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2019年07月26日
オロモウツで飲めるPIVO?Lホルバ(七月廿四日)
このシリーズを書いていることを忘れないように、ここらで一本まとめておく。フラデツの記事がまとまっていないからではない。
さて、PMSグループの掉尾を飾るのは、ハヌショビツェに工場のあるホルバである。イェセニーク山地の山間の小さな村で生産されているこのビールは、山のビールであることを売りにしていて、「ryzí pivo z hor(生粋の山育ちのビール)」というのをキャッチコピーにしている。ベスキディのラドホシュトの山頂に置かれた神の像から名前を取ったラデガストと並んで、山との関係の深いビールである。ちなみにラデガストのキャッチコピーは、「?ivot je ho?ký. Bohudík(人生は苦い。ありがたいことに)」で、CMでは、苦労して山に登って山頂の飲み屋でラデガストを飲んだ瞬間に使われるから、苦い人生は悪いことではなく、ラデガストが苦い=おいしいことを称揚しているのである。
ホルバのロゴは山の上からご来光がさしているさまを表したものだが、よく見ると上半分が旭日旗みたいになっているから、韓国には輸出できなさそうだなあ。韓国では、あるチェコのビール会社が進出して工場を立ち上げたけれども、あまりうまくいかず、工場を売却して撤退したという話も聞いたことがあるから、チェコのビールとは相性がよくないのかな。
ホルバの工場のあるハヌショビツェは、ビール工場と山以外には何もないところなのだが、数年前に、「ディーラ・ウ・ハヌショビツェ(ハヌショビツェの近くの穴)」という映画がヒットして大きく知名度を上げた。見ていないのでどんな話かは知らないのだけど、「とんでもない(strašný)」映画だったらしい。チェコの映画で、「とんでもない」と評価されるのは、「トルハーク」を筆頭に傑作であることが多いから、この映画もなかなかの出来なのだろう。
さて、オロモウツにおけるホルバだが、以前と比べると看板を見かけることが増えている。特に町の外辺をなしている住宅街の中にある小さな飲み屋に、ホルバを飲ませるところが増えている。この前も運動不足の解消のために、ラスツェの方からチェルノビールの方に歩いていたら、ハヌショビツカーという名前の飲み屋をはじめ何軒かホルバの店を見つけてしまった。ネット上に情報を上げているお店はほとんどないけど。
旧市街の中でホルバが飲める店というと、ホルニー広場からドラーパルに向かう通りにある キキリキ しか思いつかない。この鶏肉料理の専門店は、ネット上にあるのは料理のメニューだけで、飲み物のメニューはないのだけど、確かホルバの11度、シェラークという名前のビールが飲めたはずである。シェラークというのは、イェセニークの山の名前で、「ryzí pivo z hor」というコピーにふさわしい命名だといえる。
ホルバのHP で調べてみたら、もう一軒旧市街にホルバのお店が出てきた。意外や意外、ギネスを売り物にしているはずのアイリッシュ・パブでホルバが飲めるのである。別のアイリッシュ・パブでインド料理を出していたこともあるし、オロモウツのアイリッシュ・パブというのは謎めいた存在なのだ。
1テンプル・アイリッシュ・パブ
Adresa: Ostru?nická 27
Web: http://www.templepub.cz/
Piva: Holba premium 12°
Holba Šerák 11°
Holba polotmavá 11°
Holba Speciál 14°
Moritz Maisel 11°
※10度がないのが気になるけれども、安さには重きを置かないという店の方針だろうか。ホルバのビールだけで11度から14度まで4種類というのは、オロモウツでもここだけのはず。ズブルが飲めるお店に続いてモリツのビール発見である。
ギネスを売り物にしているとはいえ、一杯80コルナもするから、日本で飲むよりは安そうだけど、気軽にがぶがぶ飲むというわけにはいかないのだろう。ホルバなら一番高い14度でもギネスの半分の値段だから、こっちを飲む人も多そうである。最初の一杯だけギネスとかね。
Kudy: 市庁舎の天文時計の前に集合。一番近い角から、聖モリツ教会に向かう通りを左手に見ながら、上り坂になっているオストルジュニツカー通りに入る。真ん中を越えたあたりの通りの左側にあるのがこの店。あまり目立たないたたずまいなので、見逃さないように注意が必要かも。
旧市街の外のお店の代表としては例外的にネット上にビールの情報の上がっていたところを、挙げておく。
2Bistro my meal
Adresa: T?ída míru
Web: http://www.mymeal.cz/
Piva: Holba Keprník 12°
Holba Šerák 11°
Holba Kvasni?ák 11°
Litovel Gustav 13 °
※12度のケプルニークも、シェラークと同様イェセニークの山の名前。どちらもハヌショビツェからそれほど遠くないところにあるのかな。二つの山を比べると、度数の高いケプルニークのほうが標高も高い。これを当然と言うべきかどうか悩ましいところである。残念なのはシェラークが1300メートル台で、ケプルニークが1400メートル台の山であること。13度にシェラーク、14度にケプルニークだったら完璧だったのに。
11度のクバスニチャークは、他の会社でも同じような名前をつけているけれども、醸造後に熱処理を加えず酵母が生きたままの状態になっているビールだと思う。
Kudy: 旧市街から歩けない距離ではないけど、トラムに乗ってしまおう。ネジェジーン行きの2番か7番に乗って、ウ・コバールニの停留所で降りる。降りたらトムの進行方向に向かって通りの右側に渡って、旧市街のほうに少し戻ったところにあるのがこのビストロである。
次はロプコビッツ系かな。
2019年7月24日23時30分。
タグ: オロモウツ
2019年07月12日
オロモウツで飲めるPIVO?Kリトベル+ズブル(七月十日)
プシェロフのビールは、野牛を意味する「ズブル」をブランド名にしている。野牛はプシェロフの街のシンボルでもあるようで、最近改修されたプシェロフ市内を流れるベチバ川にかかる橋の上に野牛のブロンズ像が設置されている。野牛の力強いというイメージからか、ズブルが広告などで使うコピーは、「skute?ná síla」などと力や強さを強調するものが多かった。
