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ハナブサチロロ
世田谷区出身。

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2024年03月31日

存在する世界と自分の確認作業

東京国立近代美術館にて「中平卓馬 火—氾濫」。すばらしいとしか言いようがない。編集者、批評家の眼による写真。亡霊がいるかもしれない世界を切り取る写真。写真を撮るごとに自分の眼が開いているのを確認しているかのよう。奄美、吐カ喇で撮影された海の写真のカラーが何とも美しい。

写真 2024-03-30 16 17 23.jpg

夕飯は久々に下北沢のつ串亭。
何年ここで呑んでいるのだろうか。
ここは鯵の刺身が旨いなあ。
焼鳥は年々旨くなっていくように感じている。



2024年03月22日

映画『不死身ラヴァーズ』(2024/松居大悟監督)@アスミック・エース試写室

運命とか恋とか。失恋とか。運命の人「甲野じゅん」七変化の世界線かと思いきや。
でもそういうことかもしれないね。構造的な面白味アリ。新幹線が通り過ぎ、分譲された家々が見える地方の風景によりメルヘン度が増しているのかもしれない。
そして主人公の歴史の証人・田中の想いに胸が痛むのだった。



2024年03月05日

映画『ニンゲン合格』(1999/黒沢清監督)@調布市文化会館たづくり くすのきホール

一昨日の日曜は調布で映画を観るために昼食は調布駅から少し歩いたところにある中島屋で天ぷらそば。
昭和の映画に登場しそうな何ともいい雰囲気のお店である。どうやら創業は明治13年らしい。奥に座敷があるらしくその雰囲気もとても良い。
甘いつゆが美味しく体が温まる。

『Wの悲劇』(澤井信一郎監督)のロケ地・調布グリーンホールの裏手にある調布市文化会館たづくりに移動。
『Wの悲劇』『どついたるねん』『つぐみ』『ニンゲン合格』35?oフィルム上映の調布シネサロンのとてもいい企画なのに若い人がほとんどいなく悲しい。
問題点がどこかにある。そこが解決しないと文化は繋がっていかない。

さて『ニンゲン合格』、初見である。
主人公の父親を演じた菅田俊がコミカルで少し哀しくていい。あらためていい俳優だと思う。
バラバラでも一歩家に入れば家族の機能が甦る不思議。不思議なカット、不思議な繋ぎ、不思議な活劇満載で、なんとなく西部劇的、さらには相米映画的な魅力も大きい。
人それぞれの10年と変化しない心と自分自身の存在証明。走馬灯のような映画。

夕飯は千歳烏山に移動し久々にやきとり仲屋へ。夕方から相変わらず混んでいる。
ホッと落ち着きながら映画を反芻してみた。



2024年03月01日

映画『枯れ葉』(2023/フィンランド・独/アキ・カウリスマキ監督)@ユーロスペース。

希望を感じることができてとても良い時間だった。データが消えるわけではなく風に吹き飛ばされる2020年代とは思えないクラシックな雰囲気。しかし、ラジオからはロシアがウクライナを爆撃する「ひどい戦争」のニュースが流れる紛れもない「今」の恋物語である。雰囲気のいい映画館では『デッド・ドント・ダイ』(ジム・ジャームッシュ監督)が上映されていてうれしい。出演しているワンコは『パターソン』(ジム・ジャームッシュ監督)のワンコと同じぐらい名優だと思う。次々といい曲が流れて来る。ラジオから聴こえる「竹田の子守唄」がとても印象に残った。



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