1
高燃費野郎がいる
が
一本杉を通りすぎて終わるだけ
雪道は特に風情が
いる
間違えるので精一杯
冬の草の形をしたバイクがふかしまくってる
2
宝を地下に埋めるやつがいる
地下の図書室の執事と勘違いされるが
そのまま肩を組んで仲良くなる
カーテンの柄やゲームソフトなど
色々持っていこう
リアルな距離感保って
3
鉱夫が頭に付けているライト
最近のお気に入りの色
気分で変わる
もぐらやツチノコも穴を掘り始める
4
止まったままの巨人
歯車を逆に回せば動く
そのままさらにロックがかかって完全に止まる
動き出す
大地を踏み出す
華やかなアーチや鳥たちのファンファーレなど聴きもせず
5
そのまま乗り物に乗ってどこかに行くやつもいる
〜誤り〜
6
灰色の扉 が 私を出迎える
自由を失った私 が 扉を開ける
天候を変えるように
一番この世に出てきてはいけない者が
この世の中心に立つように
7
宝の地図がある
とんでもない場所に隠れている
何もかも無くなってしまった跡地などに
8
ラーメンのスープだけ飲んで帰るアホがいる
だが一応それだけで許される
鶏ガラスープ
煮干しのスープ
鴨がネギをしょってこない
龍を煮て食べたようなダシ
9
プリズムライトタワーに皆ルービックキューブを持ち寄ると
打ち解ける
人生は短いが
たった6面性の物語で満足する
生まれ
運命
宿命
使命
特命
一命
もっと丸いものだと思っていた
何かが足りずに
10
鳥が歌っている
適当に聴き逃す
実は道路と水平に伸びる電線だった
ずっと眠っている
鳥が音符を描く
11
死なない華
もうそこからじっと動かない
もうみんな呆れ返っているけれど死なない
天に伸びるとき
自分を殺す
12
吹雪の中を走る
吹雪の中の結晶を見に
吹雪の中の山道をかき分け
オレンジ色の甘夏山脈を通りすぎる
13
鋼の男
円を一周するだけ
そのあとまた鉄屑を拾う
道路のコンクリートの匂いは鉄分を含む食べ物
14
グリーンスフィンクス
道路整備している
緑色の赤信号
アスファルトに咲く花のように
イベントの予約ばかりしている
15
スマイルライバーン
招来笑来
などという中国語っぽい熟語を作る
結構適当に作ってもそこに翼が生えて幻想的な生物になったりする
16
バレエの踊り子
踏み鳴らせ
大して辛くないのに愚痴をこぼし
大して辛くないのに言い訳する
思い出せ
辛かった日々を
17
みんなそこで暮らしている
受け入れられる
シャボン玉の家に
すぐに弾けて消えてしまうけれど住むことはできる
きっと一人だけ
それを受け入れてから
次第に住人が増えていく
18
全てヒントの塊にしてくるやつがいる
全て自分だけのものにしてくる
良い点は愚痴や悪口がこぼれないこと
全て自分のものにできること
19
エクレア一個に
カスタードクリーム十個分入れる
概念ができる前に
色々とやってしまうスタイル
20
基本夢を見て
基本妄想する
だが全て叶わない
それがもう基本になってる
基本働いて
基本がんばる
空を飛んでるのがもう基本になっている
21
虎や白虎などが吠えたける
稲妻の荒城
造るのは容易い
螺旋状の階段
オープンカーでかけ上っていく
22
不一致リッチ
+999999999999円得た後に−9999999999999円損失するように
いつも何かを疑いかける
もう考えなくてもいいこと
死体がうごめくように
なぜかリッチな気分でいたい
23
古い扉を開けるには新しい武器をどんどん手に入れていくことだが
なぜか古い武器でしか開かない扉がある
生活が彩るように
段々楽しくなるように
24
誰にも見えない傘をしている
濡れないように傘を開いてたたんでしまって
また取り出して雨から守る
庭園の草木の水やり
晴れ晴れとした希望しかない
雨かもしれないし
大雨かもしれない
小刻みに
大振りに全ての人に見える幸せを運ぶ
を
25
白目のままゾンビみたいに近づいてくるやつがいる
