(ブラック) CR-N755(B) および (シルバー) CR-N755(S) がナイトセールかつ会員割引きされて24,800円で販売されています。2012年発売のモデルながら、基本的な性能は現在でも問題ないレベルです。本製品はコンパクトなサイズと、妥協無い音質、さらにスピーカーを選択できる楽しみが評価されているCRシリーズです。CDの再生はもちろん出来ますが、どちらかといえばCDに保存されたmp3ファイルに代表されるデジタルファイルの音楽再生に主眼があるシステムです。USB端子を搭載し、USBメモリーへ保存したデジタルファイルの再生やUSB接続したiPhoneなどの音楽再生に対応し、さらにネットワークに対応し、インターネットラジオやPCやスマートフォンの音楽データ再生にも対応しています。コンパクトな筐体にフラッグシップ高級Hi-Fiアンプにも用いられる3段インバーテッドダーリントン回路搭載アンプやワイドレンジアンプ技術WRAT(Wide Range Amplifier Technology)を採用し、優れたスピーカードライブ能力と空間表現力で次世代のワイドレンジサウンドのクオリティを引き出すとさいうのが触れ込みです。オーディオメーカーらしく独自設計の回路が自慢ですが、実際に音を鳴らせてみると(使用スピーカーは同メーカーの GX-500HD)さすがという音質です。体感では5万円以上のレシーバーの音質だと思います。一つ気になったのが、オンキヨー製にしては高音が弱い感じに聴こえますが、トーンコントロールで調整すれば問題なく、低音もおとなしく感じましたが、オーディオ的にはきわめて標準的な音質調整がされていると思います。というのも、オンキヨーの低価格モデルは高音と低音を強めで、一聴すれば解像感を演出しがちで長時間聴き続けると疲れるような調整が多いのですが、本製品はそういう方向ではなくていい感じに、すべてのジャンルが聴けるようにまとめられています。そのおかげで「radiko.jp」などを聴いても、DJのおしゃべりも変に誇張されませんので、長時間聴き続けられます。iPod touch や iPhone のAppleデバイスをお持ちの方は、ネットワークにつなげておけば、無料アプリONKYO REMOTE2で本機をコントロール出来て、膨大なチャンネルがあるネットラジオの選局なども容易です。
デジタルファイルの対応フォーマットはMP3、WMAはもちろん、DSD、FLAC、WAV、Apple Losslessといった高品位フォーマットまで幅広く対応していて、DSDは試していないのですが、FLACやWAVのなどのフォーマットでも音質の優位性が判別できます。iPod/iPhoneをUSBで接続した場合は、デジタル接続されて、そのままデジタルデータを本レシーバーでアナログ変換しますので、音質劣化が最小限に抑えられます。そして、低価格コンポは入力端子がお粗末なことが多いのですが、本製品は金メッキ仕様のネジ式スピーカー端子を採用していて、スピーカーを自分で選択してつなげるという楽しみが味わえるので、個人的には重要なポイントです。
音質面では、思いの外、音楽CDもしっかり鳴らせてくれて普通のCDプレーヤーとして使うのもアリかなと考えが変わりつつあります。本CDプレーヤー部分は、デジタルデータ読み込みに対応しているだけあって、傷がついた音楽CDを挿入しても音飛びを起こさず普通に再生してくれます。オーディオとしては優れる反面、本体ディスプレイ画面の表示が荒くてイマイチ感がありますが、逆にそのレトロ感がいいという人もいますのでこの点は各自の好み次第です。タイマー再生が出来ず、スリープタイマーのみという点は個人的に不満ですが、高音質のネットワークオーディオ環境がこの価格で手に入ることを思えば、許せる感じです。音質重視の方には間違いなくオススメです。
■良い点
- 価格を上回る高音質
- 単品コンポ仕様の金メッキ仕様のネジ式スピーカー端子
- コンパクトな上質デザイン
□イマイチ
- ネットにつながるのが少し遅い
- ディスプレイ表示がレトロ
- Wi-Fiを使うにはオプションのワイヤレスLANアダプターが必要