一口にベジタリアンと言っても完全に植物性の食品しか口にしない「ビーガン」と呼ばれるタイプや植物性食品のほかに乳製品や卵・魚介を摂取するタイプ(ラクトベジタリアン・オボベジタリアン)など様々です。
欧米のベジタリアンに多いのは乳製品や卵を摂取する後者のタイプのようですが、これはやはり完全な菜食主義(ビーガン)では栄養が不足するという指摘が多いからのようです。
ここで基本的なことですが、人間に必要な三大栄養素として炭水化物・タンパク質・脂質があります。
そのほかビタミンやミネラルが加わり五大栄養素と呼ばれます。
では実際にビーガンの栄養状態はどうなっているのでしょう。
日本人のビーガンの栄養状態について調べた論文(日本人の食事摂取基準の改定と活用に資する総合的研究 厚生労働省)によると三大栄養素では脂質の摂取量が低い傾向にある以外は正常な栄養状態です。
脂質量も国の定める摂取基準値の下限を下回っているということもありませんでした。
またミネラルも一部不足したり過量なミネラルはあるものの ビーガンの栄養状態に取り立てて大きな問題はないとのことでした。
ベジタリアン(特にビーガン)では一部栄養素に不足が生じていると考えていたため、この結果は驚きでした。
菜食主義は個人の思想や宗教観が反映されたものですから肯定も否定もするものではありませんが、栄養状態については疑問に思っていたので今回はこういった事実を知ることができて良かったです。
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