そのままこちらに直進してくるのでサッと横に避けると
そのまま盲目の戦士のように突き抜ける
白い森や海をそのままゴリゴリ突き進む
そのまま白い覇気や波動で海水を吹き飛ばし太平洋を渡って
カルフォルニア州の白い家に住む
26
青い悪魔がいる
水が尽きたら生命は終わるという説も嘘
黒い猛牛
紫のコウモリという説も嘘
悪魔なんていない
いつもどこかに
いつも探していて
身をくらます
水色に爽やかに駆け抜ける
宝箱がある
自信はないがそれではコンパスを持っている意味がない
終わったことなんて全部同じ方角を指している
そろそろ自信が湧いてきた
磁石は持つな
狂う
自分で始めたことは全部ピンと背筋を伸ばせ
天に向かって伸ばせ
死んだときなどに甦る
27
中断機能があるので続きを始めることができる
やまびこのように山のふもとまで聞こえそうで聞こえない
遭難しても鳥が助けてくれる
冒険家は手紙を書く
似たようなわら半紙を並べて
28
真っ暗闇のなかで深紅のバラが咲いている
ただそれを伝えるためのインクがなく
まさか自分の血で書くほどではない
ただ次第に薄れていく
出口が近づくほど
一応大事にとってある
かじかんだ手の温もり
とても淡い色をしている
29
猿が遠くを見ている
馬が広野を走る
ついでにダムにヒビが入る
どういう訳かわからないが
僕はこのままそれらの様子を眺めたり聞いてたりする
絵の具を持たずともこのまま
30
完全に生活リズムが狂って
歯車やテンポも狂う
当たるはずの宝くじも当たらず
七福神に祝福されてはいるが餅食って寝た
特に意味のない生活
奇抜な形をした便箋に色々殴り書きをする狂った人
31
マッサージチェアの肩が当たるとこに金を隠し
手羽先チキンの手で持つところをアルミで巻く
くるぶしみたいに
ラムネを台風の日に飲むように
叔父や叔母が童謡を子供に聞かせるように
でも実は懐かしのストーリーを語りたがっているように
でも嘘がばれて機械の電源引っこ抜かれてがっくし
そのまま仰け反るように寝た
32
春の天使は暑すぎたり寒すぎるのが嫌で春に逃げてくる
ピンクの衣で川原を歩いたり
梅の木に登ったりする
人間はその上たくましい
まだ来るかもわからない季節に向かって一歩一歩踏みしめて行く
やなことあったら川原を歩こう
綱渡りみたいに足下がおぼつかない
ピンクの羽が咲いている
33
足軽の足かる
感じることをやめたとき
足の足袋が脱げた感じがして何か楽になる
その代わり軽くあしらわれる
元々飛脚だった
特に対象を示さない言葉を好む
山奥の山男が道沿いに
足早に手紙を届ける
34
雲の上に住む人
過剰な表現なのはイメージが似ているから
沖縄旅行は震災で行けなかったから
安全な場所は知らない
危険な場所も知らない
住めば都
水飴などを売っている駄菓子屋豆腐屋
35
同じことを言いたいだけ
数年前と
特別な感情に浸かりたいだけ
ずっと持ち続けている片道切符は
きっと色んなものを満たしてくれるだろうから
36
乾かないし色褪せない洗濯物を大きな湖や池に投げ入れた
するとネッシーやドラゴンなどや
実在する水棲類が渦を作った
たくさんの人が死んだ
乾かない水銀
芸術的な眼差しで
37
鏡を取り外す
内側から
相手の背後に回り込んでジャーマンスープレックスをかますように
にうよすまかをスクッレプースンマーャジでん込り回に後背の手相
らか側内
す外り取を鏡ように
鏡を取り外しつつ相手に見せつけてやれ
形を変えて
パワー系の魔法使いが大きな岩をしょって踏ん張っている
色々と歩む道を誤ったかに見える
だがこの洞窟の塞がっている岩をどかしてくれるに違いない
38
自転車のかごがぐらぐらしてて
小さな子のお手てが
あなたの頬を撫でて
ほくろの数少し減らして
葉が再び青くなる
ちゃんと受け止めてくれる
落ち葉の茶色
39
関所みたいなところで関税を取ってくるやつらがいる