広告は、特にオロモウツからプシェロフに向かう途中の道路脇の看板に見かけるのだけど、ビールは、スーパーの瓶ビールを除くとなかなか見かけない。リトベルのビールが最近飲める店が減ったのと違って、ズブルは昔から、オロモウツではあまり見かけなかった。チェコに来て一年目のできるだけたくさんの種類のビールを飲もうと考えてあちこち飲み歩いていたころは、駅の裏側のホリツェのほうまで足を伸ばしてやっと発見できたのだった。あのときは翌日二日酔いで苦しんだのだったか。毎日酔っ払っていたからあまり覚えていないのである。
現在のオロモウツの旧市街とその周辺で、ズブルの看板を探すと、ジシカ広場のトラムの停留所の近くにある。パラツキー大学の教育学部が入っている灰色の建物のトラム通りをはさんだ向かい側の建物に「W.I.P」というお店があってそこの入り口のところにズブルの看板が出ている。ただ、同時に同じグループのハヌショビツェのホルバの看板も出ていて、店の前の歩道の一部を使って設置されたザフラートカは、ホルバの広告で覆われているから、どちらかというとホルバが中心の店なのかもしれない。
ということで、セズナムの地図上で頑張って見つけ出したお店が「Bounty Rock Café」である。
1Bounty Rock Café
Adresa: Hálkova 2
Web: https://www.bountyrockcafe.cz/
Piva: Zubr Grand 11°
Litovel Premium 12°
Moritz Maiser 11°
※ズブルの11度だけではなく、リトベルの12度まで発見。三つ目は同じグループのホルバのビールではなく、モリツの11度。モリツがビールをよその飲み屋にも提供しているらしいというのは知っていたが、実際にモリツのビールが飲める飲み屋を見つけたのは初めてである。
Kudy: 駅の前に集合して、正面のトラムの停留所やバス停のある広場をまっすぐ突っ切って、コスモナウト通りに入る。道の左側を歩いていれば発見できるはずである。住所としてはハーレク通りになっているけど、入り口はコスモナウト通り側にある。
ところで、ズブルのHPを見ると、11度のグラント以外にもいろいろなビールを生産しているようである。オロモウツではほとんど飲めないので、ちょっと反則気味だけど、プシェロフのビール工場まで行ってしまおう。電車なら各駅停車でも20分ほどだし、駅からもそれほど離れているわけではない。ついでに工場見学をするというのも悪くない。
番外 レスタウラツェ・ピボバル
Adresa: Komenského 31, P?erov
Web: http://www.restaurace-pivovar.cz/
Piva: Zubr Gold 11°
Zubr Tmavý 10°
Zubr Kvasni?ák 12°
Zubr ?ezané
Zubr Grand 11°
※さすがは工場直営のレストランだけあって、ズブルのビールしか飲めない。工場で生産しているビールは、もう少し種類が多いはずなのだけど、全種類は出していないのかな。ちなみに柚子とライム風味という妙なビールも生産しているようである。
Kudy: プシェロフの駅を出たら正面の横断歩道をわたって右折する。続く三つの角をそれぞれ左折、といっても90度ではなく、120度ぐらいの角度で左に曲がる。三回目の左折で出た通りをまっすぐ歩いていって突き当たる大通りがコメンスキー通りで、ここは90度で左折する。しばらく歩いていると左手にビール工場の入り口が見えてくるはずである。その先の建物にこのレストランが入っている。
Pozor: 近いとは言っても電車を使うので、電車の時間に注意すること。終電は10時半、始発は4時過ぎである。
昔自転車を買って、自転車で行ってビール工場見学して帰ってこようと考えたときに、候補として考えていたのがこのプシェロフのビール工場である。自転車でプシェロフまで行くのは、坂がきついところがあるので、最初から不可能だったのだけど。仮にプシェロフまでたどりつけたとしても、帰りがひどいことになっていただろう。実行しなくてよかった。
2019年7月11日22時。
3.11グラム 純銀 アメリカ「 バッファロー 野牛 」1913年 レプリカ 銀貨 シルバー コイン 銀貨 1/10オンス .999 高純度 銀塊 カプセル クリアーケース付き |
2019年07月05日
オロモウツで飲めるPIVO?Jリトベル(七月三日)
オロモウツから一番近いところにあるビール工場(ミニ醸造所は除く)というと、北西のリトベルか、南東のプシェロフかということになる。どちらも距離にすれば20キロほどで、交通の便はプシェロフのほうが圧倒的にいいけど、格式としては「国王の」という形容詞を冠することを許されているリトベルほうが上。この二つに、同じオロモウツ地方は北部のハヌショビツェにあるビール工場が合わさって一つの会社となっている。会社名はPMSプシェロフなので、プシェロフが中心のようだが、規模としては三つとも同じぐらいじゃないかと踏んでいる。
かつては、オロモウツ市内でもリトベルの看板を頻繁に見かけた気がするのだが、最近はとんと見かけない。一か所見つけたお店も、バーか何かなのだけど、営業しているようには見えなかった。パラツキー大学の中央図書館になっているズブロイニツェに入っていたレストランで、リトベルのビールが飲めたので飲む機会は多かったのだが、今ではおしゃれなライブラリ・カフェとかいうのになっていて、ビールを飲みに行くような雰囲気ではない。
それから、旧市街からは外れるけど、フローラの展示会が行われるパビリオンAの上に入っていたレストランでリトベルを飲んだこともある。パビリオンの改装後もレストランはあるようで、ビールもリトベルのようなのだけど、最近しばしば近くを通るのだが営業しているのを見かけたことがない。ただ同じフローラの展示会場内にあるフォンターナは今でも営業していて、リトベルが飲める。ということで、ここが一つ目。二つ目は、サッカーのアンドル・スタジアムに入っているゴールである。
1フォンターナ
Adresa: Smetanovy sady
Web: https://www.restauracefontana.cz/
Piva: Litovel Moravan 11°
Litovel Maestro 10°
Litovel ?erný citrón 10°
