クリスマス・プディングの冒険 (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ]
価格: 990円
(2021/1/24 12:10時点)
感想(10件)
前回予告通り、今度は犯人についてです。
ネタばれですやーん。ですが、どうせ、シナリオを書くと言って、原作研究しているので、
もう、犯人を隠してもしようがないかと……
はい、ここからはネタバレです
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犯人はどういう奴なのか?
「負け犬」と言われるのだから、何かしらのことで、被害者「ルーベンス」と対等にあるべきだった人。ということになる。
だが、ルーベンスと対等にいたものが、なぜ負け犬になるのか?
負い目、引け目、弱みがあれば負け犬になるだろう
うーん、負け犬の定義って、何だろう?
犬は本来、群れを形成し集団で生活する社会的動物である。このため主従関係がはっきりしており、犬自身が強いと認めた相手には絶対に逆らわない。転じて人間関係においても、他に服従し使役される存在を指して「負け犬」と形容するほか、彼らは強い相手には牙を剥くことがないゆえに戦う前から負けを認めているとしてこのように形容する。ただし、通常は強い侮蔑を含む語である。
Wikipwdia『負け犬』より
うーん、負け犬ねぇ。
頼りない人とも違う、卑屈さや、ひねくれた陰湿なものが必要だよな。
「なんで俺なんだ?」と思いながらも、反抗できない上下関係を体現するような人
猫背で、上目遣いで常に人の顔色をうかがい、小声で、そのくせ、人を攻撃するような強い言葉を選ぶ。
「協力」を「強制・強要」という人。
体格は、太っていても、細くてもいいけれど、猫背であること。
口癖は「ま、まぁまぁです」とかどうかな?
「いい天気ね」
「まぁまぁです。いや、いい天気です」
イラッとする。はっきり言わないところもルーベンスのような人の横暴を助長させるはず。
もごもごいうのは、ルーベンスが嫌だからなのだが、
他の人には、感情など皆無な切り捨てるような言い方をする。
「知らないです」ではなく「知らん」もしくは「知ったことではない」
ひげは生えていない。ひげを生やすほど自信や風格はない。
ハゲているかどうかも関係ない。
とにかく猫背であることが重要だな。
背が高くても、低くても。いや、低いのは、コンプレックスが強いから、
学生のころならいざ知らず、大人ではないかな。
ないことはないだろうけども……。
頭はいいのに、対人関係に難があるため、ルーベンスの下でしか働けない。
才能があれば、引き抜きや、離職すればいいのだから。
だが、そうしないのは、ルーベンスのところ以外行き場がないのだ。
となると、彼をルーベンスのもとに縛っているべき職業でなければならない。
しかも、彼が辞めたところで変わりはいくらでもいると、彼自身が分かっている職業でなければならない。
競争の激しい仕事で、だけど、ルーベンスの側にいる、ルーベンスの地位に近い仕事をしている人
だから、原作では秘書であり、ドラマでは研究者だった。
さて、秘書と、研究者。どちらがいいのだろう?
そもそもルーベンスが、他人が発見したものを横取りしたところから話は始まっている。
他人の発見したものを我が物顔で発表した。
研究者でも、秘書でも、犯行理由はあるので、ルーベンスとの関係は、家に入れるかどうかになる。
研究者より、秘書のほうが家に入り込みやすい気がする。
人を罵倒するような人が、クリスマスに研究者ぐらいの人を招待するのだろうか?
いや、「逆に」招待するかもしれない。
一年に一度、いいものを食べさせるから、黙って働け? ということかな?
それで、ルーベンスを大金持ちにさせるのは、かなり割に合わない仕事だ。
だけど、負け犬だから、そこから出て咆えることはしない。
そして、自分より弱い者には大きく出る。
誰に対して? メイド、執事、助手、……そういうシーンを出さなくても、
誰かに対して悪口を言い続けていれば、ひどく不愉快な男に見えるだろう。
猫背で、人の悪口ばかりの人が、美男子であるはずがない。
美男子というのは顔ではなく、男性として魅力あるかどうかという話
人としての魅力より、「オス」としての魅力です。
「オス」として魅力があれば、「メス」が近づき、自身が付き、
ルーベンスのところなんかすぐに辞めるでしょう。
なので、そういった力強さの象徴のようなものはない。
いつも何かをいじっているような指先、例えば、爪を噛むとかもそう。
そういう態度って、こういうタイプに似合いそうですよね。
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