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2021年03月27日

陰謀論に組みしてみよう(三月廿四日)





 中国に対して強硬な姿勢をとり始めていたアメリカのトランプ大統領の再選を阻止し、それに追随した安倍総理大臣を健康問題で辞任に追い込めたのだから、この大流行は中国にとって追い風だったのは間違いなかろう。ただ、流行当初の混乱振りを見ると、意図的にウイルスをもらしたようには見えない。もちろん、その疑いを消すために、あえて混乱しているふりをした可能性もあるけれども、生物兵器というには、今回のウイルスは性能が物足りない。
 敵性国家の国力を下げたいのであれば、犠牲者になるのは、高齢者ではなくて、若者にしなければならないはずだ。100年前のスペイン風邪は、2年目に入って変異が起こって、20代から30代の労働の中核をになう世代の犠牲が増えたなんて話も聞いたことがあるけれども、今回もそんな都合のいい変異が自然に起こるとは限らない。


 最初に思いつくのは、多分誰でも思いつくだろうけど、中国なりの高齢化対策の切り札だったのではないかということだ。感染させては困る高齢の要人にはワクチンを接種しておいて、排除したい人にはワクチンと称して別のものを注射することもできるし、その上で、ウイルスを広げることで、自然に高齢者の人口が減っていくように見える。誤算があるとすれば、若い人の犠牲も出てしまったことだろうか。病気を抱えている人の中に犠牲者が多かったのは、医療費削減の観点から、狙ったものであろう。

 そして、仮にウイルスの感染症の犠牲者をある程度制御できる技術があるとしたら、中国のウイルス開発がこんなところで終わるはずがない。現在、ウイグル人に対する人権侵害で、世界中から批判を、人権侵害の度合いに比べれば軽いものだけど、批判を受けている。国内の少数民族に対する人権侵害なんて、少数民族がいなくなれば成立しないものだ。それで中国が行っている政策の一つが、中国への同化政策、ウイグル人の中国人化政策である。ただそれがまたウイグルの民族性、文化を破壊するものとして批判されている。
 ならば、少数民族が感染しやく重症化し死に至りやすいウイルスの開発をしていたとしても不思議はない。たまたま反体制派の少数民族の居住地域で悪質な感染症が発生したなんて体裁を作れれば、憶測はされても正面から批判されることはなかろう。いや、反体制派がウイルスを開発したとして責任を押し付けることも、信じられるかどうかはともかくとして、可能になる。

 さらに、いや、これ以上の妄想はやめておこう。中国にそこまでのウイルス改変技術があるとは思いたくないし、ただ、中国という国は、一般の人々を数としてしか見てなかった共産主義国家の生き残りであり、歴史的に見れば、食糧不足のときには、人間の数を減らせばいいといわんばかりの対応を取る王朝もあったところである。自国民を犠牲にしながら、これぐらいの事はやりかねないような気もする。
2021年3月25日24時





夏の災厄 (角川文庫)











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