おはじきで計算するように
そろばんで弾く
いらないアンダーバーを入れるように勢いだけで
40
議員などが選挙している間
代わりに政治を執ってるやつらがいる
ずっと働きっぱなしではぶっ倒れてしまうから
代わりがいるのだ
選挙運動している間も
社会は平和に回っている
41
ぐるぐる回る風車に飾りをつけると
何倍にも増える輝き
風で吹き飛ばされるまで
ラッパを持った天使が祝福しまくる
42
祝福されまくって千鳥足で垂直に飛んでった
焼き鳥みたいにピンと立ち
かなしばりにあった海女さん
ピンポイントで痒いところに手が届かないまま
豪邸で寝てマッサージを受けた後
リクライニングチェアーでコーヒー飲みながらシアタールームで映画を観
宅配ピザとAmazonで買ったゲーム
全部Amazonで賄えると思ったら大間違い
かゆいところに手が届かない
43
雪が降らない地域でひょっとこや狐の仮面をし祭りに参加する
意外とそういうやつに限って色んな種類の民謡や踊りを知っている
なにくわん表情で楽しむ
楽しんでなんぼ
44
狼が満月の夜にやってきて
吠えずに謎の密会を始める
たまたまその峠を通る旅芸人
よくわからんが吠えまくった!たらこ唇の男
噛み殺された!毛が10000本くらい生えてる狼
45
神秘的な像がある
昼寝をする象
ラーメン屋のおやじ
夕方はパチンコ屋にいたけど
夜は漁に出る
影に映える鰹
良い出汁が出る
せめて屋台のランプを点ける
46
地元のカウボーイがミルクを調達する
牧草に混じって輝くダイヤ
流星は不死鳥を引き連れ
観念する
馬に乗って駆け抜ける荒野にて
47
都会のアスレティックで暴れている猿
愛と夢で満ち溢れている反省文を書いている
龍などが空を羽ばたく
48
49
最初の想像とは違った
たこ焼き買った後にすき焼き食べた
今晩はもんじゃ焼きにしようと思ったが物足りない
空には鳥の進化系が生息し始めた
相変わらず電話も持たず食料を探している
50
白いロボットに今さら諭される
真っ白な道を歩いていると
役には立たない優しさだが
酸性かアルカリ性か示すリトマス紙
何かをするときに役に立つ
51
ここまで来て落とし穴にはまる
そのまま次の階層に落ちて
一瞬どうなるかと思ったが
床下に隠してある酒を取り出した
一瞬街の人が黒い物体が空から降ってくるのを見たが
何事も無かったかのように夕飯になった
52
半分過ぎると馬主もそのまま馬に乗ってレースに出始める
ねずみはカメレオンみたいに色を変えて
シマウマは影分身してくる
53
全て手に入るが全て手にはいらない
透明ならば可能なこと
全て歯車となるが見返りはない
ずっと続けたい
色付くまで
54
涼風の源にたどり着くまで終わらない
山と海と空の間
深く息を吸い込むとそのまま飛んでいきそうな張り紙
全く空を飛ばない鳥
海辺に近づく
55
肩車する
銀色の背中
お父さんの背中は大きい
子供は銀色の翼
56
お前なんて地獄に落ちろなんて言われても
その地獄にスコップを持っていって
さらに地下を掘り自家製の地獄で暮らす
天国に行ってもはしごを持っていき
さらなる高みを目指す
真の天の邪鬼
真の地獄
真の天国を見せてやろう
57
オリンピックの聖火台の側で悩み考え込んでしまった
しかもその場にテントを立て暖を取り塞ぎ込んでしまった
割りと国民の支持を得て暮らしている
伝説のどらごん
58
無音のラジオが怖くて閉じた
ニュートラルな日常に慣れたせいか
白黒のテレビには慣れない
何を求めていたのかわからない
固形物質の群れが押し寄せてきた
59
追い付けずにキャンプする
踊りをマスターしたやつらが焚き火を囲んで讃えている
その後から占い師がきたが胡散臭かったのでそいつも踊らせた
米を炊いている
ちょんまげをした百姓のかっこしてるやつが侍でもないのに大和魂を謳って
めっちゃ厳しくしてくる
60
61
空を見上げる獣
