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2019年11月09日

スラビア勝った?(十一月七日)





 すでに結果が出ていて、バルセロナ−スラビア 2−3と書かれていた。えっ勝ったのかというよりは、もう終わったのかという驚きのほうが大きかった。今のスラビアならバルセロナに勝ってもおかしくないとは思っていたけど、どこかおかしい。よく見たら同じページにドルトムントとインテルの試合の結果もすでに出ている。グループの順位表を見るとスラビアが勝ち点6で3位になっている。実はこの結果は、Aチームの試合の前に行われた、ユースリーグの結果だった。とはいえ幸先のいいニュースではある。
 Aチームの試合は別のページにあって、6時55分に始まったばかりで、どちらも無得点という状態だった。これが去年までだったら、チャンピオンズリーグの試合は、ロシアなど極端に東にある町で試合が行なわれる場合を除いて、8時45分からで統一されていたから、勘違いすることはありえなかったのだが、今年はなぜか、各開催日2試合だけ早い時間に行うようになっている。この日もスラビアの試合が早く始まるのは知っていたけど、正確な時間を知らなかったのが、勘違いした最大の理由である。


 この変更は、その各開催日に複数の試合を見たいという視聴者の要望に応じて、開催時間を二つに分けたのかね。それなら、ヨーロッパリーグのように半々に分ければいいのに、2試合だけ、しかも違うグループの2試合というのがよくわからない。格式が下のヨーロッパローグを真似するのはよくないということだろうか。それなら以前のまま全試統一のほうがよかったと思うのだけど。

 試合のほうは、今のスラビアの好調さを反映して、完全に互角とまでは行かないまでも、一方的な展開にはならなかったようだ。スラビアの選手たちの運動量が以上に多いというのが外国のメディアで話題になっているなんて見出しも見かけた。完全に格上のチームが相手でも守りを固めてという試合はしないのがト ルピショフスキー監督のいいところで、数合わせのチームではないことを証明し続けている。
 チェコのチームで最後にチャンピオンズリーグのグループステージを勝ち抜いたのは、十年以上前のスパルタ・プラハだけど、あの時はとにかく守備を固めて、できるだけ失点をしないという戦い方をしていた。最終節の試合終了間際にたまたまチャンスが訪れて、たまたま得点できて、2位で勝ち抜けたけど、あんな戦い方で云々と相手チームの選手から批判されていた。チェコのチームを応援するひいき目で見てもまったく面白くない試合ばかりだった。
 その後は、前回のスラビアも、何回か出場してきたプルゼニュも、まず守りを固めてという戦い方はしなかったが、グループを勝ち抜ける上の2チーム相手には、善戦するのも難しいという状態が続いていた。それが、去年はプルゼニュがレアル相手に大善戦を展開し、今年はスラビアがバルセロナ相手に互角に近い試合を二試合続けたのだから、チェコのリーグのレベルも上がっているのかなあ。以前のようなクソつまらない試合は減ったし。

 バルセロナでの試合の結果は、どちらも無得点で引き分け。スラビアは貴重な勝ち点1を獲得した。両チームともオフサイドで認められなかった得点があったけど、バルセロナのメッシのやつは、オフサイドと判定されなくても文句の言えない微妙なものだったし、ゴールポストに当たったシュートもあったし、バルセロナ優勢だったのは否定できない。引き分けに終わったのは運もあったのだ。でも、プラハではバルセロナの決勝ゴールが運のいいものだったから、妥当な引き分けだったと評価しておこう。
 それにしても、こういう試合をすると、チェコではキーパーのコラーシュがすごかったとか、チェコチーム、選手たちの頑張りに焦点が当たるのだけど、ネット上で日本語の記事を探して読むと、バルセロナの出来が悪かったという論調ばかりで嫌になる。スラビアなんて知っている日本人は限られているから、誰でも知っているバルセロナ側からの視点で記事を書いてしまうのはわからなくはないのだけど、どこかの雑誌で、無名の弱小チーム側から記事を書くコーナーとか作ってくれないかなあ。意外と需要はあると思うのだけどねえ。

 とまれ、スラビアは2試合を残して勝ち点2で最下位。ホームのインテル戦で勝って何とか3位は確保してヨーロッパリーグの春の部に生き残ってほしいところなのだけど、引き分けで恩の字かなあ。
2019年11月7日24時。











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