※貴族の別邸風(印象にすぎないけれども)の建物の中に入ったレストランで提供されているのは一番上のモラバンだけ。下の二つは、夏期だけ建物の隣にオープンするザフラートカでしか飲めない。
マエストロは、特殊な形のジョッキで出てくるビールで、最初は上から下まで泡だらけで、合わば落ち着いてから飲むというタイプのビールで、登場したのは15年以上前のことになるだろうか。最初は物珍しさで人気を博していたけれども、その後あまり見かけなくなった。リトベルのビール工場を見学したときに試飲できたから生産が続いているのは知っていたんだけどね。
一番下のチェルニーは、黒ビールなんだけど、レモンの風味がついている。ジュースっぽい味であまり好みではないのだけど、リトベルでは普通の黒ビールは作っていないようなので、一応挙げておく。
Kudy: 待ち合わせはトラムの停留所のビースタビシュテが一番よさそうである。そこからフローラのメイン会場となるパビリオンAを背に町のほうに戻って、一つ目の角を左折、「スメタノビ・サディ」公園の真ん中を貫く大通りに入る。道なりに歩いて行くと通りの真ん中に噴水があって、右手に噴水(フォンターナ)から名前を取ったレストランの建物が見えてくる。ザフラートカはそのちょっと先である。
Pozor: レストランの建物の前にちょっとした開けた空間があって、東屋みたいなものが置かれている。音楽パビリオンという名前らしく、しばしば演奏が行われている。キリスト教関係者が、ぶちぶちと誰も聞いていない宗教的な演説をしていることもある。
2ゴール
Adresa: Legioná?ská
Web: http://www.restauracegol.eu/
Piva: Litovel Moravan 11°
Litovel Maestro 10°
Litovel Gustav 13 °
Budweiser Budvar 12°
※三つ目のグスタフはリトベルが作っているちょっと強めのビール。強いビールがなぜにグスタフかというと、リトベルに居を構えていたレスリング選手のグスタフ・フリシュテンスキーの名前からとられているのである。このフリシュテンスキーは、20世紀初頭のチェコスロバキア独立以前から、グレコローマンスタイルのレスリングで活躍し、すでに15歳のときにアマチュアのヨーロッパチャンピオンになり、その後プロに転向してアメリカでも試合を行い、プロでもヨーロッパチャンピオンになったらしい。リトベルのあたりで強さを象徴する人物というと、この人が真っ先に上がるようだ。
ブドバルも飲めるのは、ちょっと意外である。近くにNHホテルのレストランがあるのと関係しているのだろうか。
Kudy: NHホテルを出てスタジアムのほうに向かうと、すぐゴールにたどり着く。
Pozor: もう20年近くも前の話だが、この店に、いわゆるスキンヘッドの連中が集まっているなんて話を聞いたことがある。ただし、二、三年前に行ったときには、そんなの影も形もなかった。
このほかにリトベルのビールが飲める店としては、駅前の通りをコペチェクのほうに行ったところにあるセメノというホテル内のレストランや、ラスツェの野球場の近くにあるナ・パーテーム・メテ何かがある。ちなみに、「ナ・パーテーム・メテ」というのは、「五塁にて」という野球の塁にかけた冗談みたいな店名である。
2019年7月4日23時35分。
2019年07月02日
オロモウツで飲めるPIVO?Iブドバル(六月卅日)
チェコで、特にチェコのレストランや飲み屋でメニューに「Budweiser」と書かれているのを発見したからといって、アメリカのバドワイザーが飲めると思ってはいけない。アメリカのバドワイザーはチェコでは販売できない、販売するなら別の商標で販売しなければならないことになっているのである。そのいわれについては この記事 参照。
「Budweiser」というのは、チェスケー・ブデヨビツェのドイツ語名ブドバイス(Budweis)から作られた名詞で、プルゼニュのドイツ語名ピルゼン(Pilsen)から作られた「Pilsner(ドイツ語風にピルズネルと読むことが多い)」が、本来プルゼニュで生産されたビールを意味していたのと同様、ブデヨビツェで生産されたビールを表わすものだったのである。
現在のチェコ、もしくはEU内で「Budweiser」という名称のビールを販売する権利を持っているのは、チェスケー・ブデヨビツェのブドバル社だけである。この会社は、ビロード革命から三十年、90年代の国営企業の民営化から20年以上の時を経てなお、100パーセントの国営企業であり続けている。それは恐らくアメリカのバドワイザーとの商標の使用権をめぐる裁判が延々と続いているからであろう。
共産主義体制下のブデヨビツキー・ブドバル、もしくは「Budweiser(ブドバイゼル)」は、西ヨーロッパでも人気で、外貨を確実に稼げる数少ない商品の一つだったこともあって、生産量の大半がオーストリアなどの西側に輸出され、チェコスロバキア国内ではあまり飲めないビールだったらしい。現在でもその輸出が多いという傾向は残っていて、ブランドのイメージとしてはピルスナー・ウルクエルに次ぐのに、飲める店は圧倒的に少ない。
最近、ブドバルをどこで飲んだかと考えて、思い出したのが、NHホテルのレストランである。なかなか高級そうなホテルの、高そうなレストランだったのでピルスナーが出てくるものだと思っていたら、ブドバル、いやホテルのメニューだと「Budweiser」が出てきて驚いた。度数は書いてないけど、レジャークの12度だろう。
それからブドバルのHPでオロモウツで飲めるところを探してみたら、駅前のホテル、クラリオン・コングレスホテルだったかな、が出てきた。ただし、ホテル内のレストランではなくて、ホテルのサービスの一環で、ビール風呂、語呂が悪いからビール浴にしておこうか、があって、そこで使われているビールがブドバルのものらしい。サービスとしてはビールの代わりに牛乳を選ぶこともできるようだ。チェコだからビールを選ぶべきだし、どうせなら自前のビールを使っている聖バーツラフの醸造所のほうがいいとは思うけど。
それで、どこかブドバルが飲めるホテルのレストランではない普通の店はないかと探したら、旧市街にもテレジア門の近くの城壁の中に入っている「ラスプーチン」とかいう名前のミュージック・バーとか、いくつか「ホスポダ」ではなく、バーを名乗るお店が見つかったのだけど、はやりのフェイスブックを使っていて、どんなビールが飲めるかの情報がない。
改めてブドバルのHPで探して出てきたのか以下の二軒である。
?ブルース・ロック・カフェ
