問題は9月を言うのに順序数詞を使うか、月の名称の「zá?í」を使うかなのだけど、「zá?í」では1格も2格も同じだから、10月1日にしよう。10月は「?íjen」だが、日付にすると、「1. 10.」は「prvního ?íjna」と読まれる。つまり日も月もどちらも2格にしなければならないのである。それに対して順序数詞を使うと、「prvního desátý」となり、日は2格だが、月は1格になるのである。
これは別々に説明されることが多く、どちらかを基準にしてもう一方を使おうとすると間違えることになるので注意が必要である。順序数詞を使った場合に月が1格になるのは、誤解と混乱を避けるためだろうと推測できる。月も2格にすると、例えば「dvacátého prvního」と言った場合に、単に21日を指すのか、1月20日を指すのか判然としなくなってしまう。その点、月の名称を使った場合には、勘違いが起こらないから2格でも問題ないのである。
と、これだけだと単に日付を表す場合に2格をとると思われるかもしれないが、その日付にこんなことが起こったと言う場合にも問題なく使える。普通の人が一番よく使うのは自分の生年月日を言うときだろうか。
・Narodil jsem se 28. 2. 1987.
1987年2月28日に生まれた。
この日付(年は除く)を数字を使わないで書くと、つまりは読むように書くと、次のようになる。
・Narodil jsem se dvacátého osmého druhý 1987.
・Narodil jsem se dvacátého osmého února 1987.
問題は年をどう読むかだが、これには二つの方法がある。一つは普通の数字と同じように読む方法で、2000年以降にも問題なく使える方法である。つまり、1987年は「tisíc dev?t set osmdesát sedm」とよみ、2018年は「dva tisíce osmnáct」と読むのである。
もう一つは、12世紀から20世紀にまで使われる方法で、前半の二桁と後半の二桁に分けて読む。1987年は「devatenáct set osmdesát sedm」となり、1192年は「jedenáct set devadesát dva」となる。ただし、11世紀の例えば1078年は「deset set sedmdesát osm」とはならず、「tisíc sedmdesát osm」となる。「set」は「sto(百)」の複数2格の形である。
この年の数字の前に「rok(年)」を2格で入れることもあって、すべてを数字を使わずに表記すると以下の通りである。
・Narodil jsem se dvacátého osmého února roku devatenáct
set osmdesát sedm.
日に関して2格で表すというのは、たまに出てくることがあって、昔、昔話っぽいもので、「或る日」という意味で、「jednoho dne」というのを読んだ記憶がある。それで、しばしば自分でも使ってみるのだけど、この場合には使わないと修正されることが多い。こういうのは母語話者は感覚で使っているので、学習者としてはあれこれ試して自分なりの規準を見つけるしかないのだが、現時点では使う機会が少ないこともあって、基準は発見できていない。
それからもう一つ、2格を使うものとしては、すでに挙げたけれども、年を、特に具体的な年号を示す場合がある。これは普通に使われる「v roce」と比べると、硬い書き言葉的な表現だと言うことなので、無理して覚える必要はないかもしれないが、「v roce 2018」と「roku 2018」は意味においては差がないことは知っておいたほうが良かろう。
ここで取り上げた時間を表す表現に加えるかどうか悩むのが、「〜間」を示す前置詞の「b?hem」である。「b?hem」の後に2格で時間を表す表現を置くことで、例えば、「b?hem roku」で「一年の間(に)」などと使える。まあこの手の表現を取り上げていくと切りがないので、時間を表す2格に関してはこれでおしまいということにする。
2018年9月2日11時45分。
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