寄道自由日誌https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/酒、食事、映画、写真、などなど仕事や散歩で行った先々で興味深く思ったことを自由に綴る日誌。特にギャラリー、試写室通い、映画館、撮影現場、居酒屋にふらりと行く機会が多い気が……。jahttps://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/271/0映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(2024/米/トッド・フィリップス監督)@イオンシネマ新百合ヶ丘破壊され失う妄想のステージ。悪を社会の歪から滲み出て来たかのように勘違いすることや、あたかも悪の影響を受けたかのように思い込み、新たな悪に走るといったことがあるとしたらとても恐ろしいことだ。精神病院の看守を演じたブレンダン・グリーソンの美声が印象的。前作以上にホアキン・フェニックスの「演技」を堪能できた。"They long to be close to you"の詩が耳に残る。映画ハナブサチロロ2024-11-01T14:26:14+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/270/0映画『ピアニストを待ちながら』(2024/七里圭監督)@シアター・イメージフォーラム夢のような、あの世のような。幻聴のように感じられるシュプレヒコールもいつかの早稲田界隈に彷徨っている音なのかもしれない。夜の木々の枝、暗闇の中から現れる建築物の美しい陰影は『眠り姫』『DUBHOUSE:物質試行52』を彷彿とさせる。七里圭監督+撮影・高橋哲也氏コンビのさすがの映像。監督と幽霊(のような存在)は親和性があるに違いないと思っていたのでうれしい。謎の女・絵美(澁谷麻美)に何度もドキリとした。映画ハナブサチロロ2024-10-28T15:40:53+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/269/0秋が哀しい猿楽通り沿い特設紅テントにて唐組「動物園が消える日」。季節選ばずバーが消え、劇場が消える。秋が哀しいというのは本当である。言葉は放り投げられいつしか繋がっていく。時に下品であり、こじつけのようでこじつけではなく、何故かキザで戸惑ってしまうが…。喪失感というものは何だかんだ埋めることはできない。浦安のDランドのMちゃんは中の人がいる動物である。いろいろあり、それぞれはそれぞれに散ってゆく。ただただどうしようもなく消えない匂いを脳裏に沁みこませながら。秋の風が心地よい。演劇ハナブサチロロ2024-10-20T11:54:18+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/268/0映画『SUPER HAPPY FOREVER』(2024/五十嵐耕平監督)@新宿武蔵野館。陰の空気が重い現在と明るい馴初めの過去が閉館間際の海沿いホテル819号室でじわっと交差する。何かのメッセージでもカップヌードルでも幸せならいい。終わる時は一瞬である。コロナ禍前の幸せは残っているだろうか。無くしたものはないだろうか。今の幸せが未来に残っているとは限らない。映画ハナブサチロロ2024-10-02T17:26:03+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/267/0とても良いコースGR SPACE TOKYOにて「森山大道展」[後期]。[前期]は見逃した。入りやすく作品を軽くスナップする感じ。三沢の犬フィギアあり。こういうギャラリーを運営できるとはさすがリコーの底力。これからの展示にも期待。代々木上原に移動し仙石湯へ。ここは初めてだが珍しい番台が残っている。お湯も気持ちよく高温槽は長湯できないがさらに気持ちいい。徒歩数十秒の浜屋へ。カツオのたたきが美味しい。今日のこのコース、とても良いな。散歩ハナブサチロロ2024-09-18T11:52:25+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/266/0用あって東北先週は用あって東北へ。福島・四倉のいわき蟹洗温泉に一泊。海近くの温泉がいい。体の疲れが消えていくようだ。夕飯はお食事酒処和にて刺身と煮魚の定食をいただく。カツオの刺身、サバの味噌煮、ホッキ飯最高。いわきの酒、又兵衛も旨い。翌日は仙台へ。昼飯は駅外一階の仙令鮨。仙台に来るとここに必ず寄る。3階すし通りの同店は立ち食いでいつも行列ができている。マグロ、赤エビ、炙りアナゴ、鯨ベーコンが旨い。阿部勘酒造・四季の松島の熱燗が沁みていく。いつも満足。散歩ハナブサチロロ2024-08-21T13:51:57+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/265/0映画『マッドマックス:フュリオサ』(2024/豪・米/ジョージ・ミラー監督)@新宿バルト9やりたいことを思いっ切り表現し続けるジョージ・ミラー監督79歳。素晴らしい造形の集合体であるが『怒りのデス・ロード』の時の興奮がない。