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2017年12月12日

ハンドボール女子世界選手権グループステージ終了(十二月九日)




 グループBのチェコ代表は、木曜日の時点でグループステージ突破を決めていた。それは昼の試合でポーランドがハンガリーに負けてくれたおかげである。ポーランドは最終戦でアルゼンチンを残していて二勝目を上げて、勝ち点4でチェコと並ぶ可能性は残していたが、直接対決でチェコが勝っているので、ポーランドの5位以下、チェコの4位以上が決まったのである。

 残りの二試合、木曜日のノルウェー戦と、金曜日のハンガリー戦は、グループステージ勝ち抜けが決まっているという意味では、負けてもかまわない試合になっていた。その分気楽に戦えるというのもあるだろうし、ベスト8以上を目指すのであれば、次の対戦相手を考えて、一つでもグループステージでの順位を上げておいたほうがいいというのは確かである。


 9時ごろに中継が始まってすぐ、この試合は勝てないことがわかった。圧倒的な点差をつけられていただけでなく、チェコの攻撃は、ことごとくノルウェーの高い壁のようなディフェンスに引っかかって、点が取れそうな気すらしなかったし、守備は守備で、ノルウェーのスピードと正確なプレーにずたずたにされ、点差が開いていく一方だった。

 チェコの選手のプレーで特筆に価したのは、キーパーからのロングパスを7メーターラインぎりぎりでジャンプしてキャッチし、そのまま背面でゴールに放り込んだベロニカ・マラーのプレーぐらいだった。Bチームに負けていたから、勝つことはまったく期待していなかったけど、ここまでの差があるとは思わなかった。
 チェコ代表も敗戦は計算の上のこの試合では無理をしないことを選んだようで、勝ちに行く試合に比べて中心選手のルズモバー、フルプコバーが出場している時間が短いような印象を受けた。こういう厳しい試合を若手のイエジャープコバーや、コルドフスカー、クドラーチコバーあたりが体験できたのは、将来につながりそうである。
 後半に入って、ノルウェーがテンポを落としたこともあってチェコも点が取れるようになり、点差を12点ぐらいまでつめた時間帯もあったのだけど、すぐにまた点差を開かれ、最終的にはダブルスコアの18点差で負けてしまった。

 金曜日の午後に行われたハンガリーとの試合は、所要でプラハに出かけていたために、ネット上のスコア速報でもチェックすることができなかった。忙しくて気にしている暇もなかったというのも確かではあるけれども。オロモウツに戻ってきて、そういえばというので確認してみたら、惜しくも一点差で負けていた。つまりグループBで4位に終わったということである。
 今年はじめに行われたヨーロッパ選手権では、初戦のハンガリーには勝ったものの、あとは惜しい試合もあったけれども、全敗に終わった。今回はアルゼンチンとの初戦があった分、勝ちが増えて、2連勝した後、3連敗である。次の試合に勝てれば驚きのベスト8進出ということになるのだけど、ヨーロッパ選手権と同様に4連敗で終了ということにもなりかねない。

 グループステージ勝ち抜けを目標とするチェコのようなチームは、大会の開幕に合わせて調整をすることが多い。とにかく最初の試合に勝つことで勢いを得ようとするのである。そして、試合が進むにつれて疲れがたまり調子が落ちていくものである。今大会のチェコチームも、第三戦のスウェーデン戦の前半までは理想の展開だったのだが、初戦のポーランド戦に負けて、2敗目はさけたいスウェーデンがギアを挙げてきたせいか、後半に入って逆転され最後は力尽きたという感じで負けてしまった。
 それに対してノルウェーやフランスなんかの優勝を狙うチームにとってグループステージは調整の場でしかない。多少苦戦したり、場合によっては負けてしまうことがあったりするものだ。グループステージの最後の試合でノルウェーに勝ったスウェーデンが、敗退したポーランドに負けてしまったのもそういうことなのだろう。

 チェコの入ったグループBの上位4チームは、グループAの上位4チームと準々決勝進出をかけて対戦する。4位のチェコはグループAを首位で勝ち抜けたルーマニアと対戦する。2位のフランスとどちらが対戦相手としていいかと考えると、ルーマニア相手のほうがまだ可能性があるような気がする。試合は月曜日の5時半からかあ。仕事が終わってねえなあ。急げば最後の最後ぐらいは見られるかな。そもそもチェコテレビ、放送してくれるのか。
 最後にチェコ代表の試合の結果を挙げておく。

 チェコ—アルゼンチン28-22(15-9)
 チェコ—ポーランド 29-25(12-15)
 チェコ—スウェーデン 32-36(18-16)
 チェコ—ノルウェー 16-34(7-20)
 チェコ—ハンガリー 29-30(14-17)

 ハンガリーとの試合は惜しかった。でも4位でよかったと思えるような結果を期待しよう。
2017年12月9日25時。








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