人間は館内で戦争をしている
獣は空を見上げる
人間は一冊の本を読み上げる
獣は獲物を探し始めた
人間は本を破り捨てた
そして空を見上げた
62
毎日運がいいと勘違いしている
龍が空を漂い始めてから
危険も伴うが
見返りはツキの出ない日々
今まで通り変わらない
ここまで読んでくれてありがとうございます
63
おしくらまんじゅうやりすぎで日本海に落ちた
なんでもやりすぎは良くない
日本語の由来を考えると深い味わいがあってまだまだやれる
64
綺麗なピラミッドに悠長な鳥が横切る
夜になると星がさんざめく
砂漠に足跡をつける遊牧民
エメラルドグリーンのアクセサリーを身に付けて
もろい橋を渡る
細い目のスフィンクス
〜リメンバーフラスコ〜
時間という概念を破壊したやつがいる
だからもう破壊する必要はなく
焦る必要もない
憂鬱な昼の二時から三時
それと朝の十時あたり
もうなんとなく借りるのが当たり前になっていて返す気にならない
相変わらずたこ焼き屋のおやじは
時の歪みによって生まれた気泡をたこ焼きと見せかけて売っているが
それでもやはり利益は出ない
だからもう諦めればよい
死ぬまで諦めるっていうのも難しい
いずれやってくる輝かしい日みたいに
65
和やかな表情のまま会話をしていると見せかけて
ウーハーを鳴らしまくっている
和やかな思い出を語りながら
ブーストしまくる
66
風呂上がりのおっさんがそのまま銭湯から出てきて
そんままミサイルサミットに参加している
発射ボタンを連打しまくって踏ん張りつつもミサイルが打ち上がった
67
閉店した店で働いている
無限に働ける
どこに行ってもやれる
師匠はいない
無限にやれる
68
崩れそうな家でブロック崩ししている
点数しか稼がない
どちらかが崩れるまで続く
点滅している部分から磨り減っていって壊れる
あなたの点数評価は高い
69
千日くらい生きれば
スーツが似合う姿になって
三全日くらい生きれば
好きなことができるようになる
もっと生きれば
もう表現できなくなって
息苦しくなるが
もっともっと好きなことをやるべきなんだろう
70
渋谷の交差点などを歩くと百人くらいとぶつかる
仕事に行く前に疲れる
自家用ジェットがあればそれだけで人生勝ち組
71
冬にとんぼがいる
雪風に乗ったスノーモービルみたいに
森林から渓流をぽつぽつ
高級な白いお菓子を落としていく
ISHIYA(石屋製菓)白い恋人【12枚入】(dk-2 dk-3)
価格: 761円
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感想(9件)
72
若葉の繊維は短冊形
ふるさとは菖蒲の花
障子の模様みたいに
そこから飛び出した人々は奏でる方法を色々知っていて
素朴な疑問をたくさん持つようになる
縄跳びじゃなくてゴム跳び
73
やったぞ俺は!などと言って傲慢になっている
誰だってそういう時はある
いかなるときもやるんだ
やるぞ俺は
74
75
赤以外幸せな色
赤も幸せな色になった
不思議な世界
雨が降る
色は一つしか選べない
76
菊の花の宇宙は
もうすぐ消える
全然意味がわからなかったこと
それらは放射状に広がる
勉強不足で机の前で凛と咲く
77
全員同じ顔している
ぐるぐる回るのが好きなんだ
簡単に終わるストーリー
物語も簡単に終わる
新しい喜びも簡単に来る
簡単に去る
しかめっ面しよう
突き進むのが好きなんだ
78
大きな虚像を壊した
何でもやる前が大事
羽ばたいた後に翼なんか貰っても嬉しくないし
いくら励ましても本人ががんばらなければ意味はない
どうあがいても無駄なら真実を破壊しよう
未来には誰もいない
79
言霊の図書館
先に借りたほうが優る
正しいと思っているのは自分だけで他人の思考とは恐らく違う
賑わう図書館
本もたくさん並ぶ
無限に木霊が響く
80
1日24時間だとわかるなら
人の寿命もわかる
