上でツールの速報のページを開けてびっくり、提供がNTTになっていた。去年まで、データの収集テクノロジーを提供していたダイメンションデータをNTTが買収した結果らしいのだけど、この手の日本企業のグローバリゼーションの名のもとに、しばしば外国人経営者の判断で行われる外国企業の巨額買収は、国内市場の軽視と経営の不安定化につながるから、あんまりやってほしくないんだよね。
日本を軽視してないと言うなら、速報ページに日本語版を導入するぐらいのことはしてほしいものである。スポンサーの権限で日本人選手を獲得して、ごり押しでツールに出場させろなんてことは言わないからさ。そもそもそれが可能だとしてツールに出させられそうな日本選手というと、新城選手しかいないというのが日本のロードレース界の残念な現実なのだし。
チェコからは今年は二人の選手が出場している。NTTのロマン・クロイツィグルと、CCCのヤン・ヒルトである。先週のチェコ選手権の時点では、クイックステップのシュティバルも出場の可能性が高いというので期待していたのだけど……。ヒルトは初出場だし、クロイツィグルも今や大ベテランで総合上位というのは難しそうだから、期待はクロイツィグルのステージ優勝かなあ。スロバキアのサガンも応援していないわけじゃないけど、ゴールまでたどり着けさえすれば、サガンがポイント賞を獲得するのは規定路線である。
2020年8月30日16時。
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