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2017年12月10日
買い物苦手(十二月七日)
なぜかというと、買い物が面倒くさいのである。最初は、せっかく新しいのを買うのだからと、あれこれ考えて一番いいのを選ぼうとネットで確認したりもしてお店に出向くのだけど、商品を見ているうちに、どれがいいかなとか、どっちがいいかなと考えるの面倒くさくなってしまう。そしてたいていの場合は、まだ使えるからいいやという結論で買わずに終わってしまう。
ときどき、また買おうとか考えるのも面倒だから適当に買ってしまえで、後で自分でも何でこんなの買ったんだろと思うようなものを買ってしまうこともある。そんなものでも使っているうちに愛着がわいて長年使い続けることになるのだけど、それはつつましい性格とか、倹約の精神とか、そんな立派なものが理由ではなく、ただ単に、もう一度新しいものを買いに行くのが面倒だという、ものぐささが理由なのである。携帯電話で古いNOKIAを使い続けているのも理由は同じ。
そんな中、そうも言っていられないものが出てきた。ほとんど毎日のように使っているリュックが、まだ使えなくはないけれども、ファスナーの調子がおかしくなって開け閉めに問題があることが増えて、さすがにこれを毎日使いたくはないという状態になってしまった。近々所用で久しぶりにスーツを着て出かける機会が発生してしまったこともあって、コンピューターも入れられるような肩掛けのカバンを買っておこうかと、重い重い腰を上げることにした。PCについてきたのはあるのだけど、他のものを入れにくいのである。
ネット上でいくつかのお店を確認して、一時間ぐらいあれば何とかなるだろうと靴屋とかカバン屋の入っているシャントフカに出かけた。あれこれ見て回るけれども、ぴんと来るものがない。悪くはないんだけど……。自分の買おうという決意が強くなかったのかもしれない。バテャにネットで見てこれあったら買おうかなとおもっていた物がなかったのもよくなかった。
これでこのまま何も買わずに済ませて、ぼろぼろのリュックかPC用のバッグを使うことになるのかなあと考えつつシャントフカを出て、まだ時間があったので、ホルニー広場のバテャ、元プリオール内の靴屋なんかをのぞいたけど、結果は変わらず。その後、革製品のお店でカバンを中心に扱っているところがあったのを思い出して、立ち寄ってみた。
小さなお店だけれどもカバンの専門店だけあって数はそれなりにあった。革は手入れがなあと思って見ていると、革ではなく人工皮革のものとか、化学繊維のものとかもあったのでそちらから選ぼうかなあと考えていたら、お店のおばちゃん、おばあちゃんかもに声をかけられた。PCを入れられるような手提げ、肩ひも付きのカバンがほしいというと、いくつか該当しそうなものを引っ張り出してくれた。
スーツも上着も黒だからカバンも黒はちょっとなあということで何とも言葉では言い表しがたいくらい色合いのものが二つ候補として残った。一つはおばちゃんは皮のイミテーションと言っていたけれども人工皮革のもの、もう一つは化学繊維のもの。前者のほうが高かったのだけどおばちゃんは安易にそちらを勧めることはなく、化学繊維のほうがいいんじゃないかなあ、軽いし取り扱いも楽だしと言っていた。こちらが決めかねていると、鏡があるから手に持って写してごらんと言う。
その結果、おばちゃんの言葉に従って化学繊維のものを購入したのだけど、やっぱり買い物嫌いには、こういうちょっと親切すぎるぐらいの店員さんがいるお店のほうがあっている。買ったカバンもパッと見でピンと来てこれじゃなきゃとおもったわけじゃないけど、おばちゃんと話をしていてこれならまた長期間使えるかなと思えたので購入に踏み切ったのである。
その後、普段はリュックに放り込んであるさまざまなものをカバンにつめてみたけど、PC用と違って問題なく、特にストレスがかかることもなく全部入れることができた。これでスーツ着てカバンもってお出かけする準備は完了である。もう一つの悩みは、昔OPプロスチェヨフで買った黒のベストを着るかどうかだなあ。これは当日の朝決めればいいや。
次は靴かなあ、上着かなあ。どちらも最近買ってないんだよなあ。めんどくさがって、壊れて使えなくなってからにしてしまいそうだけどさ。
2017年12月8日10時。