映画ハナブサチロロ2024-07-03T16:27:30+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/264/0映画『瞳をとじて』(2023/スペイン/ビクトル・エリセ監督)@キネカ大森約20年前の映画撮影中に失踪した主演俳優とその親友であり映画監督だった男。二人の人生の途中。二人で共有した映画。人生における記憶とは何なのか。波音と唄に誘われ、舞台はいつしか閉館した映画館へ。これからも続いてゆく物語の予感。映画ハナブサチロロ2024-06-26T15:36:42+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/263/0映画『帰ってきた あぶない刑事』(2024/原廣利監督)@イオンシネマ新百合ヶ丘ギャグは古いがタカとユージが一緒にスクリーンに映っているだけで満足感。パパさんはいないけどナカさん登場、レパード登場、近藤課長の「大バカモノ!」も懐かしい。カオルが「大都会」でキューレツ登場。思えば多くの人が『スローなブギにしてくれ』で胸ときめいた浅野温子がこの「あぶ刑事」シリーズで変化を遂げていった。セントラル・アーツの文字とかつての赤レンガ倉庫が目に沁みる。夕飯は久々に新百合ヶ丘のトラットリア ラ・カンパァーナで。どこか懐かしみを感じる店内。真鯛のカルパッチョ、トマトソー..映画ハナブサチロロ2024-06-10T11:07:17+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/262/0映画『アディクトを待ちながら』(2024/ナカムラサヤカ監督)@映画美学校自分をどう肯定して生きていけるか。重いテーマである。様々な依存症者(アディクト)の目、その家族の目、彼らを支援する者たちの目、マスコミの目、情報を得る者たちの目、それらを合わせた社会の目を映し出す。ほとんどの人は依存症者と距離を置きたがる。だから難しい。セリフに登場人物たちの生き方が強く乗っているのを感じる。劇場内で待つ仲間たち。劇場の外で開演を待つ観客たち。見応えあり。映画ハナブサチロロ2024-06-07T17:08:53+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/261/0映画『シンデレラガール』(2023/緒方貴臣監督)@Morc阿佐ヶ谷残酷な運命の物語に堕ちる主人公。無駄のない展開と登場人物たちの信じられないくらいのポジティブさでお涙頂戴はない。切り返しの少ないフィックスカメラで監督の静かな視点を感じられる。しかし、後半の病室での母親の表情は見たかった。廊下を歩く主人公の存在感を優先させたのだろう。また、もう少し主人公を取り巻く日常は見たかった。映画ハナブサチロロ2024-05-24T21:26:08+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/260/0映画『ゴールド・ボーイ』(2024/金子修介監督)@ヒューマントラストシネマ渋谷見所は天才同士の対決。「と思いきや」の連続で気持ちが持って行かれる。完全なる計画も思ってもいないことが起こるもので、その計算狂いに期待してしまうがまたそれを超えて来る。特級のミステリサスペンスと思いきや、「恋」の文字が浮かぶ。馴初め、思い出の場所…。もしや、恋がうまくいった人といかなかった人たちの物語では!?恋と殺人の夏休み。映画ハナブサチロロ2024-05-15T17:37:56+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/259/0天才の作品群に息を呑む東京オペラシティ アートギャラリーにて宇野亞喜良展。天才っているんだなあと思う。仕事はオールジャンル。日々描き続け今年御年90歳。その膨大な900点を超える作品展示に息を呑む。作品たちの迷路を抜けると圧倒的なポスター群に痺れる展示構成もとても良かった。夕飯は久々に幡ヶ谷・浜屋。小田原の真アジ刺し、ホタルイカのぬた、若竹煮、シジミのにんにく紹興酒漬け(汁が最高に旨い)、まあどれも旨くて豪快がすすむすすむ。いい気分。ギャラリーハナブサチロロ2024-04-21T13:20:58+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/258/0存在する世界と自分の確認作業東京国立近代美術館にて「中平卓馬 火?氾濫」。すばらしいとしか言いようがない。編集者、批評家の眼による写真。亡霊がいるかもしれない世界を切り取る写真。写真を撮るごとに自分の眼が開いているのを確認しているかのよう。奄美、吐カ喇で撮影された海の写真のカラーが何とも美しい。夕飯は久々に下北沢のつ串亭。何年ここで呑んでいるのだろうか。ここは鯵の刺身が旨いなあ。焼鳥は年々旨くなっていくように感じている。ギャラリーハナブサチロロ2024-03-31T12:47:32+09:00https://fanblogs.jp/yorimichijiyu/archive/257/0映画『不死身ラヴァーズ』(2024/松居大悟監督)@アスミック・エース試写室運命とか恋とか。失恋とか。運命の人「甲野じゅん」七変化の世界線かと思いきや。でもそういうことかもしれないね。構造的な面白味アリ。新幹線が通り過ぎ、分譲された家々が見える地方の風景によりメルヘン度が増しているのかもしれない。そして主人公の歴史の証人・田中の想いに胸が痛むのだった。映画ハナブサチロロ2024-03-22T18:54:25+09:00