Adresa: Lazce
Web: https://bluesrockcafe.cz/
Piva: Budweiser Budvar 12°
Budweiser Budvar 10°
Pardál 11°
?ezané 10°
※ブドバルの説明は要らないとして、パルダールについては説明が必要であろう。10年ほど前にブドバルが投入した新しいブランドで、一時は盛んにテレビでコマーシャルを流していた。それによると、一般のビール好きが、開発に協力したというのだけど、本当かどうかはわからない。当初は瓶だけの廉価版ブドバルというイメージだったのだが、いつの間にか11度のレジャークが生でも飲めるようになっていた。これはこの新しいブランドが成功して定着した証拠だと考えてよさそうである。
Kudy: ホルニー広場の市庁舎の天文時計の前に集合する。一番近い角から聖モジツ教会に向かう通りに入り、教会を左手に見ながらトラムの線路を越えて直進する。旧市街を出たところにあるロータリーも直進して一つ目の角を右に曲がったところにこのお店がある。
?Aニルバーナ
Adresa: Komenského
Web: http://www.nirvana-ol.cz/
Piva: Budvar 12°
Budvar 10°
Pardál 12°
※上のブルース・ロック・カフェと違って、ジェザネーは飲めないが、トゥプラークという1リットルの大きなジョッキのビールを注文することも可能。ただしお酒を飲むスピードがそんなに速くない日本人にはあまり勧められない。
Kudy: ホテル・パラーツの前からコメンスキー通りに入って、ロシア正教の教会、もしくはブリストルに向かう途中の左手にある。ショーウィンドウに仏像みたいなものが飾ってあったような気もする。
もう一つのブデヨビツェのビールであるサムソンもどこかで飲めたはずなので、探してみることにする。
2019年7月1日23時50分。
2019年06月26日
オロモウツで飲めるPIVO?Hハイネケン系?(六月廿四日)
最近パッとしないハイネケンに買収されたチェコのビールだけど、クルショビツェのビールが好きだという日本の方に何人かお会いした。ただこれは、レストランや飲み屋で飲む生ビールではなく、スーパーなどで買ってきてうちで飲む瓶ビールの話である。モラビアのリトベルと並んで、ボヘミアでは唯一「královský(国王の)」という形容詞をつけることを許されているクルショビツェのビールが飲めるお店は、オロモウツでは以前と比べると格段に減っている。
今からもう十年以上も前、テレビでコマーシャルをバンバン流して、アイスホッケーのチェコ代表だったか、チェコで行われた世界選手権だったかのスポンサーを務めていたころは、オロモウツの旧市街でも、飲ませるレストランが何軒かあった。たしか市庁舎の一階に入っているレストラン、ツェーザルもクルショビツェが出てくるお店じゃなかったか。
現時点で旧市街でクルショビツェが飲めるのは、ドルニー広場からテレジア門のほうに向かう途中にあるロックスター・カフェ&バーだけになってしまっている。この店の外にクルショビツェの看板が出ているので、飲めるのは確かなのだが、入ったこともないし、ネット上にメニューの情報も上がっていないので、実際にどんなビールが飲めるのかは確認できていない。この記事書くためだけに飲みに行くのもなんである。
ハイネケン傘下のもう一つの雄、スタロブルノも、以前は共和国広場の近くのゴリアーシュで飲めていた。一度三月の半ばに行ったら、イースター用という緑色のビールがあって、思わず話の種に頼んだのを覚えている。しかし、この店も、ツェーザルも現在ではピルスナー・ウルクエルに蔵がえしてしまっている。
どこかないのかと考えていたら、ホテル・パラーツのところからコメンスキー通りに入って、旧市街を出てムリーンスキー川を越えて、モラバ川に突き当たる手前の左手の角にあるブリストルに、ひげもじゃのおっさんがあしらわれた看板が出ていたのを思い出した。あれは、ブジェズニャークの看板ではないかということで確認したら、その通りだった。
ブジェズニャークは、ハイネケン傘下に入る前のドリンクスウニオンの主力ブランドの一つで、2000年代に入ってズラトプラメンに力を入れ始める前は、このブジェズニャークがグループの看板だったはずである。日本への輸出も模索されていて、東京のチェコ大使館で開かれた試飲、試食会にも出品していた。
人の顔をラベルに使っているから、ビール会社の創設者の名前かと思ったら、そうではなくて工場のある北ボヘミアのヴェルケー・ブジェズノから、ブジェズノの人という意味の言葉をブランド名にしたようだ。ややこしいのは、同じグループのズラトプラメンの工場があったのが、クラースネー・ブジェズノという形容詞ちがいの地名だというところである。ただし、ハイネケンでは生産の効率化と集約を進めているため、ブジェズニャークが以前と同じように、ベルケー・ブジェズノで生産されているかどうかはわからない。
ブリストルのほうは、かつては小汚い、師匠が食中毒が発生したと言っていたようなお店だったのだが、いつの間にか小ぎれいなしゃれた店に模様替えしていた。昔しばしば通っていたころは、ガンブリヌスのお店だったと思うのだが、模様替えに合わせて、ハイネケンに鞍替えしたのだろうか。とまれかくまれ、ブリストルの情報である。
ブリストル
Adresa:
Web: http://www.olomouc.mujbristol.cz
Piva: B?ez?ák 11°
Starobrno Drak 12°
Krušovice pšeni?né 11°
Krušovice ?erné
※スタロブルノのドラクは、以前は瓶ビール用の度数の高い、16度だったかなのビールの名前に使われていたものだが、12度のラガービールにも流用するようになったらしい。普通のスタロブルノの10度、11度なんかを飲むためには、オロモウツで探すよりはブルノに行ってしまったほうが早そうだ。
クルショビツェのビールも、小麦のビールと黒しか置かれていない。他を試したい人はロックスター・カフェ&バーでどうぞである。お店の前の歩道のザフラートカで黄金色のビールを飲んでいる人を見かけるけど、あれが多分クルショビツェの12度じゃないかと思う。
ブリストルでは、もう一つの看板ブランドのはずのズラトプラメンも、ノンアルコールのビールなら飲める。ただ、ビールのブランドとしてのズラトプラメンは、どうもハイネケンに見放されつつあるようで、HPで確認しても、ビールを使った果物風味の飲料の情報しか出てこない。広告資金をつぎ込んで規模の拡大を図って失敗した中小ビール工場の末路という感じで、哀れささえ感じさせる。
