忙しいとついつい削ってしまう睡眠時間ですが、風邪の引きやすさと関わりがあるという研究論文が発表されたそうです。
以下、転載です。
<秋特集>睡眠時間6時間未満でなんと「4倍」も風邪をひきやすく
最近は徐々に気温が落ち込み、肌寒い日々が続いている。風邪やインフルエンザの流行(はや)りやすいこれからの季節を迎えるにあたり、できる限りの対策を考えておきたいところである。
そんな中、2015年9月、 睡眠時間と風邪のひきやすさについての研究論文が発表された。
■睡眠時間が6時間未満の人は4倍風邪をひきやすい!
この論文を発表したのは、アメリカのカリフォルニア大学に所属するPrather博士らの研究チームである。
Prather博士らは、18歳から55歳の男女164名を対象として、睡眠時間と風邪のひきやすさの関係についての研究を行った。対象者はホテルに隔離され、点鼻薬を使って風邪のウイルスを投与された。研究チームは対象者を1週間モニタリングし、毎日採取した粘液からウイルスを保有しているかどうかを調査した。
その結果、普段からの 睡眠時間が6時間以下の対象者は、睡眠時間が7時間以上の対象者と比べて4.2倍も風邪にかかりやすいということをPrather博士らは結論づけた。また、睡眠時間が 5時間以下の対象者は、睡眠時間が7時間以上の対象者よりも 4.5倍風邪をひきやすかった。
Prather博士らのこの研究結果では、年齢やストレス、人種、教育歴、収入、喫煙の有無といった要素と比べても、 睡眠時間が最も重要な因子であったとされている(※1)。
■睡眠不足による悪影響
少ない睡眠時間が健康に悪影響を及ぼすことは、さまざまな研究結果からも示されており、睡眠の質の低下は種々の慢性疾患や疾患感受性とも関連し、 寿命を短くするとされている。アメリカ疾病予防管理センターもまた、睡眠時間の不足が 交通事故や産業災害、医療ミスと関連することを示している。
■日本人の平均睡眠時間
では、日本人の睡眠時間に関する現状はどうなっているのだろうか。
2010年にNHKが行った国民生活時間調査では、 平日の平均睡眠時間は7時間14分と7時間を上回っている(※2)。なんだ結構長いじゃないか、と思われるかもしれない。しかし、これは10代の若年層から70代以上の高齢者まで、広い年代を含む統計だ。もっとも短い平均睡眠時間だったのは40代の女性で、6時間28分とかなり短くなっている。
また全体で見ても、2005年に行われた同じ調査と比較すると、わずかに 平均睡眠時間は減少傾向にある。また全体として、就寝時間が遅くなる 夜更かし化、起床時間が早まる 早起き化の傾向にある。
■これからの季節を迎えるにあたって
一般に、夏から冬に向かうにつれ、日中時間の減少とともに平均の睡眠時間は増加する傾向にあるとされている。
風邪やインフルエンザが流行しやすい冬を迎えるにあたって、 十分な睡眠をとって免疫力を高めることは非常に重要だ。翌日起きる時に辛い、日中眠くなる、などの視点だけでなく、風邪の予防という観点からも、十分な睡眠を意識してみるのも良いだろう。
※1:Short Sleepers Four Times More Likely to Catch Colds www.sleepreviewmag.com/2015/09/short-sleepers-four-times-likely-catch-colds/
※2:「時間」から見る日本人の生活の変化 www.nhk.or.jp/bunken/forum/2011/pdf/d_data.pdf
参考:健康づくりのための睡眠指針 2014 www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000042751.pdf
CIRCL11月6日 12時00分 より
秋の夜長、睡眠時間をたっぷりと確保したいですね。
夜な夜なのスマホ、PCは注意ですね。あっという間に時間が過ぎてしまいます。
十分な睡眠で健康維持...
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