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結果的に心疾患や肺炎で亡くなる人の割合が減ったと指摘する。
また、病院が減ったために、医師が患者宅を往診する在宅医療に比重が移ったことで、
高齢者一人当たりの診察費が抑制され、病院ではなく自宅で亡くなる人の割合が大幅に増えたという。
★医療サービスの縮小は、当然、市民に不便を強いているはずだ。
病床数は減り、救急車の応答時間も1時間を超えた。
しかし、医療体制の縮小や削減が原因で、夕張市民の死亡率や死者数が増えたということはない(森田氏談)。
むしろ、高齢者にとっては、病院ではなく、自宅や特別養護老人ホームなど、終の棲家で天寿を全うし、
最期の時を迎えることができるようになったことが、重要な意味を持つと森田氏は指摘する。
★日本では、1951年には8割以上の人が自宅で最期を迎えていたが、現在は75.6%の人が病院で亡くなるように
なった。 多くの人が自宅など 終の棲家 で最期を迎えたいと考えている。
しかし、実際は家族が最後まで面倒を見ることは難しいのが実情だ。
夕張では医療崩壊によって終末医療を病院に任せられなくなった結果、在宅で療養する患者を隣近所が協力して
面倒を見るようになり、地域の繋がりが強まる効果も生んだ、との事。 (地域力の向上)
結果的に 自宅で死を迎えられる人 が増えたと、森田氏は言う。
★医療が高度化すると、過剰な医療サービスが提供されるようになり、不必要に医療費が膨れ上がる傾向がある
(森田氏談)。
★下手に医療体制が充実すると、市民の医療への依存意識が強くなり、個々の健康に対する意識はかえって
希薄になる。 とりあえず病院に行けばいいだろうと考える住民が増えるため、医療費がいたずらに膨れ上がる。
ところが、夕張のように簡単に病院に行けなくなると、市民が健康を意識し、予防医療を実践せざるを得なくなる。
★夕張では財政破綻という最悪の理由から、市民は否が応にも医療サービスの大幅な低下を受け入れざるを
得なかった。
その結果、市民の健康に対する意識が上がり、かえって市民が元気になるという、予期せぬ効果が生まれた。
※現在、急ピッチで高齢化が進む日本では、医療費も年々増加の一途を辿り、国の財政を逼迫させている。
しかし、夕張市の経験は、医療費を増やせば自動的に市民の福祉や健康が増すとは限らないことを物語っている。
<〜〜引用ここまで〜〜>
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