さらに哀れなのは、存在していたことすら忘れられつつあるズノイモのホスタンや、クトナー・ホラのビールなどのハイネケン傘下の弱小ブランドなんだけどね。
Kudy: ここに行くなら、待ち合わせはホテル・パラーツの前がよさそうである。コメンスキー通りの反対側、ロシア正教のケバイ教会の前でもいいのだけど、現在モラバ川にかかった橋の改修工事中で、対岸に渡るのが大変になっている。
ホテル・パラーツの前から、旧市街の外に向かって、コメンスキー通りを左側通行でまっすぐ歩いて行こう。モラバ川に出る手前の角にあるのがブリストルである。橋の改修工事で、店の前の頭の上に足場が組まれたりしてるけれども、歩いて行く分には何とかなる。
2019年6月25日22時30分。
2019年06月22日
オロモウツで飲めるPIVO?ベルナルト+(六月廿日)
ビールを生産する会社、会社というよりはいくつかの会社が集まってできた企業グループとしては、チェコのビール業界で、ピルスナー、スタロプラメンに次いで三番目の位置を占めているのは、デンマークだと思っていたら実はオランダの会社だったハイネケンに買収されたビール会社のグループである。だけど、このグループ、今でもすべてハイネケンの傘下にあるのかよくわからないし、スタロブルノやクルショビツェ、ズラトプラメンなど、以前と比べたらぱっとしなくなった会社が多く、オロモウツではあまり見かけなくなっている。
それで、三番目として何を取り上げようと考えたときに、最初に思いついたのはかつてのお気に入りのビール、チェルナー・ホラだったのだが、ボヘミアのロプコビツの傘下に入っていて、チェルナー・ホラしか飲めない店というのが存在しなくなっている。しかもロプコビツは中国企業に買収されたという話もあるから、先送りしたいところである。ということで、大手のビール会社の中では、単独で、ベルギーのビール会社の傘下に入っているとはいえ、チェコ国内では単独で頑張っているベルナルトを三番目に取り上げることにする。
オロモウツでベルナルトというと、かつてはドルニー広場のポド・リンポウだったのだが、この店はいつの間にかピルスナー・ウルクエルに鞍替えしていて、ピルスナーの飲める店がじわじわと増えているという現実の象徴の一つになっている。
ということで、まず最初に取り上げるのは最近、と言っても二年ぐらい前だと思うけど。ホルニー広場に誕生した、恐らくビール会社の直営店であるベルナルト・バーである。スタロプラメンのフサと同じような位置づけだと思うのだが、店舗数は少なく、プラハに6軒ある以外は、モラビアのオロモウツとズリーンにしかないようだ。と書いて念のために確認したら、オロモウツ以外は、ベルナルト・バーではなく、パブだった。どこが違うのかはわからん。
ベルナルト・バー
Adresa: Horní nám?stí
Web: http://www.bernardbar.cz/bar/olomouc
Piva: Bernard le?ák 12°
Bernard le?ák 11°
Bernard 10°
Bernard tmavý le?ák 12°
Rotující pípa
※お店のメニューでは、当然のことだからか「Bernard」は省略されているが、念のために追記しておく。さまざまなタイプのビールを生産していることでも知られるベルナルトだが、一つの店ですべてを生ビールとして提供するのは難しいのか、何種類かのビールが瓶で飲めるようになっている。ただ、リストの最後にあるのが、日替わりみたいなものなので、日によっては普段は瓶でしか飲めないものが生で飲めるのかもしれない。
Kudy: ホルニー広場のアリオンの噴水のところで待ち合わせれば直ぐそこである。
Pozor: 一応夏場にはザフラートカみたいなものがあるのだが、他の店と違って、店の入り口の前のホルニー広場の地面に直接テーブルと椅子を置いただけで、これでいいのかと不安になってしまう。正直通行の邪魔だと感じることもあるし。
最近、店の前を通っても営業していないことが多いような気もする。営業開始時間が遅いのかもしれない。あっさり撤退ということはないと思いたいけど、いろいろなビールを飲ませることを売りにしていたビア・バーの一つが撤退したしなあ。
ちなみに、ベルナルトに出資しているベルギーのDuvel Moortgat社のビールは飲めないようである。
プランB
Adresa:
Web: http://www.bar-planb.cz
Piva: Bernard le?ák 11°
Bernard le?ák 12° jantarové
Bernard le?ák 12° kvasnicové
Bernard 12°?erné
Primátor Hron 12°
Primátor weizenbier
※ベルナルトのビールが四種類飲めるのは、ベルナルト・バーと同じだが、種類が少し違う。最後のチェルネーは、トマベーと同じと考えてよさそうである。
ベルナルト以外にも、北ボヘミアのポーランドとの国境にあるナーホットのビール会社プリマートルのビールが飲める。以前は別系列の会社のビールを扱う店はほとんどなかったが、最近ちょこちょこ見かけるようになった。ベルナルトがプリマートルと提携したとか、傘下に収めたということではないと思う。
プリマートルのビールは瓶でなら飲んだことがあるのだが、会社のHPで確認したら瓶のデザインが変わっていてびっくりした。瓶はいいのだけどラベルが何か安っぽくて以前の奴の方がよかったと思うのだけど、10ほど前に売りに出されて所有者が変わった際に、変化が必要だったのかな。一番下のバイツェンは小麦のビールで、プリマートルの小麦のビールはチェコで造られているものの中では一番評価が高いようである。もともと、普通の10度や12度のレジャークよりも、16度、24度などの濃いビールと小麦のビールを生産していることで有名な会社だったのだ。
Kudy:ドラーパルからモリツに行く途中と言えば、オロモウツのことを知っている人にはわかるはず。わからない人向けには、ベルナルト・バーのある角からホルニー広場をでて、突き当たった交差点を渡ってから左に折れてテレジア門のほうに向かう。テレジア門の手前の角にある半地下の店がこのプランBである。 夏場はテレジア門前の広場にザフラートカも出している。
さて、次は何にしよう?