苦し紛れに時間を大切にしなさいと言うのは
実はわからないことがあるから
時間に対する偏見は人を深く縛り付ける
81
ここまでくるとやりたい放題になって
ポイントを稼ぎまくる
日本の将来
82
相違が認められるのはそれを認めてくれる人がいるから成り立つ
優しい人が増えた
だがこうやってゴリ押すやつも増えて
割合的には変わっていない
83
好きな動画を見ようとしても広告だけで通信量オーバー
ネットももう終わりか
ブロックチェーン
84
ずっと白目のままでもいずれ黄ばむ
白玉団子に艶のあるタレをかけるように
公園の滑り台
電車からみた風景は
何事にも代えがたい
いずれわかることがあるから
人生に遅いも早いもない
85
かなり打ち返すのが困難な絶望的なノビのあるストレートを投げ込んでくるやつがいる場合は
絶対的な希望で打ち返すの図
86
ビジョンが浮かばない
そのなまり腐ったスピードより早く自分が変われば良い
虹色の羽は七回以上の挫折
もう似たような色はいいよ
もう自分が変わってしまえば良い
87
一貫性はない
ハマチを二貫も頼んでおいて
悲しい顔をして
楽しそうに食べる
食欲と他の欲をリンクさせる男
新品価格 |
88
過去の休日を食べてさらに今日を曇り空にする堕天使
一瞬の刹那をくれる
白い鎌は空白にはできず
本当のことを打ち明ける
ティータイムに
89
蔦を登り
ぼやける景色
鮮明な景色はない
静かに揺れる小麦畑
もうあらすじは全部語った
聞いてばかりいる
小さな村で
90
発信装置がある
緑色の容器に入った電子
色々思い出すけど
全部自分に言い聞かせるもの
電子少年はこの世で希少価値があり
ずっとずっと思い出に浸る宇宙エレベーターを開発する
91
デッドオアデッド
聖書を持たずに教会に顔を出す
生きるか死ぬかではない
生きてて当然
死んで当然
偶然性はない
どっちでもいい
アライブオアアライブ
92
ライブアライブ
人それぞれなどといって話を逸らす
本質に迫ると何もできなくなる
ただ生きているだけ
何もかける言葉さえも見つからない
生きるか死ぬか
ようやく死に場所を見つけたか
中古価格 |
93
94
夜は来た道を戻ればある
広野には言葉はないが自由がある
夜に叫んでいた狼は
サバンナのハンター
広野は自由だ
戻ることのできない不自由な生き物
飴色の言葉
進むことしかできない
いざ手に持ってみると
虚しさのあまり戦慄する
自由しかない
時と広野と夜しかない
95
戦闘機の中でも歌っているやつがいる
プロペラの音が激しくエイトビートを刻む
銃で連射するごとに人間らしくなって
誇らしくなって
何かの都合で殺された
人々はプロペラの回転数を上げた
96
何も起きない
午後から何かが起きる
あの大都会やジャングルでさえ
ファイアバードやサンダーバードなどが空を翔ている
今日のプランを急遽変更する
午後六時からハワイにて
座椅子で横になりながらワインを飲む
というプランから
午後六時一分にはハワイにて
座椅子で横になりながらワインを飲む
に変更した
97
何もかもが農民に見え
何もかもが勇者に見える
人んちのタンスを調べたり
ツボを割ったりしている
農民なんてやってられなくなり
全員勇者になった
98
無意味が取り柄だったのに
自分で無意味だなんて認めてしまったらおしまい
自家用のカヌーを購入しそこらへんさ迷う
やはり無意味だなんて言わない方がいい
カラフルフルーツを手に入れてきた
〜カラフルフルーツ〜
希望のかけらを集め
情熱のピースを集め
アクセサリーみたいに
おまけのあめ玉みたいに
そんな商品ばかりの店でした
99
頑丈な紙切れで隠した
もう終わるから最後くらい意地を張る
かっこつける
寝ながら舞空術を見せる
もう終わりだから
100
錆びたネジには豊満なほどの思い入れがあって
そのときからネジとしては機能していなかった
今さらながら朽ちた鉄粉に命の儚さを覚える