2019年6月21日24時。
これがベルナルトに出資しているベルギーのビール会社のビールらしい。輸入もとの会社がついでにベルナルトにも手を出してくれないかなあ。
2019年06月13日
オロモウツで飲めるPIVO?Fスタロプラメン系(六月十一日)
ピルスナー・ウルクエルについで、チェコで二番目に大きいビール会社が、プラハのスミホフに本拠地を置く、スタロプラメンである。スタロプラメンもビロード革命直後の外貨稼ぎのための民営化によって外資に売却され、転売を繰り返されているようだが、その一方で国内では、同じプラハのブラニークなどいくつかのビール会社を買収してきたようだ。ただし現在でもスタロプラメン傘下と言えるのは、ブランドだけが生き残っているブラニークと、オストラバのオストラバルだけである。
西ヨーロッパ向けのアサヒ・スーパードライの生産もしていたのだが、アサヒがピルスナーと結びついた現在、どうなっているのかはわからない。それ以外にもかつての親会社の関係か、ベルギービールのステラ・アルトワやヒューガルデンなんかも扱っているし、ビールそのものだけでなくビールを使った混ぜ物のお酒にも力を入れているようで、個人的には節操のない会社というイメージがあって、あまり好みではない。好みではない一番の理由はプラハのビールだからと言うものかもしれないけど。
オロモウツにもスタロプラメンの直営店(だと思う)ポトレフェナー・フサがあるので、先ずはそこから。
1.ポトレフェナー・フサ
Adresa: Horní nám?stí
Web: http://www.husa-olomouc.cz/
Piva: Staropramen ?ezané
Extra chmelená 13°
Nefiltr pšeni?ný 13°
Granát 13°
Mustang 11°
?erná Barbora 13°
Rotující speciál
※意外なことに普通のスタロプラメンの10度、12度が置かれておらず、スタロプラメンの名前で出ているのはジェザネーだけ。二つ目のエクストラフメレーネー(ホップの使用量が多い)とプシェニチニー(小麦のビール)と、色が濃い目のグラナートは、なんだかよくわからないけどスミホフの選択というカテゴリーに入るようである。
馬がシンボルマークになっているムスタンクと黒ビールのチェルナー・バルボラは、オストラバルで生産されているビールである。馬はオストラバの市の紋章に馬があしらわれているところから来ているのだろうし、聖バルボラは鉱山の守護聖人なので、黒い石炭を掘っていたオストラバの黒ビールにはふさわしい名前だということになる。またこの前日本人の集まりで行ったときには、最後の日替わりみたいなので、これもオストラバルで生産されているタロスというビールが飲めた。『クラッシャー・ジョウ』ファンとしては、この中から選ぶならタロスを飲むしかない。
ベルギービールのヒューガルデンもメニューには上がっているけれども、チェコのPIVOではないので割愛。かつてこのフサが、聖モジツ教会の近くにあったときには、スミホフで生産されているアサヒ・スーパードライの瓶も置かれていたが、移転して新しくなったフサでは飲めないようだ。
Kudy: ホルニー広場のシーザーの噴水のところに集まれば、広場を出て行くかどのところにあるので間違いようがない。
Pozor: この前プラハの駅で入ったフサにはオストラバルのビールはなかったから、同じフサでも地域性があるのかもしれない。一緒に行った知人は、食事について場所によって違いがあると言っていたが、実はビールも同様だったのだ。オロモウツの近くでフサのある町というと、オストラバ、ズリーン、ブルノになるのだが、スタロプラメンのページで確認すると、オストラバルのビールを提供しているのはオロモウツとオストラバだけである。オストラバでは当然オストラバルの12度も飲める。
オストラバルのビールはオロモウツでは、せいぜい瓶のビールが手に入るかどうかというところだったことを考えると、スタロプラメンが、見捨てられた感のあったオストラバルに力を入れ始めていることを表しているのだろう。
2.ウ・プシュカジェ
Adresa: Víde?ská 11
Web: http://www.upuskare.cz/
Piva: Staropramen 10°
Staropramen 12 °
Staropramen ?ezané
Staropramen speciály
Mustang 11°
?erná Barbora 13°
Puška?ova 11°
※ここでもオストラバルのムスタンクとチェルナー・バルボラが飲めるが中心はスタロプラメンの10度と12度。お店の名前から取った11度のプシュカジョバも気になるけど、昔行ったときはなかったと思う。ミニピボバルではないので、スタロプラメンがこの店のために特別に醸造したビールかもしれない。
スタロプラメンのスペシャルは、フサでタロスが飲めたのと同じようなものだろうか。お店のHPのニュースには、イースターにあわせてオストラバルの12度、ただし緑色が飲めるという通知が出ている。
Kudy: テレジア門のところの広場というか空き地に集合しよう。そこからモリツの脇を抜けて入ったとおりの次の角にあるのがこの店である。モリツが満員で入れなかったときに、ここに流れていくことが多かった。
Pozor: 日本から来たスロバキア語が堪能でチェコ語もできる先生が、チェコ人と一緒になってモラビア民謡を歌って盛り上がったのがこの店である。もう十年も前の話だから覚えている人はいないだろうなあ。
この二つの店に行けば、オロモウツで飲めるスタロプラメン系のビールはほぼすべて飲めるはずである。ブラニークが飲めるお店は、過去も現在もオロモウツでは確認できていない。そもそも瓶や缶以外のビールを生産しているのかどうかも確証がない。
ドラーパルのある交差点の旧市街側の城壁の址の中に入っているエスプレッソ・バーという喫茶店は、チェコでは珍しく外国のビールを前面に出していて、ステラ・アルトワの看板が出ている。ヒューガルデンも飲めるようだけど、チェコで販売権を持つスタロプラメンのビールが飲めるかどうかは不明。オロモウツでベルギービールが飲みたくなったときにはお試しを。まあ、フサでも飲めるんだけどね。
2019年6月12日16時。
2019年06月10日
オロモウツで飲めるPIVO?Eピルスナー系?B(六月八日)
承前
5.コズロブナM3
Adresa: 17. listopadu 43
Web: https://www.kozlovnam3.cz/
Piva: Pilsner Urquell 12°
Velkopopovický Kozel 11°
Velkopopovický Kozel ?erný
Velkopopovický Kozel ?ezaný
Volba sládku
※ラデガストブナがラデガストの飲み屋なら、コズロブナはコゼルの飲み屋である。この中央ボヘミアのベルケー・ポポビツェにある醸造所のビールの中で、黒はいろいろなところで飲めるのだが、普通の黄金色のビールが飲める飲み屋は、オロモウツにはそれほど多くない。この店はコゼルの11°をタンクから提供しているのかな。ビールの管理に関してピルスナー・ウルクエルの認定証をもらっているのも「醸造職人の選択」が飲めるのもハナーツカーと同じ。
Kudy: この店に行くときには、駅から旧市街に入る手前のジシカ広場で待ち合わせる。マサリク大統領の像の後にある陰気臭い建物が、パラツキー大学の建物である。ちなみにこの建物にはかつてオロモウツに駐屯していたソ連軍の本部が入っていたらしく、この陰気臭さも納得できる気がする。それはともかくコズロブナはこの建物の裏側(単に裏というにはちょっと離れているけど)にあるので、右に行って川沿いを通ってもいいし、左に行って11月17日通りにはいってもいいのだが、どちらの場合にも二つ目の角を曲がる。Sクラブという建物に入っている飲み屋がコズロブナである。
Pozor: 店名の後ろにM3がついているのは、このお店に料理を提供しているのが、 M3 というレストランだからである。M3はトラムの通るマサリク大通りのモラバ川沿いの3番地にあるレストランで、ビールはピルスナー・ウルクエルが中心。かつてここにはダーシェンカというお店があって、コゼルが飲めたのを思い出す。
6.M.D.オリジナル1869
Adresa: B?ezinova 7
Web: http://www.mdoriginal1869.cz/
Piva: Pilsner Urquell 12°
Gambrinus 10°
Gambrinus le?ák
Excelent 11°(Gambrinus)
※ここはガンブリヌスが中心。レジャークが11°なのか12°なのかは不明。「ネフィルトロバニー(濾過していない)」「ネパステリゾバニー(殺菌処理していない)」なんて形容詞のついているビールもあるが、煩雑さを避けるために省略。これは他の店に関しても同様である。大切なのは銘柄と、醸造前の糖度である。
一番下のエクツェレントは、最近ガンブリヌスが力を入れているホップの量を増やしたタイプのビールで、この店ではタンクで提供されている。以前は、サッカーの一部リーグの冠スポンサーを務めていたので、サッカーを見ながらガンブリヌスというイメージがあったのだが、やめて以来ブランドイメージがあいまいになっている印象を受ける。それが最近ガンブリヌスが飲める店が少なくなった理由かもしれない。
Kudy: ここに行くときの集合場所は駅前である。駅を出て、トラムの線路を越え、両側にバス停のある道路を渡ってまっすぐ正面に進むと、コスモナウト、つまり宇宙飛行士通りに入る。駅前のホテルを越えスーパーアルベルトの建物の先で右折すると、右手前方に見えてくる建物に入っているのがこのレストランである。
以上、ピルスナー・ウルクエル系の飲める飲み屋、レストランを紹介したわけだが、これだけ回ればオロモウツで飲めるピルスナー系のビールはほぼすべて飲めるはずである。もちろん他にもピルスナー系の飲めるお店はたくさんある。こだわるなら、ピルスナーを除く三つ、つまりコゼル、ラデガスト、ガンブリヌスは、10度、11度、12度の三種類のビールを造っているはずで、そのすべてを飲もうと探してみるのもいいかもしれない。オロモウツだけで可能かどうかはわからないけど。昔は11度はなくて、同じブランドの10度と12度という組み合わせが多かったような記憶がある。
ピルスナー・ウルクエルは、今でこそ12度しかないが、昔は10度もあったらしい。ただし、瓶ビールしかなかった可能性もある。それはともかく、ピルスナー・ウルクエルを他のブランドとは一線を画したものとするために12度に特化したブランド戦略は成功しているといっていい。チェコ社会が豊かになるとともに、ピルスナーを飲ませる店が増えているのはその結果であるというとこじつけに過ぎるか。ピルスナー・ウルクエルは、同じ12度でも他のブランドのものより一回り高い値段設定がなされているので、ビールに安さを求める人は飲まないのだ。
ピルスナー・ウルクエル社では、恐らく廃止した10度の代わりに、プリムスという名称のビールを生産している。ただしこれは瓶ビールしか存在していないから、今回の連載の対象にはならないし、そもそも瓶ビールを出しているお店でも見たことがない。スーパーでは見かけたことがあるけど、飲んだことは……、覚えていない。
2019年6月9日24時。
2019年06月05日
オロモウツで飲めるPIVO?Dピルスナー・ウルクエル系?A(六月三日)
承前
3.ウ・チェルベネーホ・ボルカ
Adresa: Dolní nám?stí
Web: http://www.ucervenehovolka.cz/cz/
Piva: Pilsner Urquell 12°
Velkopopovický Kozel 11°
?ezané pivo (Kozel) 11°
Velkopopovický Kozel (?erné)10°
Gambrinus 10°
※最近あまり見なくなったピルスナー系勢ぞろいのビールのラインナップである。ただし、ネット上の情報が古いようなので現在では変わっている可能性もある。ピルスナーとガンブリヌスの10度が飲めるのは確かだけど、コゼルはここでは飲んだことがないので何とも言えない。
ラデガストのビールはないけど、ノンアルコールのビレルが飲める。ビールの仲間には入れたくないので、この連載では取り上げていないが、ピルスナーが飲めるお店で出てくるノンアルコールビールは、ほぼ百パーセント、ラデガストの生産するビレルである。ノンアルコールは嫌いだという人でも、ビレルなら飲めるという人は多い。個人的にはノンアルコールを飲むと、それがいかに美味しかろうと、ビールに対する渇望が強まって、必要以上に飲んでしまうから、ノンアルコールのビールを飲むぐらいなら、チェコスロバキアの偽コーラことコフォラを飲む。
Kudy: このお店に行くときにはドルニー広場の聖母マリアの碑のところに集合する。聖母マリアの抱える子供の向いているほうに目を向けると、馬の上半身が壁から突き出した建物がある。そこから視線を左に動かしていくと、赤い牛の頭が突き出した建物が見えてくるはずだ。その建物に入っているのがこのレストラン。夏には店の前のドルニー広場にも、奥に抜けた中庭にもザフラートカが置かれる。前よりも奥の方が静かで落ち着いていてお勧めといえばお勧めである。
Pozor: オロモウツに来られた黒田龍之助師が「赤べこ亭」と呼んでいたという話を聞いたことがある。
奥行きのある建物で中はいくつかの小部屋に区切られているのだが、部屋ごとにテーマを決めて、古い道具がインテリアとして置かれているので、そういうのが好きな人は毎回違う部屋で食事をするといいかもしれない。
4.ハナーツカー
Adresa: Dolní nám?stí
Web: http://www.hanackahospoda.com/
Piva: Pilsner Urquell 12°
Radegast 12°
Volba sládk?
※ここはラデガストを一番の売りにしていて、珍しく12度が飲める。これも最近やりのタンクなのかな。「ryze ho?ká dvanáctka」というのがうたい文句で、いい意味で苦みの効いたビールである。
一番下の「Volba sládk?」は、直訳すると「醸造職人の選択」となるのだが、月替わりでピルスナーウルクエルが提供している特別なビールである。またピルスナー・ウルクエルが認定する、注ぎ方も含めたビールの管理に関して優秀なレストランの一つに選ばれているから、よそよりも美味しいビールが飲めるのかもしれない。オリジナルレストランのドラーパルとは違った意味で、ピルスナー・ウルクエルと密接な関係のある飲み屋だと言える。
Kudy: 赤べこ亭の隣である。
Pozor: この建物にはかつてモーツァルトが父親と一緒に滞在したというから、クラシック好きは飲みに行く甲斐があろう。モーツァルトがここでピルスナーを飲んだとは思えないけど。
ここと同じくラデガストを売りにしているレストランとしては、ドラーパルの近くの城壁の内側に入っている モルガン がある。ピザなどのイタリア料理が中心だが、ラデガストの12度がタンクで提供されているようである。
それから、ちょっと郊外の住宅街の中になってしまうのだが、 ラデガストブナ と、イタリア料理店の ポロ もラデガストが中心の店である。ラデガストブナはラデガストが店の名前になっているぐらいだから、12度以外も飲めるのかもしれないがよくわからない。ポロは10度が飲めるようである。どちらも、ピルスナー・ウルクエルによってビールの管理がすばらしいと認定されているけど、バスかトラムを使うことになるから、わざわざ出かけていくほどのことはないかなあ。
以下次回。
2019年6月4日23時35分。
2019年06月02日
オロモウツで飲めるPIVO?Cピルスナー・ウルクエル(五月卅一日)
次のグループはピルスナー・ウルクエル系である。アサヒビールの子会社に成り果てたピルスナーは、野村證券の子会社によって南アフリカビールなんかに売り飛ばされたのがけちのつけ初めではあるのだけど、シレジアのノショビツェのラデガストと、中央ボヘミアのベルケー・ポポビツェのコゼルを傘下におさめている。この三社が合併して一社化していないのは、悪名高き民営化の際と、ノムラによる外資への売却の際に、手続きに不備があったからだという。裁判沙汰になっているものもあるんじゃなかったかな。
それはともかく、ピルスナー・ウルクエルが飲めるお店では、ピルスナーは12度しかないので、軽めの10度、11度として、ガンブリヌス、ラデガスト、コゼルのどれかが飲めるようになっているところが多い。このグループで黒ビールを生産しているのはコゼルだけなので、この手のお店で黒ビールが飲める場合には、たいていはコゼルの黒ということになる。
廿年ほど前、こちらに来たばかりのころは、ガンブリヌスなどの子ブランドのビールが飲めるお店でもピルスナーを置いていないところも結構あって、ピルスナーが飲めるのはちょっと高級なお店というイメージがあった。それが最近では、子ブランドがあるところではほぼどこでもピルスナーが飲めるようになっている。ちょっと高級な飲み屋というと、子ブランドのビールがなくてピルスナーと特別なビールしか飲めないところである。普通のお店ではただビールというと、10度のものが出てくるのだが、この手のお店では12度のピルスナーが出てくるのである。飲むよりも食べることが中心のレストランもこのグループに入ることが多い。
これは、ピルスナー・ウルクエル社が、自社の看板商品としてのピルスナーの販売の促進に努めていることを表しているのだろうが、その結果、ピルスナーが飲めるお店の看板は、ほとんどすべてピルスナーのものになってしまって、その店で飲める子ブランドの看板が消えてしまった。昔あれほど街中にあふれていたガンブリヌスの看板をめっきり見かけなくなったのは、ピルスナーに架け替えられてしまったからだと推測している。
以下ピルスナーとその眷属のビールが飲めるお店をいくつか紹介する。
1.モラフスカー・レスタウラツェ
Adresa: Horní nám?stí
Web: http://www.moravskarestaurace.cz/
Piva: Plze?ský prazdroj 12°
Polotmavý Master 13°
※ピルスナー・ウルクエルではなく、プラズドロイと表記するところが、伝統的な民俗をモチーフにしたレストランたる所以だろうか。また、ピルスナーが生産する13度のマストルが飲めるのも珍しいかな。瓶ならスーパーで買えるけどね。
Kudy: ホルニー広場にあるので、天文時計の前から、聖三位一体の碑のほうに向かうと正面左手前方に見えてくる。隣はモラビア劇場で反対側は通り抜けの細い通路になっている。
Pozor: 観光シーズンになるとかなり早い時期からザフラートカの営業を始める。寒すぎる日や暑すぎる日は、周囲を透明なビニールのカーテンで覆って、エアコンをかけているようである。支配人と思しき人はスーツを着ていて、ウェイターたちはこじゃれた民族衣装をアレンジしたような服を着ている。長袖だといいんだけど、半袖のときに腕に醜悪な刺青が見えるのはちょっとなあ。オロモウツでは珍しく、英語はしっかり通じるようだとか書いて、普通の日本人には、チェコ語も英語も大差ないかと気づいてしまった。
2.ドラーパル
Adresa: Havlí?kova 1
Web: http://www.restauracedrapal.cz/index.php
Piva: Pilsner Urquell 12°“nadvakrát“
Pilsner Urquell 12°“hladinka“
Pilsner Urquell 12°“šnyt“
Pilsner Urquell 12°“mlíko“
Kozel 10°tmavý
?ezané pivo (PU/Kozel)
※ピルスナー・ウルクエル社が指定するオリジナルレストランで、ビールといえばピルスナーというお店。後ろについているのはビールの種類ではなくて次ぎ方で、一番上の「ナドバクラート」は泡がジョッキの縁よりも高く盛り上がっている注ぎ方で特に注文しなければこの形出てくる。次の「フラディンカ」は泡がジョッキのふちの高さと同じで平らになるように告がれたもの、「シュニト」は泡が三分の二ぐらいで、「ムリーコ」は注いだ時点ではジョッキの底まで泡で真っ白で、「牛乳」という呼ばれ方をしている。シュニトとムリーコは、500mlのジョッキについでも300mlの扱いになる。
この飲み屋のビールは、普通のお店がケグと呼ばれるアルミの樽からビールを注ぐのに対して、熟成用のタンクで納入されたビールが飲める。アルミの樽はせいぜい何十リットルのオーダーだが、熟成用のタンクは、工場で使われているものと同じ大きさではないだろうが、最低でもその10倍、20倍、何百リットルの容量のはずだから、ビールが大量に飲まれるお店にしか提供されていないのである。その点ドラーパルは、正規の入り口から入った一階と二階だけでなく、別の入り口から入る地下もあって席数が多く、しかも込み合っていて客のほとんどはビールを飲むために来るから、毎日それこそ何百リットルものビールが飲まれているに違いない。ある意味でチェコを象徴する場所なのである。
Kudy: ホルニー広場をアリオンの噴水のある角から出て、大通りに突き当たったところの交差点の左手前方の角にある。ちなみに右手前方は裁判所である。夏場はトラムの通る大通りと歩道の間にザフラートカが設置されるが、交通量の多い通りでビールを飲みたいとは思わない。中と違って、席数も少ないから満席のことが多いけどね。
Pozor: 実際のところはわからないが、このドラーパルと姉妹関係にあるのではないかと思われるレストランが聖モジツ教会の近くにある ウ・モジツェ である。ビールもタンクのビールで、様々な注ぎ方のピルスナーを飲むことができる。ドラーパルが典型的なチェコのホスポダという感じなのに対して(トイレは除く)、こちらのほうはちょっと小じゃれた感じのインテリアである。街の中心に近いところにあるので、外国からの観光客がやってくることも考えているのだろうか。
以下次号
2019年5月31日22時55分。